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- 51カ国目、中国 (中国)タシュクルガン→カシュガル
-
エリア:
- アジア>中国>中国その他の都市
- アジア>中国>喀什(カシュガル)〔新彊ウイグル自治区〕
- テーマ:街中・建物・景色 グルメ
- 投稿日:2001/07/11 10:20
昨深夜、中国入りしここタシュクルガンに到着した我々、実はまだ両替をしておらず昨夜泊まった宿の支払もできない状態なのだ。
朝、ホテルを出て、余ったパキスタンルピーを中国元に両替できる銀行を探そうとしていると、
「あそこ、あそこ」
昨日バスで一緒だったパキスタン人の人達が、何の看板も表示もない怪しげなコンクリートの建物を紹介してくれる。
恐る恐る扉を開けてみると、何とそこはパキスタン・レストラン。
昨日のバスのドライバーも同乗していたパキスタン人の人達も皆、その他多勢のパキスタン人の人達に混じって朝ごはんを食べている。
ここはパキスタンとの国境の、「中国の街」。闇営業という訳じゃないんだろうが、目立って浮いてしまわない様に謙虚なたたずまいで配慮した、パキスタンの人達のオアシスなのだ。ここが我々がこの旅で目にする最後のパキスタンと言っていいだろう。
店内ではパキスタンルピーが飛び交っている。
カウンターで、手持ちのパキスタンルピーを全て中国元に両替する。
それを持ってホテルに戻り、支払を済ますと、イミグレ(入出国管理事務所)へ。
昨夜預けたパスポートを返してもらい、入国手続き、そして荷物検査。
どちらもそれなりに時間は掛かったが、思っていたよりもスムーズに無事完了。
カシュガル行のバスに乗る。
昨夜、中パ国境フンジュラブ峠を越え、すっかりヒマラヤを越え切った気になっていたが、タシュクルガンを出たカシュガル行のバスは、険しい谷を越え、白い巨峰に囲まれた大地を走る。
特に道がカラクリ湖畔に差し掛かると、視界をさえぎるものがない湖の向こうに連なる、ヒマラヤの峰々に見とれてしまう。
昨日、土砂崩れのお陰でフンジュラブ峠越えが夜になってしまい、ヒマラヤを見ずしてのヒマラヤ越えになってしまい少々ガッカリしていたのだが、今日のカシュガルまでの道中では、その姿を味わえる事ができ、本当に嬉しい限りだ。
湖畔には放牧されたヤクの姿も見える。
近年発展目覚ましい中国、良くなるだろうと思っていた道だが、よく舗装されてはいるものの、そこはまだまだヒマラヤ谷を越える険しい土地、昨日の土砂崩れ程ではないが、所々軽い土砂崩れで寸断されている。バスはその度、道にしきつめられた土砂の上を最徐行。
土砂の上には、土砂を崩した張本人、夏日に眠りから覚まされたヒマラヤからの雪解け水がチョロチョロと流れている。
峰々が遠ざかり、あたりに小高い木々や田畑、人家が増えだした頃、バスは途中停車。
どうやらヒマラヤ越えの険しい道は一段落した様で、休憩を入れるようだ。
昨日は土砂崩れのせいで、1日杏しか口にしていない我々2人。
今朝も、両替や、イミグレでの入国手続きで忙しく、しかも入国手続終了後すぐにこのカシュガル行バスは出発。ゆっくり食事をする時間もなく、相変わらず杏しか口にしていない。
バスが停車した休憩ポイントの食堂。そこで軒先に積まれたせいろから沸き上がる湯気。
「ガンガンガン…」
木の幹を切ったかのような丸いまな板で、料理人は勢い良く包丁を振り下ろす。
「ボーッ!!」
隣では、カマドから溢れんばかりの強烈な炎の上で、中華鍋を振るいオタマを鳴らしている。
