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- 万里の長城で一夜 (中国)北京
-
エリア:
- アジア>中国>北京(ペキン)
- テーマ:世界遺産
- 投稿日:2001/07/26 11:16
昨日までで、北京で行きたかった所はほぼまわった我々だが、このまま北京を去ってしまうには心残りがある。
それは、おととい万里の長城・八達領へ行った時、あいにくの雨に見まわれ、その雄姿がほとんど見えなかった事。
「ねえねえ、ここへ行くのよ。」
先日、ドミトリーの隣のベッドのスペイン人のお姉さんが、ロンリープラネット(英語の有名なガイドブック)を開いて見せてくれながら、
「ただで万里の長城に上がれるところがあるの。」
と、教えてくれたのだ。
日帰りでそこから帰ってきたお姉さんは、
「草ぼうぼうで大変だったけど、登ってきたわ。」
と、楽しげに話していた。
おととい行った八達領は入場料に40元も払った。
「ただ?そんな所があるんだ!」
と、我々2人に、昨晩一緒にご飯を食べた3人の日本人旅行者、合わせて5人のチームで、そのタダの万里の長城へ行って見る事にする。
皆でギョーザを囲んでエネルギーを補給して、お昼過ぎ、出発する。
北京の中心からバスを乗り継いで2時間余り、「黄花城」と呼ばれる万里の長城の一端に到着。
時刻は間もなく夕方、そろそろ帰途につく白人旅行者の姿もちらほら。
そして我々の方は、所々崩れ、草ぼうぼうに放置された、長城登りを開始する。
下から見るとガレキの様にも見えた黄花城だが、上まで登ってみると、険しい山の尾根づたいにくねり続くその姿は万里の長城そのもの。期待通りだ。
今日は天気にも恵まれ、夕焼けに染まる紅の空中に、静かに巨龍のごとくシルエットを作る万里の長城・黄花城。しばしその姿に皆で見とれる。
辺りがすっかり暗くなると、ロウソクを灯し、スーパーで買い出して持ってきた食料を並べ、皆で囲む。
こんな時間に、こんな所で、こんな事していると言う事は、そう、今夜は我々、ここ万里の長城の上で野宿を決め込んでいるのだ。
「万里の長城の上で寝たんだよ!!」
「エーウソだろー」
「ホントだよ。」
…って言ってやりたい!! 皆で口を揃える。
長城の上は、所々草ぼうぼう。その隙間の砂の上に、タンザニアで買って持っていた、アフリカンな柄の布を敷き、掛け、眠りに就く。
知る人ぞ知る穴場、黄花城。
先日訪れた、有名な八達領の様な人ごみとは無縁、長城の上は、我々だけの貸しきり状態。登るも寝るもタダで、自由なところは、正に我々旅人向けだ。
アフリカでは世界自然遺産、ビクトリアの滝のへりギリギリで泳いだ、自分とJunko。
今回は世界文化遺産、万里の長城の上で夜明かしだ。
長城の上で、夜は静かにふけ行く。
【食事】
朝:包子
昼:ギョーザ(1コわずか2角=0.2元≒3円) 5人で60コ注文し、皆でつついた。
夜:(長城上にて)お菓子色々、チャーシューetc.
【トラベルメモ】
1$=8元(中国元)
◎タダ万里の長城・黄花城への行き方(行は本日、帰りは明日の記録より)
・北京中心部の東直門バス乗場→懐柔 片道2時間
行:空調バス8元
帰:空調無バス 5元
・ 懐柔→黄花城 片道30分
行:乗合ワゴンタクシー 一台30元/5人(6元/1人)
帰:バス2.5元
・ 今日朝、インターネットをしました。
北京で利用している宿、京華飯店近くのインターネットカフェ 10元/30分(1時間だと15元)。中々快適。
それは、おととい万里の長城・八達領へ行った時、あいにくの雨に見まわれ、その雄姿がほとんど見えなかった事。
「ねえねえ、ここへ行くのよ。」
先日、ドミトリーの隣のベッドのスペイン人のお姉さんが、ロンリープラネット(英語の有名なガイドブック)を開いて見せてくれながら、
「ただで万里の長城に上がれるところがあるの。」
と、教えてくれたのだ。
日帰りでそこから帰ってきたお姉さんは、
「草ぼうぼうで大変だったけど、登ってきたわ。」
と、楽しげに話していた。
おととい行った八達領は入場料に40元も払った。
「ただ?そんな所があるんだ!」
と、我々2人に、昨晩一緒にご飯を食べた3人の日本人旅行者、合わせて5人のチームで、そのタダの万里の長城へ行って見る事にする。
皆でギョーザを囲んでエネルギーを補給して、お昼過ぎ、出発する。
北京の中心からバスを乗り継いで2時間余り、「黄花城」と呼ばれる万里の長城の一端に到着。
時刻は間もなく夕方、そろそろ帰途につく白人旅行者の姿もちらほら。
そして我々の方は、所々崩れ、草ぼうぼうに放置された、長城登りを開始する。
下から見るとガレキの様にも見えた黄花城だが、上まで登ってみると、険しい山の尾根づたいにくねり続くその姿は万里の長城そのもの。期待通りだ。
今日は天気にも恵まれ、夕焼けに染まる紅の空中に、静かに巨龍のごとくシルエットを作る万里の長城・黄花城。しばしその姿に皆で見とれる。
辺りがすっかり暗くなると、ロウソクを灯し、スーパーで買い出して持ってきた食料を並べ、皆で囲む。
こんな時間に、こんな所で、こんな事していると言う事は、そう、今夜は我々、ここ万里の長城の上で野宿を決め込んでいるのだ。
「万里の長城の上で寝たんだよ!!」
「エーウソだろー」
「ホントだよ。」
…って言ってやりたい!! 皆で口を揃える。
長城の上は、所々草ぼうぼう。その隙間の砂の上に、タンザニアで買って持っていた、アフリカンな柄の布を敷き、掛け、眠りに就く。
知る人ぞ知る穴場、黄花城。
先日訪れた、有名な八達領の様な人ごみとは無縁、長城の上は、我々だけの貸しきり状態。登るも寝るもタダで、自由なところは、正に我々旅人向けだ。
アフリカでは世界自然遺産、ビクトリアの滝のへりギリギリで泳いだ、自分とJunko。
今回は世界文化遺産、万里の長城の上で夜明かしだ。
長城の上で、夜は静かにふけ行く。
【食事】
朝:包子
昼:ギョーザ(1コわずか2角=0.2元≒3円) 5人で60コ注文し、皆でつついた。
夜:(長城上にて)お菓子色々、チャーシューetc.
