マドリード旧市街の中心にあるプエルタ・デル・ソル(太陽の門広場=Puerta del Sol)。その一角でひときわ存在感を放つ、シェリー酒ティオ・ぺぺ(TIO PEPE)のネオン・サインは、この広場のシンボルとして、これまで数々の雑誌、ガイドブック、映像に取り上げられ、訪れる観光客や市民に親しまれてきました。
そのティオ・ペペ(ペペ叔父さん)が、人々の視界から消えたのは、去年(2011年)の4月。建物の全面改装工事に伴い、屋上にあった、幅25m、高さ10m、重さ70トンのTIO PEPEは、ひとたび地上に降ろされ、マドリード郊外の倉庫でお化粧直しをしながら、改装後の復帰を静かに待つ身となっていました。
ところが、思わぬ事態が発生したのは先月(6月)上旬。建物のメキシコ人オーナーがこの野外広告の設置契約を更改しないことを明らかにし、ティオ・ぺぺの行く末に突然暗雲が立ちこめます。これに反応した世論は騒然となり、
FACEBOOKや
TWITTERを介した大規模な
「ティオ・ペペを救え!(Salvemos a Tio Pepe!)」運動に発展しています。
実は、このティオ・ペペ復帰拒否の裏に見え隠れする影が、あのApple!
この建物の地上階にマドリードの旗艦店をオープンさせることが既に決まっており、そうなると、これまでのティオ・ぺぺの棲家が巨大な「リンゴ」に占領されるのはもはや想定内。
ペペ叔父さんがリンゴを食べるのは判るけれど、リンゴがペペ叔父さんを食べる絵はホラーだ!だいいち、TIO PEPEがないプエルタ・デル・ソルなんて考えられない!と、スペインがいたずらに長いペリカンは思ったりするわけです。
そんなわけで、スペイン・サッカーが欧州王座の栄冠に輝いた翌日(特に翌日である必然性は全くなかったのですが)プエルタ・デル・ソルにやってきました。
↑ スペインのゼロ・キロメーター地点があるプエルタ・デル・ソルは、文字通りマドリードのヘソ。ここから放射状に10本の道が出ています。
↑ 広場の東側に位置する建物の屋上にTIO PEPEは、あった(過去形)。
ティオ・ペペの酒造会社ゴンサレス・ビアスが、76年前に創業100周年を迎えた(すごい老舗!)記念に、当時マドリードで最高級ホテル(Hotel Paris)だったこの建物の屋上に、サイン広告を設置したのが、そもそもの始まり。
↑ そして今、建物の屋上に広がるのは青空だけ。TIO PEPEは、ない。
メトロから地上に出て建物を望む。TIO PEPEはやはり、ない。
↑
TIO PEPEはココにいます。。バラバラになって静養中。
↑ 今のプエルタ・デル・ソルを一周してみます。
建物の近くにある、マドリードの紋章「
マドローニョ(Madron〜o)によじ登るヒグマ(Oso Pardo)」の像。この後方から長い(10.5Kmもある!)アルカラ通り(Calle de Alcala)が出ています。
↑ RENFE(スペイン国鉄)のマドリード首都圏通勤電車、セルカニアス・マドリード(Cercanias Madrid)の駅。掘削作業中に遺跡が発見されたため予定より4年遅れで2009年6月に開業。
↑ 広場中心にある
カルロス3世騎馬像。
↑ 一夜明けて、まだスペイン優勝に浸る女の子たち?
あ、そうか。今日はこれからスペイン選抜チームの帰国&凱旋パレードがあるんだった!
ところで、スペインでは凱旋パレード&イベントは即やります。日本みたいに熱が冷めた1週間後とかではなく。これも文化の違い?
↑ 広場南側にある旧王立郵便局。現在はマドリード州・州首相府。プエルタ・デル・ソルでは最も古い18世紀半ばの建築物。大晦日、全国にTV中継されるモニュメント。中央にある大時計の鐘に合わせて12個のブドウ粒を食べながらカウントダウンするのが恒例。
↑ その正面玄関前の地上に埋められた0キロメーターの刻印。ここがスペインの全ての距離の起点。
↑ いろいろな記念撮影のポーズがあります。
↑ 噴水の後方に垣間見えるのは、デパート、エル・コルテ・イングレス(El Corte Ingles)。
↑ なぜかミッキー・マウスが広場に。ほかにもディズニーのキャラが数人いました。
↑ カジャオ広場(Plaza del Callao)に通じるプレシアードス通り(Calle de Preciados)はホコ天。通りは日よけで覆われています。
↑ オペラ広場(Plaza de Opera)、オリエンテ広場(Plaza de Oriente)、王宮(Palacio Real)に続くアレナル通り(Calle Arenal)もホコ天。
↑ 広場西側にあるマリブランカの大理石像(Estatua de la Mariblanca)。この像の出処は明らになっていませんが、古くこの場所にあった噴水に残された唯一のモニュメントで、少なくとも400年の歳月を経ているといわれます。背景のスペイン・サッカーチームとよくマッチしている?
↑ さて、マドリードには「景観計画に基づく屋外広告物の規制」というのがあって、既存の広告でも景観にそぐわないと判断された場合は容赦なく撤去命令が下ります。その中で、2009年、この規制の対象外になった野外広告が、実は4ヵ所あります。理由は「長年マドリードの景観として定着している」から。
まず、その1は、グランビア通り(Gran Via)とカジャオ広場の角にあるSchweppes。
↑ その2、アルカラ通りとオドンネル通り(Calle O´Donnell)の角にあるFirestone。
↑ その3、カステリャーナ大通り(Paseo de la Castellana)のBBVA(個人的には、これがなぜ対象外なのかよく判らない・・・)。
↑ そして、その4がプエルタ・デル・ソルのTIO PEPE!
それにもかかわらずこの扱いはかわいそう。
ティオ・ペペを救え!ノスタルジー満載のお薦めYOU TUBEはコチラ:
http://www.youtube.com/watch?v=OC6XVJw4Mu4
↑ 現在、ゴンサレス・ビアス社は、このプエルタ・デル・ソルのどこかに代替地を探しているといわれています。「私的な交渉事には関われないが、最大限のバックアップはする。」とは、マドリード市のビミョーな見解。
↑ その中で、代替地として可能性があるといわれているのがここ。プエルタ・デル・ソル西側(マヨール通りとアレナル通りの間)の建物。元の場所とちょうど広場を挟んだ反対側で、カフェテリア・マヨルキーナ(Cafeteria Mallorquina)などがある一角。
この建物も現在補修工事中。建物を覆うNIKEの大広告はこの日の朝、なんと、大会MVPに輝いたイニエスタに早替わりしていました!
そして、スローガンは奇しくも、TO BE CONTINUED。
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