もう吸い込まれるように食堂に入り、屋外のテーブルにつく。
隣を見ると、どんぶりに入ったメンをズズズーッとすすっている者がいる。それを指差して店員に尋ねる。
「多少銭?(いくら?)」
「4元」 と、店員は手のヒラをかかげ、4本の指を示す。
ドンブリ一杯で4元?安い!!でも食べてみないとおいしいかどうか分からない。物凄く辛いってこともありえるし…。
「とりあえず一つ頂だい!!」
と、今度はこちらが一本指をかざす。
出てきたのは、どんぶりに入ったうどんの様な白く太い麺、肉と野菜を炒めた物がのせられている。
割り箸を割ってすすってみると
「う・ま・いーーーーー!!!!」
一見うどんの様だが、かなりのこしだ。
上にかけられたトマトや瓜、ピーマン等と細切の羊肉の炒め物は、日本で食べるチンジャオロースーをもっと豪快にしたような料理で、上手いばかりでなく、口に運ぶたび、食欲を刺激する。
どんぶりいっぱいに盛られた量もすごい。一人前をJunkoと二人で小皿に分けて食べるも、2人ともお腹いっぱいだ。
もちろんお茶は飲み放題。
「ワオ、チープ!!ティーイズフリー?!グレート。」
同じバスに乗っていた白人の旅行者も目を丸くしている。
ヨーロッパのレストランなんかじゃ水も出ない(有料)ばかりか、座っただけで、テーブルチャージが取られちゃったりするもんね。
見たか白人さん、これが中国だよ。
これまでの反動なのか、カシュガルに着いても我々の食欲は止まらない。
夜、カシュガルの旧市街のモスクのまわりに立つ屋台街にくり出す。
目移りしてしまう程、様々な食材、料理が並ぶ屋台街。立ち込める湯気と料理のにおい。
そこで食欲旺盛に、なりふり構わず食らう面々。
さあ!我々は何を食べようか?!!!
【食事】
朝:干杏
昼:パイ、ゆで玉子、ハミウリ、トコロテン、ラグメン
夜:ラグメン一杯たった1元、ゆで玉子とチキン足の入ったチキンスープ 2人前5.5元、 モモ1kg=6コで4元。おいしくていっきに食べつくす。安くて気がねなく注文できる のがいい。特に屋台のチキンスープは旨かった。貝は好みで選べる。
【トラベルメモ】
1$=8元(中国元)
・ タシュクルガン→カシュガル バス 62元 10:00発 16:00着
【宿】
(カシュガル)其尼瓦克賓館 25元/ドミ一人
朝、ホテルを出て、余ったパキスタンルピーを中国元に両替できる銀行を探そうとしていると、
「あそこ、あそこ」
昨日バスで一緒だったパキスタン人の人達が、何の看板も表示もない怪しげなコンクリートの建物を紹介してくれる。
恐る恐る扉を開けてみると、何とそこはパキスタン・レストラン。
昨日のバスのドライバーも同乗していたパキスタン人の人達も皆、その他多勢のパキスタン人の人達に混じって朝ごはんを食べている。
ここはパキスタンとの国境の、「中国の街」。闇営業という訳じゃないんだろうが、目立って浮いてしまわない様に謙虚なたたずまいで配慮した、パキスタンの人達のオアシスなのだ。ここが我々がこの旅で目にする最後のパキスタンと言っていいだろう。
店内ではパキスタンルピーが飛び交っている。
カウンターで、手持ちのパキスタンルピーを全て中国元に両替する。
それを持ってホテルに戻り、支払を済ますと、イミグレ(入出国管理事務所)へ。
昨夜預けたパスポートを返してもらい、入国手続き、そして荷物検査。
どちらもそれなりに時間は掛かったが、思っていたよりもスムーズに無事完了。
カシュガル行のバスに乗る。