【トラベルメモ】
1$=8元(中国元)
◎タダ万里の長城・黄花城への行き方(行は本日、帰りは明日の記録より)
・北京中心部の東直門バス乗場→懐柔 片道2時間
行:空調バス8元
帰:空調無バス 5元
・ 懐柔→黄花城 片道30分
行:乗合ワゴンタクシー 一台30元/5人(6元/1人)
帰:バス2.5元
・ 今日朝、インターネットをしました。
北京で利用している宿、京華飯店近くのインターネットカフェ 10元/30分(1時間だと15元)。中々快適。
- 北京・下町歩き (中国)北京
-
エリア:
- アジア>中国>北京(ペキン)
- テーマ:街中・建物・景色 グルメ
- 投稿日:2001/07/25 11:10
今日で北京5日目。
昨日迄の4日間で、中心部の繁華街にも足を伸ばした、天安門広場も、故宮も、万里の長城も行った。
そこで今日は、アフリカから旅して来た我々の真骨頂、宿のある北京中心地の外れにある一帯を、気のままにふらふらと散策に出る。
まず、ゆっくりと宿の近くに架かる橋を渡る。橋下を流れる川は、見るからに汚れまくっている都会のドブ川だ。
日本の都会でも、今でこそ川の水はキレイになってきたが、一昔前は悪臭が立ち込める程のドブ川だった。発展めざましい大都会北京、まだまだ環境に配慮するまでにはいたっていない様だ。
橋を渡った所にあるマクドナルド前の広場には、屋台が立っている。そこでせいろで蒸されて湯気のあがる包子(パオツ)と、ワンタンスープを、朝食にする。
異国の街角でゆっくりと朝食を取る。たったそれだけの事が、実にぜいたくな時間を過ごしている気にさせてくれる。これも旅の楽しさだ。
更に中国の旅のいい所は、我々日本人は、街角でもバスの中でも、同じ顔立ち由に、地元の人にうもれてしまえる事。時々、中国語で話し掛けられてしまう程だ。
朝食を済ますと、朝から車や自転車が元気に行き交う大通りに沿って、しばらく歩く。
「ここにもマクドナルドがある。」
「あそこには原色の派手なデコレーションのケーキが並ぶケーキ屋さん。」
「スーパーもあちこちあるね。」
やがてお店もまばらになり、通りが殺伐として来た頃、何だかにぎやかそうな路地を発見。
「きっと庶民的な市場じゃない?」
近寄って見ると、その通り。路地沿に露天がズラッと並ぶ市場だ。
体育館の様な建物に入って見ると、中には巨大なクツ市場。カワグツ、サンダル、スニーカーどれも激安だ。
クツ市場を出る頃には、Junkoの手には、おしゃれなサンダルが入った手さげ袋。一足わずか20元(300円位)。
「日本で売られているのもほとんど中国製だもんね。さすがに卸元のこっちは安いよ!!」
と、Junkoはホクホク顔だ。
外の露店では、果物から日用品から様々な物が売られている。
その奥の更に一段と活気があるエリアに、魚市場を発見。食用から金魚まで威勢良く売られている。
そんな市場の一角の中華弁当屋、様々な種類の作り立ての惣菜が、屋台の上に並ぶ。
「あれとこれとそれ。あ!あっちもおいしそう、あっちも入れて。」
発泡スチロールの容器が閉まらない程、いっぱい、てんこ盛りに入れてもらって、更にもう一つ容器にはご飯が山盛り。これでわずか2.5元(=30円)。
相変わらずすごい量なので、一人前を2人で分けても胃が苦しい。
デザートにアイスやヨーグルトも頂いて、蒸し暑い北京の昼時の体をクールダウン。
「胃が疲れてるはずなんだけど、朝、昼と、結構食べちゃったね。」
なんて言い合いながら宿に戻ると、同じドミトリー(合部屋)に居る日本人の人から、
「あのー…」と話し掛けられる。
「みんなで夜、どうですか?」
晩ご飯のお誘いだ。
中華料理は、目移りしそうな位、色んなおいしい物があって、どれも安いんだけど、何しろ量が多くて。大勢で行って色々頼む方が、楽しめるのだ。
夜、我々2人を含めて総勢5人で、レストランのオープンエアのテーブルに座る。
「胃は疲れているハズだったんだけど…。」
熱々のアンカケがおこげの上に垂らされ、「ジューッ!!」といい音を立てている。
【食事】
朝:包子、ワンタン
昼:野菜炒め盛り合せ弁当、中華菓子、アイス、ヨーグルト
夜:(レストランでディナー)おこげ、スープ、各種肉や野菜料理、5人で食べきれない程食べて、一人わずか10元=120円。
【トラベルメモ】
1$=8元(中国元)
昨日迄の4日間で、中心部の繁華街にも足を伸ばした、天安門広場も、故宮も、万里の長城も行った。
そこで今日は、アフリカから旅して来た我々の真骨頂、宿のある北京中心地の外れにある一帯を、気のままにふらふらと散策に出る。
まず、ゆっくりと宿の近くに架かる橋を渡る。橋下を流れる川は、見るからに汚れまくっている都会のドブ川だ。
日本の都会でも、今でこそ川の水はキレイになってきたが、一昔前は悪臭が立ち込める程のドブ川だった。発展めざましい大都会北京、まだまだ環境に配慮するまでにはいたっていない様だ。