昨夜、中パ国境フンジュラブ峠を越え、すっかりヒマラヤを越え切った気になっていたが、タシュクルガンを出たカシュガル行のバスは、険しい谷を越え、白い巨峰に囲まれた大地を走る。
特に道がカラクリ湖畔に差し掛かると、視界をさえぎるものがない湖の向こうに連なる、ヒマラヤの峰々に見とれてしまう。
昨日、土砂崩れのお陰でフンジュラブ峠越えが夜になってしまい、ヒマラヤを見ずしてのヒマラヤ越えになってしまい少々ガッカリしていたのだが、今日のカシュガルまでの道中では、その姿を味わえる事ができ、本当に嬉しい限りだ。
湖畔には放牧されたヤクの姿も見える。
近年発展目覚ましい中国、良くなるだろうと思っていた道だが、よく舗装されてはいるものの、そこはまだまだヒマラヤ谷を越える険しい土地、昨日の土砂崩れ程ではないが、所々軽い土砂崩れで寸断されている。バスはその度、道にしきつめられた土砂の上を最徐行。
土砂の上には、土砂を崩した張本人、夏日に眠りから覚まされたヒマラヤからの雪解け水がチョロチョロと流れている。
峰々が遠ざかり、あたりに小高い木々や田畑、人家が増えだした頃、バスは途中停車。
どうやらヒマラヤ越えの険しい道は一段落した様で、休憩を入れるようだ。
昨日は土砂崩れのせいで、1日杏しか口にしていない我々2人。
今朝も、両替や、イミグレでの入国手続きで忙しく、しかも入国手続終了後すぐにこのカシュガル行バスは出発。ゆっくり食事をする時間もなく、相変わらず杏しか口にしていない。
バスが停車した休憩ポイントの食堂。そこで軒先に積まれたせいろから沸き上がる湯気。
「ガンガンガン…」
木の幹を切ったかのような丸いまな板で、料理人は勢い良く包丁を振り下ろす。
「ボーッ!!」
隣では、カマドから溢れんばかりの強烈な炎の上で、中華鍋を振るいオタマを鳴らしている。
もう吸い込まれるように食堂に入り、屋外のテーブルにつく。
隣を見ると、どんぶりに入ったメンをズズズーッとすすっている者がいる。それを指差して店員に尋ねる。
「多少銭?(いくら?)」
「4元」 と、店員は手のヒラをかかげ、4本の指を示す。
ドンブリ一杯で4元?安い!!でも食べてみないとおいしいかどうか分からない。物凄く辛いってこともありえるし…。
「とりあえず一つ頂だい!!」
と、今度はこちらが一本指をかざす。
出てきたのは、どんぶりに入ったうどんの様な白く太い麺、肉と野菜を炒めた物がのせられている。
割り箸を割ってすすってみると
「う・ま・いーーーーー!!!!」
一見うどんの様だが、かなりのこしだ。
上にかけられたトマトや瓜、ピーマン等と細切の羊肉の炒め物は、日本で食べるチンジャオロースーをもっと豪快にしたような料理で、上手いばかりでなく、口に運ぶたび、食欲を刺激する。
どんぶりいっぱいに盛られた量もすごい。一人前をJunkoと二人で小皿に分けて食べるも、2人ともお腹いっぱいだ。
もちろんお茶は飲み放題。
「ワオ、チープ!!ティーイズフリー?!グレート。」
同じバスに乗っていた白人の旅行者も目を丸くしている。
ヨーロッパのレストランなんかじゃ水も出ない(有料)ばかりか、座っただけで、テーブルチャージが取られちゃったりするもんね。
見たか白人さん、これが中国だよ。
これまでの反動なのか、カシュガルに着いても我々の食欲は止まらない。
夜、カシュガルの旧市街のモスクのまわりに立つ屋台街にくり出す。
目移りしてしまう程、様々な食材、料理が並ぶ屋台街。立ち込める湯気と料理のにおい。
そこで食欲旺盛に、なりふり構わず食らう面々。
さあ!我々は何を食べようか?!!!
【食事】
朝:干杏
昼:パイ、ゆで玉子、ハミウリ、トコロテン、ラグメン
夜:ラグメン一杯たった1元、ゆで玉子とチキン足の入ったチキンスープ 2人前5.5元、 モモ1kg=6コで4元。おいしくていっきに食べつくす。安くて気がねなく注文できる のがいい。特に屋台のチキンスープは旨かった。貝は好みで選べる。
【トラベルメモ】
1$=8元(中国元)
・ タシュクルガン→カシュガル バス 62元 10:00発 16:00着
【宿】
(カシュガル)其尼瓦克賓館 25元/ドミ一人
- ヒマラヤ越え (パキスタン)ススト→(中国)タシュクルガン
-
エリア:
- アジア>パキスタン>パキスタンその他の都市
- アジア>中国>中国その他の都市
- テーマ:街中・建物・景色 グルメ
- 投稿日:2001/07/10 11:44
朝、スストのイミグレーションオフィスでパキスタンの出国手続きを済ませる。
バスは夕方にも、中国のタシュクルガンに到着する予定だ。
バス移動のおともに杏の実を1袋(1kg)購入し、バスに乗込む。
ところがバスは、30分足らず谷を走っただけでピタッと停まってしまう。
前方では中国のバスやトラックも立往生している。
身をのり出して更に前方を見てみると、
「土砂崩れだ。」
道は完全に土砂に埋まってしまっている。
その範囲は広くないし、積もった土砂の高さもそれ程ではない。歩いて渡っている人もいる。
だが文明の力、自動車とは意外にもモロい物。キャタピラでも付いていれば別なのだろうが、この程度の土砂も越えられないとは。
バスは停まったまま、道は土砂に埋もれたまま、1時間たち、2時間たち、3時間たち…。事態が快方に向かう動きは何一つ見られない。
どこからともなく復旧隊がやってきて、ブルトーザーで土砂をならし始めたのは午後遅くになってから。
もちろんお腹はペコペコ。
道路が復旧されるのを待っていた最中、朝買った杏をチビチビかじっていたら、同じバスに乗っていたおじさんが、我々が捨てようとした食べ終わった杏の種を取り、カチカチと拾った石で種を割って中から出てきた小さな種子を手渡してくれる。
「食ってみろ」
と、おじさん。
ポンと口にほうり込んでみると、とまるでマカデミアナッツの様に柔らかく、中々いける。ガチガチの固いアンズの種の中が、こんな風だったとは。
そう言えばカラッシュバレーで子供達が、何やら石でカチカチと種を砕いているのを何度も見たが、これだったんだ。
熟れた甘ーい実と種。一粒で二度おいしい杏で、何とか飢えをしのぐ。
復旧作業が一段落し何とか車が通れるようになったのは、本来予定通りなら中国のタシュクルガンに到着している筈の夕方になってから。
8時間近くも、お店も井戸も何もないガレキの谷底で待たされた事になる。
完全に途方に暮れていただけに、バスが動き出しただけでもラッキーなのだが、残念だったのはこの旅の一番の高地、フンジュラブ峠4730mを越えたのが、土砂崩れのお陰で、夜になってしまった事。
取り囲む地球の屋根、ヒマラヤの峰々を臨みながらの峠越えを期待していたのだが、辺りはすっかり暗くなり、景色は全く見えなかった。
このフンジュラブ峠は、パキスタン、中国の国境地点。夜の峠越えを我々が悟ったのは、検問のポリスの顔が若い中国人になった時だ。
アフリカ人でも白人でもパキスタン人でもない、我々と同じ顔立ちの若いポリスに親近感を覚えた。
国境を越えて最初の中国側の街、タシュクルガンに着いたのは深夜。
イミグレは閉まっているので、入国手続きは明日になるとの事。
パスポートはイミグレ官に回収されてしまう。明日、入国手続の時、返されるそうだ。
そのイミグレ官に連行される様に通された、イミグレオフィスとなりのホテル。
服務員は当然、我々と同じ顔立の中国人の若い女性、ホテルは外にも内にも漢字表示が溢れている。
アフリカ、喜望峰から陸路と船だけで旅して、11ヵ月目。いよいよ中国、東アジア。我々の文化圏に入って来たのだ。
【食事】
朝: 杏(生)
昼: 杏(生)と杏の種
夜: スストで非常食にと買っておいたカチカチに干し上がった干アンズ。