橋を渡った所にあるマクドナルド前の広場には、屋台が立っている。そこでせいろで蒸されて湯気のあがる包子(パオツ)と、ワンタンスープを、朝食にする。
異国の街角でゆっくりと朝食を取る。たったそれだけの事が、実にぜいたくな時間を過ごしている気にさせてくれる。これも旅の楽しさだ。
更に中国の旅のいい所は、我々日本人は、街角でもバスの中でも、同じ顔立ち由に、地元の人にうもれてしまえる事。時々、中国語で話し掛けられてしまう程だ。
朝食を済ますと、朝から車や自転車が元気に行き交う大通りに沿って、しばらく歩く。
「ここにもマクドナルドがある。」
「あそこには原色の派手なデコレーションのケーキが並ぶケーキ屋さん。」
「スーパーもあちこちあるね。」
やがてお店もまばらになり、通りが殺伐として来た頃、何だかにぎやかそうな路地を発見。
「きっと庶民的な市場じゃない?」
近寄って見ると、その通り。路地沿に露天がズラッと並ぶ市場だ。
体育館の様な建物に入って見ると、中には巨大なクツ市場。カワグツ、サンダル、スニーカーどれも激安だ。
クツ市場を出る頃には、Junkoの手には、おしゃれなサンダルが入った手さげ袋。一足わずか20元(300円位)。
「日本で売られているのもほとんど中国製だもんね。さすがに卸元のこっちは安いよ!!」
と、Junkoはホクホク顔だ。
外の露店では、果物から日用品から様々な物が売られている。
その奥の更に一段と活気があるエリアに、魚市場を発見。食用から金魚まで威勢良く売られている。
そんな市場の一角の中華弁当屋、様々な種類の作り立ての惣菜が、屋台の上に並ぶ。
「あれとこれとそれ。あ!あっちもおいしそう、あっちも入れて。」
発泡スチロールの容器が閉まらない程、いっぱい、てんこ盛りに入れてもらって、更にもう一つ容器にはご飯が山盛り。これでわずか2.5元(=30円)。
相変わらずすごい量なので、一人前を2人で分けても胃が苦しい。
デザートにアイスやヨーグルトも頂いて、蒸し暑い北京の昼時の体をクールダウン。
「胃が疲れてるはずなんだけど、朝、昼と、結構食べちゃったね。」
なんて言い合いながら宿に戻ると、同じドミトリー(合部屋)に居る日本人の人から、
「あのー…」と話し掛けられる。
「みんなで夜、どうですか?」
晩ご飯のお誘いだ。
中華料理は、目移りしそうな位、色んなおいしい物があって、どれも安いんだけど、何しろ量が多くて。大勢で行って色々頼む方が、楽しめるのだ。
夜、我々2人を含めて総勢5人で、レストランのオープンエアのテーブルに座る。
「胃は疲れているハズだったんだけど…。」
熱々のアンカケがおこげの上に垂らされ、「ジューッ!!」といい音を立てている。
【食事】
朝:包子、ワンタン
昼:野菜炒め盛り合せ弁当、中華菓子、アイス、ヨーグルト
夜:(レストランでディナー)おこげ、スープ、各種肉や野菜料理、5人で食べきれない程食べて、一人わずか10元=120円。
【トラベルメモ】
1$=8元(中国元)
- 万里の長城と明の十三陵 (中国)北京
-
エリア:
- アジア>中国>北京(ペキン)
- テーマ:観光地 世界遺産
- 投稿日:2001/07/24 10:50
早起きして、窓越しに早朝の北京の空を見上げる。
空全体がモヤッとしていて、何だかハッキリしない天気だ。
北京に入って4日目、到着日こそ雨が降っていたが、この2日間は毎日同じ様な天気。夏の北京はかなり蒸し暑く、高い湿度のせいか、日の光はあっても、太陽と青空はモヤッた空気に隠れ、よく見えないのだ。
今日も朝からモヤッているが、昨日までと同じで雨は降らないだろうと外に出る。
本日のお目当てはズバリ「万里の長城」。
長〜い万里の長城、観光客が訪れる事ができるポイントはいくつかある。その中でも人気を集める、八達領に行くことにする。
八達領まで、北京の中心部から約70km。バスは朝7時に出発してしまうので、ゆっくりと空模様をうかがって、行くか行くまいか考えてる時間はないのだ。
朝もやの中、晴れ上がる事をいのりながら、6時には宿を出て、市バスで北京中心街の前門へ。
前門で乗客を待つ、八達領を廻る周遊バスは、既に沢山の人が乗り込んでいる。
我々も、コースと料金、空席を確認して、周遊バスに乗込む。
「大丈夫かな天気。」
運良く晴れれば、屋根伝いにはるか彼方まで龍のごとくうねり続く長城の姿を望めるはずだ。
ところがこういう時に限って運悪く、長城・八達領に着いて、その階段を登る頃には、雨がちらつき始める。そしてさらに、長城の上を歩き出して間もなくすると、雨は本降りになってしまう。雨と雲にさえぎられてしまい、ほんの10mの先さえも、ほとんど見えない状態だ。
Junkoと2人で、小さな折りたたみ傘の下で、降りしきる雨にむせぶ長城にたたずみ、雨に隠されたその勇壮な姿を想っていると、突然雨がやみ、雲が流れ、ほんの一瞬だけ視界が開けたのだ。
その一瞬だけ、一帯が、流れる雲の切れ目に入った様だ。