→ クシュクルガン到着が深夜になり、店や食堂もあいていないので仕方なくこれだけ。
それでも、干杏は腹持ちが良く、栄養価も高いので、こういういざという時に役に立つ。
それにしても、土砂崩れのお陰で、今日は一日杏を食べて飢えをしのいだ事になる。種まで
【トラベルメモ】
1$=8元(中国元)
・ ススト→タシュクルガンバス1210PR+フンジュラブ通行料250PR 10時発(夕方着の予定だったが)深夜24:00着に。
・中国ビザ 必要 我々はパキスタンのイスラマバードで取得。
【宿】
(タシュクルガン)紅其拉甫賓館 32元/ドミ一人…イミグレ官に連行されたホテル。
バスは夕方にも、中国のタシュクルガンに到着する予定だ。
バス移動のおともに杏の実を1袋(1kg)購入し、バスに乗込む。
ところがバスは、30分足らず谷を走っただけでピタッと停まってしまう。
前方では中国のバスやトラックも立往生している。
身をのり出して更に前方を見てみると、
「土砂崩れだ。」
道は完全に土砂に埋まってしまっている。
その範囲は広くないし、積もった土砂の高さもそれ程ではない。歩いて渡っている人もいる。
だが文明の力、自動車とは意外にもモロい物。キャタピラでも付いていれば別なのだろうが、この程度の土砂も越えられないとは。
バスは停まったまま、道は土砂に埋もれたまま、1時間たち、2時間たち、3時間たち…。事態が快方に向かう動きは何一つ見られない。
どこからともなく復旧隊がやってきて、ブルトーザーで土砂をならし始めたのは午後遅くになってから。
もちろんお腹はペコペコ。
道路が復旧されるのを待っていた最中、朝買った杏をチビチビかじっていたら、同じバスに乗っていたおじさんが、我々が捨てようとした食べ終わった杏の種を取り、カチカチと拾った石で種を割って中から出てきた小さな種子を手渡してくれる。
「食ってみろ」
と、おじさん。
ポンと口にほうり込んでみると、とまるでマカデミアナッツの様に柔らかく、中々いける。ガチガチの固いアンズの種の中が、こんな風だったとは。
そう言えばカラッシュバレーで子供達が、何やら石でカチカチと種を砕いているのを何度も見たが、これだったんだ。
熟れた甘ーい実と種。一粒で二度おいしい杏で、何とか飢えをしのぐ。
復旧作業が一段落し何とか車が通れるようになったのは、本来予定通りなら中国のタシュクルガンに到着している筈の夕方になってから。
8時間近くも、お店も井戸も何もないガレキの谷底で待たされた事になる。
完全に途方に暮れていただけに、バスが動き出しただけでもラッキーなのだが、残念だったのはこの旅の一番の高地、フンジュラブ峠4730mを越えたのが、土砂崩れのお陰で、夜になってしまった事。
取り囲む地球の屋根、ヒマラヤの峰々を臨みながらの峠越えを期待していたのだが、辺りはすっかり暗くなり、景色は全く見えなかった。
このフンジュラブ峠は、パキスタン、中国の国境地点。夜の峠越えを我々が悟ったのは、検問のポリスの顔が若い中国人になった時だ。
アフリカ人でも白人でもパキスタン人でもない、我々と同じ顔立ちの若いポリスに親近感を覚えた。
国境を越えて最初の中国側の街、タシュクルガンに着いたのは深夜。
イミグレは閉まっているので、入国手続きは明日になるとの事。
パスポートはイミグレ官に回収されてしまう。明日、入国手続の時、返されるそうだ。
そのイミグレ官に連行される様に通された、イミグレオフィスとなりのホテル。
服務員は当然、我々と同じ顔立の中国人の若い女性、ホテルは外にも内にも漢字表示が溢れている。
アフリカ、喜望峰から陸路と船だけで旅して、11ヵ月目。いよいよ中国、東アジア。我々の文化圏に入って来たのだ。
【食事】
朝: 杏(生)
昼: 杏(生)と杏の種
夜: スストで非常食にと買っておいたカチカチに干し上がった干アンズ。
→ クシュクルガン到着が深夜になり、店や食堂もあいていないので仕方なくこれだけ。
それでも、干杏は腹持ちが良く、栄養価も高いので、こういういざという時に役に立つ。
それにしても、土砂崩れのお陰で、今日は一日杏を食べて飢えをしのいだ事になる。種まで
【トラベルメモ】
1$=8元(中国元)
・ ススト→タシュクルガンバス1210PR+フンジュラブ通行料250PR 10時発(夕方着の予定だったが)深夜24:00着に。
・中国ビザ 必要 我々はパキスタンのイスラマバードで取得。
【宿】
(タシュクルガン)紅其拉甫賓館 32元/ドミ一人…イミグレ官に連行されたホテル。
- カラコルム・ハイウエイを北へ (パキスタン)カリマバード→ガネシュ→ススト
-
エリア:
- アジア>パキスタン>カリマバード[フンザ]
- アジア>パキスタン>パキスタンその他の都市
- テーマ:街中・建物・景色 鉄道・乗り物
- 投稿日:2001/07/09 11:37
朝、カリマバードから乗合車でカラコルム・ハイウェイのガネシュまで行き、そこで中国との国境方面の街、ススト行のバスを待つ。
カラコルム・ハイウェイは、パキスタンからインダス川上流の谷沿いにヒマラヤを抜け、中国へと続く道で、かつてのシルクロードの一路である。
チャイ(お茶)をすすりながらバスを待ちぼうけしていると、ようやく一台のミニバスが通りかかる。
だがワゴンの車のミニバスは、ほぼ満員。ドライバーは、笑顔で車の屋根の上の荷台を指差している。
「仕方ないな、もう。」
Junkoはただ一つだけ空いていた社内の座席に座らせ、自分はその車の屋根の上の荷台の荷物の上に腰をおろし、荷台の鉄のバーをしっかり握りしめる。
道は舗装されているとは言え、ここはヒマラヤに抱かれた谷合、右へ左へ車体を傾けながらミニバスは谷をのぼって行く。
こうしてミニバスの屋根の上に乗っていると、道路脇の谷底が間近に迫ってくるように見える。
谷底は雪解け水の激流だ。落っこちない様に足を踏ん張る。
ガネッシュを出て1時間程たっただろうか、突然冷蔵庫を開けたかのような冷風が吹きつける。
見ると、斜面にへばり付く氷河の姿。
「うーん、クールだ!!」
青空天井のバスの屋根の上に乗っていたからこその味わいだ。
まさかカラコルムハイウェイをこんな形で満喫する事になろうとは…。
後方から接近してきた、立派なジープに乗るお金持そうな白人のおじさんが、自分にカメラを向けシャッターを押している。おじさんはツアーかしら?
「そっちは快適そうだねえ。ここは大変だけど気持ちいいよー!!」
【食事】
朝:チャパティ、ミルクティー
昼:チキンライス
夜:チキンケバブ
【トラベルメモ】
1US$ ≒ 60PR(パキスタン・ルピー)
・ カリマバード→ガネシュ 乗合車 10分 7PR/一人
・ ガネシュ→ススト ミニバス 2.5時間 80PR
【宿】
(ススト)Asia Star Hotel 100PR/ドミ一人
カラコルム・ハイウェイは、パキスタンからインダス川上流の谷沿いにヒマラヤを抜け、中国へと続く道で、かつてのシルクロードの一路である。
チャイ(お茶)をすすりながらバスを待ちぼうけしていると、ようやく一台のミニバスが通りかかる。
だがワゴンの車のミニバスは、ほぼ満員。ドライバーは、笑顔で車の屋根の上の荷台を指差している。
「仕方ないな、もう。」
Junkoはただ一つだけ空いていた社内の座席に座らせ、自分はその車の屋根の上の荷台の荷物の上に腰をおろし、荷台の鉄のバーをしっかり握りしめる。
道は舗装されているとは言え、ここはヒマラヤに抱かれた谷合、右へ左へ車体を傾けながらミニバスは谷をのぼって行く。
こうしてミニバスの屋根の上に乗っていると、道路脇の谷底が間近に迫ってくるように見える。
谷底は雪解け水の激流だ。落っこちない様に足を踏ん張る。
ガネッシュを出て1時間程たっただろうか、突然冷蔵庫を開けたかのような冷風が吹きつける。
見ると、斜面にへばり付く氷河の姿。
「うーん、クールだ!!」
青空天井のバスの屋根の上に乗っていたからこその味わいだ。
まさかカラコルムハイウェイをこんな形で満喫する事になろうとは…。
後方から接近してきた、立派なジープに乗るお金持そうな白人のおじさんが、自分にカメラを向けシャッターを押している。おじさんはツアーかしら?