はるか彼方と言う訳にはいかなかったが、雲の奥のまで分け入りくねるその姿は、正に万里の長城の風格だ。
長城上は、雨でも多くの観光客がひしめき合っており、我々の周囲では皆、今だとばかりカメラのシャッターを押している。
数秒後、再び雨と雲におおわれると、
「そろそろ行こうか。」
長城の上は思った以上にかなりの急こう配で、雨のせいで足元はかなり滑りやすくなっている。
「危ない!!」
ダダンダン・・・おばさんが一人、そしておじさんが一人と、下り降りようと歩く我々の隣を、転んだ上に転げ落ちて行く。
足元は固い石造り、頭でも打ったら大変だ。気を付けなければと、よちよち歩きで長城・八達領を後にする。
皮肉な事に、我々の周遊バスが次の周遊地、明の十三陵(明の皇帝の墓群遺跡)の一つ、定陵に着く頃には、日が差し出し、せみの声が鳴り響いていた。
何でも定陵の近くは桃の産地だとのことで、入口前には沢山の桃売りが出ている。
「こうなりゃもうヤケ喰いだよ。」
安い事をいい事に、両手に袋いっぱいに桃を仕入れ、北京中心街へと戻るバスの中でほおばる。
食い気に逃げる所が、我々らしいと言うか、中国の旅らしいと言うか・・・。
ともかく、総括すると、
長城は雨で残念だった。
定陵はまあまあ。
そして、桃は旨かった☆☆☆
【食事】
朝:包子
昼:アンパン、桃
夜:アン入りおやき他
【トラベルメモ】
1$=8元(中国元)
・ 前門から万里の長城・八達領、定陵への一日周遊バス 50元一人
・ 入場料 八達領:46元 定陵:45元
空全体がモヤッとしていて、何だかハッキリしない天気だ。
北京に入って4日目、到着日こそ雨が降っていたが、この2日間は毎日同じ様な天気。夏の北京はかなり蒸し暑く、高い湿度のせいか、日の光はあっても、太陽と青空はモヤッた空気に隠れ、よく見えないのだ。
今日も朝からモヤッているが、昨日までと同じで雨は降らないだろうと外に出る。
本日のお目当てはズバリ「万里の長城」。
長〜い万里の長城、観光客が訪れる事ができるポイントはいくつかある。その中でも人気を集める、八達領に行くことにする。
八達領まで、北京の中心部から約70km。バスは朝7時に出発してしまうので、ゆっくりと空模様をうかがって、行くか行くまいか考えてる時間はないのだ。
朝もやの中、晴れ上がる事をいのりながら、6時には宿を出て、市バスで北京中心街の前門へ。
前門で乗客を待つ、八達領を廻る周遊バスは、既に沢山の人が乗り込んでいる。
我々も、コースと料金、空席を確認して、周遊バスに乗込む。
「大丈夫かな天気。」
運良く晴れれば、屋根伝いにはるか彼方まで龍のごとくうねり続く長城の姿を望めるはずだ。
ところがこういう時に限って運悪く、長城・八達領に着いて、その階段を登る頃には、雨がちらつき始める。そしてさらに、長城の上を歩き出して間もなくすると、雨は本降りになってしまう。雨と雲にさえぎられてしまい、ほんの10mの先さえも、ほとんど見えない状態だ。
Junkoと2人で、小さな折りたたみ傘の下で、降りしきる雨にむせぶ長城にたたずみ、雨に隠されたその勇壮な姿を想っていると、突然雨がやみ、雲が流れ、ほんの一瞬だけ視界が開けたのだ。
その一瞬だけ、一帯が、流れる雲の切れ目に入った様だ。
はるか彼方と言う訳にはいかなかったが、雲の奥のまで分け入りくねるその姿は、正に万里の長城の風格だ。
長城上は、雨でも多くの観光客がひしめき合っており、我々の周囲では皆、今だとばかりカメラのシャッターを押している。
数秒後、再び雨と雲におおわれると、
「そろそろ行こうか。」
長城の上は思った以上にかなりの急こう配で、雨のせいで足元はかなり滑りやすくなっている。
「危ない!!」
ダダンダン・・・おばさんが一人、そしておじさんが一人と、下り降りようと歩く我々の隣を、転んだ上に転げ落ちて行く。
足元は固い石造り、頭でも打ったら大変だ。気を付けなければと、よちよち歩きで長城・八達領を後にする。
皮肉な事に、我々の周遊バスが次の周遊地、明の十三陵(明の皇帝の墓群遺跡)の一つ、定陵に着く頃には、日が差し出し、せみの声が鳴り響いていた。
何でも定陵の近くは桃の産地だとのことで、入口前には沢山の桃売りが出ている。
「こうなりゃもうヤケ喰いだよ。」
安い事をいい事に、両手に袋いっぱいに桃を仕入れ、北京中心街へと戻るバスの中でほおばる。
食い気に逃げる所が、我々らしいと言うか、中国の旅らしいと言うか・・・。
ともかく、総括すると、
長城は雨で残念だった。
定陵はまあまあ。
そして、桃は旨かった☆☆☆
【食事】
朝:包子
昼:アンパン、桃
夜:アン入りおやき他
【トラベルメモ】
1$=8元(中国元)
・ 前門から万里の長城・八達領、定陵への一日周遊バス 50元一人
・ 入場料 八達領:46元 定陵:45元
- 中華サーカス・雑技 (中国)北京
-
エリア:
- アジア>中国>北京(ペキン)
- テーマ:鑑賞・観戦 グルメ