「そっちは快適そうだねえ。ここは大変だけど気持ちいいよー!!」
【食事】
朝:チャパティ、ミルクティー
昼:チキンライス
夜:チキンケバブ
【トラベルメモ】
1US$ ≒ 60PR(パキスタン・ルピー)
・ カリマバード→ガネシュ 乗合車 10分 7PR/一人
・ ガネシュ→ススト ミニバス 2.5時間 80PR
【宿】
(ススト)Asia Star Hotel 100PR/ドミ一人
- フンザ II (パキスタン)ギルギット→フンザ・カリマバード
-
エリア:
- アジア>パキスタン>ギルギット
- アジア>パキスタン>カリマバード[フンザ]
- テーマ:街中・建物・景色
- 投稿日:2001/07/08 11:26
今日はフンザのおいしい空気をたっぷりと吸いながら、カリマバードの谷の斜面にへばりつくような畑地のアゼ道をのんびりと足の向くままお散歩。
カラッシュバレーと同じ様に、ここにも杏、リンゴ、桑などの果樹が沢山あり、たわわに実を付けている。
坂歩きに疲れると、視界の開けた小高い場所で、谷と雪山を眺めながら一休み。
「おっ、こんな所に桑の木が。」
と、その実を拝借。
辺りの民家の軒先などでは、オレンジ色の杏の実を一面に干しひろげている。
歩いている途中、おじさんに、もぎ立ての杏の実を貰って食べたら、これがまた、甘くて旨い!
こちらのし干杏はカチカチに固くなる程干しあげてしまうので、生の杏の方が断然おいしいのだ。
それにしても、ここパキスタンのフンザ、何とも豊かな谷なのか。
「ドドーン」
時折谷に響き渡る暴音。
インドとの国境も間近いこの地域、戦闘でもしてるんじゃないかとビックリしたが、恐らく暴音の正体はなだれか落石。
季節は夏、ヒマラヤからふんだんに流れ込む雪解け水は、地盤を削り、落石の原因となるのだ。
広い谷のどこかでそれが起こり、静かな谷に響き渡っているのだろう。
今夜は、昨夜にも増して夜空が澄んでいる。
満点の星空に、サーっと流星が天の川を渡って行く。
流星の滞空時間も長く、左から右へ、上から下へ、夜空を縦横無尽に飛び交う。
今夜、一体幾つの流星を見たのだろうか。
ヒマラヤの山の端から月明かりがのぞくと、星空の天体ショーも終了。
月の中にはくっきりとウサギがモチをついている。
【食事】
朝:チャパティー、ミルクティー
昼:杏、クッキー
夜:(宿にて)野菜炒め、野菜カレー、ダウロ、スイカ、etc.
【トラベルメモ】
1US$ ≒ 60PR(パキスタン・ルピー)
【宿】
(カリマバード)Haider Inn 50PR/ドミ一人
カラッシュバレーと同じ様に、ここにも杏、リンゴ、桑などの果樹が沢山あり、たわわに実を付けている。
坂歩きに疲れると、視界の開けた小高い場所で、谷と雪山を眺めながら一休み。
「おっ、こんな所に桑の木が。」
と、その実を拝借。
辺りの民家の軒先などでは、オレンジ色の杏の実を一面に干しひろげている。
歩いている途中、おじさんに、もぎ立ての杏の実を貰って食べたら、これがまた、甘くて旨い!
こちらのし干杏はカチカチに固くなる程干しあげてしまうので、生の杏の方が断然おいしいのだ。
それにしても、ここパキスタンのフンザ、何とも豊かな谷なのか。
「ドドーン」
時折谷に響き渡る暴音。
インドとの国境も間近いこの地域、戦闘でもしてるんじゃないかとビックリしたが、恐らく暴音の正体はなだれか落石。
季節は夏、ヒマラヤからふんだんに流れ込む雪解け水は、地盤を削り、落石の原因となるのだ。
広い谷のどこかでそれが起こり、静かな谷に響き渡っているのだろう。
今夜は、昨夜にも増して夜空が澄んでいる。
満点の星空に、サーっと流星が天の川を渡って行く。
流星の滞空時間も長く、左から右へ、上から下へ、夜空を縦横無尽に飛び交う。
今夜、一体幾つの流星を見たのだろうか。
ヒマラヤの山の端から月明かりがのぞくと、星空の天体ショーも終了。
月の中にはくっきりとウサギがモチをついている。
【食事】
朝:チャパティー、ミルクティー
昼:杏、クッキー
夜:(宿にて)野菜炒め、野菜カレー、ダウロ、スイカ、etc.