- 投稿日:2001/07/23 10:41
北京駅近くの高級ホテル内に入っている、中国国際旅行社のオフィスで、中国・天津から韓国・仁川までの船の切符を購入。
料金は一人「888元」。これ本当?料金にしては中途半端な額だし、ワザと末広がりの8を3つ並べた縁起のいい数字に仕立ててるんじゃ?さすがは中国です・・・。
その高級ホテルから少し歩くと、日本のものと比べても全くそん色ない真新しいショッピングモールを発見。
その名も東方新天地。
入口では、2008年に北京での開催が決まった、オリンピックのマークの巨大なモニュメントがあり、人々がその前で記念撮影している。北京中心街の路上では、小さなオリンピックの旗が売られ、皆こぞって購入し、手にしている。
ショッピングモールの中は、ブランドショップにスポーツ店にCD店、テーマパークさながらの派手な内装のジャングルカフェから、牛丼の吉野家まである。
近代的な巨大ショッピングモールにオリンピック、現代(いま)の中国の急速な発展ぶりを象徴している。
だが、我々外国人旅行者が求めるのは、中国のそんな姿ではない。
ショッピングモールを出て、ちょっとハイソな王府井の商店街から路地にそれると、ありました。相変わらずの活気、人が溢れる屋台街だ。
ビルとアスファルトの街歩きに疲れた、彼らの行きつく先は、やはりこれなのだ。
さすがに、北京きってのハイソな繁華街にあるだけあって、古くさい屋台と言うよりは、キレイで近代的な建物の軒先に半露天の店が並ぶ、屋台村と言ったところ。
店先に並ぶサンプル。色々な種類のヤキソバや焼飯などが沢山あって、どれを頼むか悩んでしまう。
「あれも、これも食べたくなっちゃうけど、2人でそんなに食べられる訳ないよね。どうしよう・・・。」
そこで、お客さんが食べている物を見ながら熟考し、ヤキソバと竹筒に入った焼飯を注文。中国人の方々は皆もりもり食べてるし、サンプルを見ているときはそれ程には見えなかったのだが、いざ目の前に差出されたそれを目の当たりにすると、
「でかい・・・」
ヤキソバも、竹筒チャーハンも、物凄い量だ。一品がラーメンドンブリ一ぱい分はある。
周囲を見てみると、お子様からお年寄り、スマートなお姉さんまで、皆、この凄い量の一人前をペロリとたいらげた上に、更にもう一品、二品と、ハシをつついている。一体、彼らの胃袋はどうなっているのか。
残す訳には行かない。残したらもったいない。我々は日本でそう教わって育って来た。
喰い散らかす周囲を横目に、ムリしてキレイにたいらげる。
「あー、お腹いっぱいだー。」
ふくれた胃に手をあてながら、今度は王府井よりもゴチャゴチャした、その名も自由市場へ。
自由市場には白人観光客の姿が目立つ。見ると彼らは、偽ブランドバッグなどを買い物している。
アジアと言えば、良くできた安い偽ブランド品が未だ有名だ。彼らの中国観光の楽しみも未だそれなのだ。
それにしても、日本には偽ブランドを取り締まれだのうるさいくせに、その偽ブランドをこぞって買って行くのは、見るからに白人観光客が目立つ。売る方も売る方、買う方も買う方、そんな自由な観光市場だ。
そんな自由市場は軽く流して、本日の北京歩きの締めは、昨日の京劇に続く観劇、中華サーカス「雑技」を拝見。
女の子がバレエをしながらこまを廻したり、自転車曲乗りでは20人余りもが一台の自転車に乗ったり。何もそこまでしなくともと思いながらも、思わず微笑んでしまう、ミスマッチングな演技がが何とも愉快だ。
もちろん、中華サーカスならではの、アクロバティックな獅子舞や曲芸もあり、Junkoもすっかり気に入ってしまった様だ。
とっても楽しい雑技だが、京劇と違って、地元の人達の人気は低迷し、すっかり外国人観光客用になってしまっているそうだ。
「晩御飯どうする?」
「カンベンしてよーもう。お昼食べ過ぎでもう晩御飯なんて入らないよー!!」
連日、安くておいしくて、必ず大盛りの中華庶民料理を楽しんできた我々2人だが、本日の北京歩きを振返って、最後に一言。
「そろそろ胃がお疲れの様だ。」
今日のお昼も、ムリをしてまで山盛り食べた。
今日午前中に買った、韓国行の船の切符に記された出発日は、2001年7月29日。
あと一週間、中国パワーについて行けるだろうか・・・。
【食事】
朝:ワンタン、アンカケ豆腐→安くておいしいが胃に重たい中華料理だが朝の屋台の朝食はあっさりしていて胃にやさしい、もちろん安くて旨い☆
昼:竹筒焼飯、ヤキソバ
夜:胃疲れにつきなし××
【トラベルメモ】
1$=8元(中国元)
・ 中国・天津→韓国・仁川 (船)切符 エコノミー席 888元
・ 朝陽劇場での雑技 19:15〜21:30 100元
料金は一人「888元」。これ本当?料金にしては中途半端な額だし、ワザと末広がりの8を3つ並べた縁起のいい数字に仕立ててるんじゃ?さすがは中国です・・・。
その高級ホテルから少し歩くと、日本のものと比べても全くそん色ない真新しいショッピングモールを発見。
その名も東方新天地。
入口では、2008年に北京での開催が決まった、オリンピックのマークの巨大なモニュメントがあり、人々がその前で記念撮影している。北京中心街の路上では、小さなオリンピックの旗が売られ、皆こぞって購入し、手にしている。
ショッピングモールの中は、ブランドショップにスポーツ店にCD店、テーマパークさながらの派手な内装のジャングルカフェから、牛丼の吉野家まである。
近代的な巨大ショッピングモールにオリンピック、現代(いま)の中国の急速な発展ぶりを象徴している。
だが、我々外国人旅行者が求めるのは、中国のそんな姿ではない。
ショッピングモールを出て、ちょっとハイソな王府井の商店街から路地にそれると、ありました。相変わらずの活気、人が溢れる屋台街だ。
ビルとアスファルトの街歩きに疲れた、彼らの行きつく先は、やはりこれなのだ。
さすがに、北京きってのハイソな繁華街にあるだけあって、古くさい屋台と言うよりは、キレイで近代的な建物の軒先に半露天の店が並ぶ、屋台村と言ったところ。
店先に並ぶサンプル。色々な種類のヤキソバや焼飯などが沢山あって、どれを頼むか悩んでしまう。
「あれも、これも食べたくなっちゃうけど、2人でそんなに食べられる訳ないよね。どうしよう・・・。」
そこで、お客さんが食べている物を見ながら熟考し、ヤキソバと竹筒に入った焼飯を注文。中国人の方々は皆もりもり食べてるし、サンプルを見ているときはそれ程には見えなかったのだが、いざ目の前に差出されたそれを目の当たりにすると、
「でかい・・・」
ヤキソバも、竹筒チャーハンも、物凄い量だ。一品がラーメンドンブリ一ぱい分はある。
周囲を見てみると、お子様からお年寄り、スマートなお姉さんまで、皆、この凄い量の一人前をペロリとたいらげた上に、更にもう一品、二品と、ハシをつついている。一体、彼らの胃袋はどうなっているのか。
残す訳には行かない。残したらもったいない。我々は日本でそう教わって育って来た。
喰い散らかす周囲を横目に、ムリしてキレイにたいらげる。
「あー、お腹いっぱいだー。」
ふくれた胃に手をあてながら、今度は王府井よりもゴチャゴチャした、その名も自由市場へ。
自由市場には白人観光客の姿が目立つ。見ると彼らは、偽ブランドバッグなどを買い物している。
アジアと言えば、良くできた安い偽ブランド品が未だ有名だ。彼らの中国観光の楽しみも未だそれなのだ。
それにしても、日本には偽ブランドを取り締まれだのうるさいくせに、その偽ブランドをこぞって買って行くのは、見るからに白人観光客が目立つ。売る方も売る方、買う方も買う方、そんな自由な観光市場だ。
そんな自由市場は軽く流して、本日の北京歩きの締めは、昨日の京劇に続く観劇、中華サーカス「雑技」を拝見。
女の子がバレエをしながらこまを廻したり、自転車曲乗りでは20人余りもが一台の自転車に乗ったり。何もそこまでしなくともと思いながらも、思わず微笑んでしまう、ミスマッチングな演技がが何とも愉快だ。
もちろん、中華サーカスならではの、アクロバティックな獅子舞や曲芸もあり、Junkoもすっかり気に入ってしまった様だ。
とっても楽しい雑技だが、京劇と違って、地元の人達の人気は低迷し、すっかり外国人観光客用になってしまっているそうだ。
「晩御飯どうする?」
「カンベンしてよーもう。お昼食べ過ぎでもう晩御飯なんて入らないよー!!」
連日、安くておいしくて、必ず大盛りの中華庶民料理を楽しんできた我々2人だが、本日の北京歩きを振返って、最後に一言。
「そろそろ胃がお疲れの様だ。」
今日のお昼も、ムリをしてまで山盛り食べた。
今日午前中に買った、韓国行の船の切符に記された出発日は、2001年7月29日。
あと一週間、中国パワーについて行けるだろうか・・・。
【食事】
朝:ワンタン、アンカケ豆腐→安くておいしいが胃に重たい中華料理だが朝の屋台の朝食はあっさりしていて胃にやさしい、もちろん安くて旨い☆
昼:竹筒焼飯、ヤキソバ
夜:胃疲れにつきなし××
【トラベルメモ】
1$=8元(中国元)
・ 中国・天津→韓国・仁川 (船)切符 エコノミー席 888元
・ 朝陽劇場での雑技 19:15〜21:30 100元
- 故宮(紫禁城)と京劇 (中国)北京
-
エリア:
- アジア>中国>北京(ペキン)
- テーマ:鑑賞・観戦 世界遺産 グルメ
- 投稿日:2001/07/22 10:25
昨夕北京に到着した我々、今日が北京歩きの第一歩。
まずは、北京の中心、天安門広場から天安門をくぐって、紫禁城こと故宮へ。
坂本龍一の甘いメロディーのテーマ曲の、アカデミー賞受賞映画「ラスト・エンペラー」の舞台としてのイメージが頭に強く残っている。
紫禁城の門をくぐって歩ってまわってみると、案外あっさりとしたのもではあるが、王朝時代、中国宮廷文化がここで栄え、袖の長い独特な中国宮廷衣装をまとった人々が動きまわっていたのかと、想像力をいかんなく発揮すれば、それなりに楽しめる。
「そうかー、この御殿のあの玉座に、ラストエンペラー幼き溥儀が座り、その前には家臣らが勢揃いしていたのだな。」
御殿への昇段に彫り描かれた龍が、皇帝の座る位置を一段と高貴に高めている。
ただ、ここでも圧倒されるのは、こちらの商魂のたくましさ。
城内あちこちに立ち並ぶお土産屋に飲食店。蒸し暑い夏日に歩き疲れた人々は、競ってアイスなどを買っている。我々もつい、1人2本もアイスを買って食べてしまった。
極め付けは珍宝館。
宮内にある、宝物を展示した御殿なのだが、特別入場料の他に、クツの上からはく使い捨てのスリッパ(シューズカバーと言った方が正しいかもしれない)を、強制購入させられるのだ。
クツを抜いでハダシで入るからと訴えてもダメ。
ところが、ツアーガイドやスタッフは、自分達は別とばかり、平気でクツのまま土足で入り込んでいる。
おまけに、スリッパ(シューズカバー)をはかされた我々一般観覧客も、スリッパをはかされる門前から、珍宝館のある御殿まで、他と何ら変わりない外の道を歩かされるので、その間にスリッパは土足化してしまっており、その効果は極めてギモンだ。
「お腹すいてきたね。」
紫禁城を後にし、食事処を物色しながら前門の繁華街を歩く。
そして、立並ぶ食堂前に掲げられた慣れない漢字のメニューが読み切れず、つい見送っている内に、いつの間にか繁華街を抜け、殺伐とした大通りに出てしまう。
辺り一帯は工事中、ビルでも建てているのだろう。こんな所に食事処なんてありそうにない。
「もう、だからさっさと店を決めて食べておけば・・・」
と、Junkoのキゲンが悪くなり始めている。
「やばい・・・!!」
間もなく、工事現場を細々と抜け入る路地の向こうに、人々の雑踏と、立ち込める湯気を発見。
向ってみると、ありました、ありました!!下町の雰囲気たっぷりの、庶民的な小さな素朴な商店街。湯気はその一角で鍋をゆするお弁当屋さんから湧き上がっている。いい感じだ。
だが、掲げられている漢字のメニューは相変わらず解読不可能。さあどうしようかと思っていたら、隣のおばさんがなにやら注文している。すると、お弁当屋さんは目の前で大きな中華鍋に、瓜だかナスだかの切身と各種野菜を放り込み、鮮やかな鍋さばきで炎と湯気を昇らせながら調理をし始める。そして出来上がった炒め物を、発泡スチロールの器に溢れんばかりに詰め込んで、手渡している。
「これは旨そうだ。」
と、おばさんの手に渡った弁当を指さして、
「アレを一つ!!」
と、ひと差し指を一本立てて注文する。
「ミーファン(米飯)も一つね☆」
お弁当屋さんのお玉で、中華鍋から発泡スチロールの器に移された我々の炒め物、溢れんばかりどころか、トロッとしたタレがダラダラと溢れてしまっている。ご飯もこんもり山盛りだ!!
これで一人わずか4元(60円くらい)。
大通りに戻り、路肩に座って2人で分けて食べる。何しろ作り立て、熱々が旨い。
一人分を2人で分けているのだが、物凄い量なのでお腹一杯だ。
Junkoの機嫌もコロッと好転。
「やっぱりこれだよねー。」
と、実は胸をなでおろす自分。
腹ごしらえが終わったら、お次は中国文化の顔的存在、ユニークなくまどり化粧で有名な京劇を観劇。
「シャンシャンシャン・・・」
中国ならではのドラの音に合わせて繰り広げられる、躍動感溢れるアクロバティックな動き。可愛らしい女性の立ち振る舞い。
「言葉も訳わかんないし、もしかしたら退屈して寝ちゃうかも。」
なんて心配していたけど、とっても楽しい舞台だ。
京劇が終わると外はすっかり夜。紫禁城からずっと歩いてまわっていたのだが、
「この辺から宿までのバスはあるのかな?」
バス停を見つけ、案内板の路線図に、宿近くの停留所名を探す。
「あったあった、『洋橋』。このNo.のバスに乗ればいいんだ。」
すかさず、ボールペンで、手のひらに宿近くの停留所名、「洋橋」と書き込み、来たバスに乗込んだらすぐ、車掌さんに見せつける。
「洋橋についたら教えてね!」
ウンウンとうなずく車掌のおばさん。
朝から晩までよく歩き、よく食べ、よく遊んだ。大満足の北京歩きの初日だった。
夜のバスに揺られながら、2人で笑顔を交わす。
【食事】
朝兼昼:包子
夜:瓜かナスの炒め物弁当
【トラベルメモ】
1$=8元(中国元)
・ 故宮(紫禁城)入場料60元+珍宝館スリッパ代2元
・ ホテル前門飯店内梨園劇場での京劇。
19:30〜20:45 30元/2F席 会場はさほど大きくなく2Fからでも充分良く見えるので、他の高い席の切符を買う必要なし。安いし、楽しい北京に来たなら必見です。
まずは、北京の中心、天安門広場から天安門をくぐって、紫禁城こと故宮へ。
坂本龍一の甘いメロディーのテーマ曲の、アカデミー賞受賞映画「ラスト・エンペラー」の舞台としてのイメージが頭に強く残っている。
紫禁城の門をくぐって歩ってまわってみると、案外あっさりとしたのもではあるが、王朝時代、中国宮廷文化がここで栄え、袖の長い独特な中国宮廷衣装をまとった人々が動きまわっていたのかと、想像力をいかんなく発揮すれば、それなりに楽しめる。
「そうかー、この御殿のあの玉座に、ラストエンペラー幼き溥儀が座り、その前には家臣らが勢揃いしていたのだな。」
御殿への昇段に彫り描かれた龍が、皇帝の座る位置を一段と高貴に高めている。
ただ、ここでも圧倒されるのは、こちらの商魂のたくましさ。
城内あちこちに立ち並ぶお土産屋に飲食店。蒸し暑い夏日に歩き疲れた人々は、競ってアイスなどを買っている。我々もつい、1人2本もアイスを買って食べてしまった。
極め付けは珍宝館。
宮内にある、宝物を展示した御殿なのだが、特別入場料の他に、クツの上からはく使い捨てのスリッパ(シューズカバーと言った方が正しいかもしれない)を、強制購入させられるのだ。
クツを抜いでハダシで入るからと訴えてもダメ。
ところが、ツアーガイドやスタッフは、自分達は別とばかり、平気でクツのまま土足で入り込んでいる。
おまけに、スリッパ(シューズカバー)をはかされた我々一般観覧客も、スリッパをはかされる門前から、珍宝館のある御殿まで、他と何ら変わりない外の道を歩かされるので、その間にスリッパは土足化してしまっており、その効果は極めてギモンだ。
「お腹すいてきたね。」
紫禁城を後にし、食事処を物色しながら前門の繁華街を歩く。
そして、立並ぶ食堂前に掲げられた慣れない漢字のメニューが読み切れず、つい見送っている内に、いつの間にか繁華街を抜け、殺伐とした大通りに出てしまう。
辺り一帯は工事中、ビルでも建てているのだろう。こんな所に食事処なんてありそうにない。
「もう、だからさっさと店を決めて食べておけば・・・」
と、Junkoのキゲンが悪くなり始めている。
「やばい・・・!!」
間もなく、工事現場を細々と抜け入る路地の向こうに、人々の雑踏と、立ち込める湯気を発見。
向ってみると、ありました、ありました!!下町の雰囲気たっぷりの、庶民的な小さな素朴な商店街。湯気はその一角で鍋をゆするお弁当屋さんから湧き上がっている。いい感じだ。
だが、掲げられている漢字のメニューは相変わらず解読不可能。さあどうしようかと思っていたら、隣のおばさんがなにやら注文している。すると、お弁当屋さんは目の前で大きな中華鍋に、瓜だかナスだかの切身と各種野菜を放り込み、鮮やかな鍋さばきで炎と湯気を昇らせながら調理をし始める。そして出来上がった炒め物を、発泡スチロールの器に溢れんばかりに詰め込んで、手渡している。
「これは旨そうだ。」
と、おばさんの手に渡った弁当を指さして、
「アレを一つ!!」
と、ひと差し指を一本立てて注文する。
「ミーファン(米飯)も一つね☆」
お弁当屋さんのお玉で、中華鍋から発泡スチロールの器に移された我々の炒め物、溢れんばかりどころか、トロッとしたタレがダラダラと溢れてしまっている。ご飯もこんもり山盛りだ!!
これで一人わずか4元(60円くらい)。
大通りに戻り、路肩に座って2人で分けて食べる。何しろ作り立て、熱々が旨い。
一人分を2人で分けているのだが、物凄い量なのでお腹一杯だ。
Junkoの機嫌もコロッと好転。
「やっぱりこれだよねー。」
と、実は胸をなでおろす自分。
腹ごしらえが終わったら、お次は中国文化の顔的存在、ユニークなくまどり化粧で有名な京劇を観劇。
「シャンシャンシャン・・・」
中国ならではのドラの音に合わせて繰り広げられる、躍動感溢れるアクロバティックな動き。可愛らしい女性の立ち振る舞い。
「言葉も訳わかんないし、もしかしたら退屈して寝ちゃうかも。」
なんて心配していたけど、とっても楽しい舞台だ。
京劇が終わると外はすっかり夜。紫禁城からずっと歩いてまわっていたのだが、
「この辺から宿までのバスはあるのかな?」
バス停を見つけ、案内板の路線図に、宿近くの停留所名を探す。
「あったあった、『洋橋』。このNo.のバスに乗ればいいんだ。」
すかさず、ボールペンで、手のひらに宿近くの停留所名、「洋橋」と書き込み、来たバスに乗込んだらすぐ、車掌さんに見せつける。
「洋橋についたら教えてね!」
ウンウンとうなずく車掌のおばさん。
朝から晩までよく歩き、よく食べ、よく遊んだ。大満足の北京歩きの初日だった。
夜のバスに揺られながら、2人で笑顔を交わす。
【食事】
朝兼昼:包子
夜:瓜かナスの炒め物弁当
【トラベルメモ】
1$=8元(中国元)
・ 故宮(紫禁城)入場料60元+珍宝館スリッパ代2元
・ ホテル前門飯店内梨園劇場での京劇。
19:30〜20:45 30元/2F席 会場はさほど大きくなく2Fからでも充分良く見えるので、他の高い席の切符を買う必要なし。安いし、楽しい北京に来たなら必見です。
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