【トラベルメモ】
1US$ ≒ 60PR(パキスタン・ルピー)
【宿】
(カリマバード)Haider Inn 50PR/ドミ一人
- フンザ I (パキスタン)ギルギット→フンザ・カリマバード
-
エリア:
- アジア>パキスタン>ギルギット
- アジア>パキスタン>カリマバード[フンザ]
- テーマ:街中・建物・景色
- 投稿日:2001/07/07 11:17
目の前にそびえるヒマラヤ山脈。
谷底には、山頂からの雪解水を蓄えたばかりのインダス川上流。対岸の山々の据野の谷沿いは緑地帯となり、民家が点在している。
ここがフンザ。
パキスタンの旅のハイライトとされ、多くの旅行者が訪れる人気スポットだ。
そのせいもあって、我々が滞在したフンザ地域のカリマバードの街には、谷を見下ろす斜面に小さなゲストハウスからホテルまで立ち並び、空中にはこんがらがったあや取りの糸のように電線が張り巡らされている。
舗走された道には車も少なくないし、しっかり観光客用のお土産屋も何軒もある。
カラッシュバレーやフンジュラブの素朴なのどかさにははるかに及ばない。
それでも、間近にそびえるヒマラヤ・カラコルムの峰々に囲まれ、どっしり見おろされていると、そのたくましさに見とれて、動きたくなくなってしまう。
地球の屋根、ヒマラヤの峰々の山の端が暮れ行くと、夜空には月と星。
ここフンガのカリマバードは標高2500m、空気もいい事もあってさすがに夜空が澄んでいる。
そう、今日は7月7日。人生最高の七夕となった。
【食事】
朝:ヤギ肉のパイ
昼:ビスケット
夜:ベジタブルカレー、野菜炒めダウロ(フンザ風スパゲティ)、プリン etc
【トラベルメモ】
1US$ ≒ 60PR(パキスタン・ルピー)
・ ギルギット→カリマバード(フンザ) ミニバス 3.5時間 60PR
【宿】
(カリマバード)Haider Inn 50PR/ドミ一人
…気さくで人柄の良いハイダーじいさんがやっている人気の名物安宿。
日がなハシシを吹いふける若い(20代前半)日本人の男女が多いのが少し気がかり。
(パキスタンではハシシは容認されている。)上記夕食は宿にて。料理の種類も多く、
量もたっぷりでとてもおいしい。夕食は一食一人当たり50PR
谷底には、山頂からの雪解水を蓄えたばかりのインダス川上流。対岸の山々の据野の谷沿いは緑地帯となり、民家が点在している。
ここがフンザ。
パキスタンの旅のハイライトとされ、多くの旅行者が訪れる人気スポットだ。
そのせいもあって、我々が滞在したフンザ地域のカリマバードの街には、谷を見下ろす斜面に小さなゲストハウスからホテルまで立ち並び、空中にはこんがらがったあや取りの糸のように電線が張り巡らされている。
舗走された道には車も少なくないし、しっかり観光客用のお土産屋も何軒もある。
カラッシュバレーやフンジュラブの素朴なのどかさにははるかに及ばない。
それでも、間近にそびえるヒマラヤ・カラコルムの峰々に囲まれ、どっしり見おろされていると、そのたくましさに見とれて、動きたくなくなってしまう。
地球の屋根、ヒマラヤの峰々の山の端が暮れ行くと、夜空には月と星。
ここフンガのカリマバードは標高2500m、空気もいい事もあってさすがに夜空が澄んでいる。
そう、今日は7月7日。人生最高の七夕となった。
【食事】
朝:ヤギ肉のパイ
昼:ビスケット
夜:ベジタブルカレー、野菜炒めダウロ(フンザ風スパゲティ)、プリン etc
【トラベルメモ】
1US$ ≒ 60PR(パキスタン・ルピー)
・ ギルギット→カリマバード(フンザ) ミニバス 3.5時間 60PR
【宿】
(カリマバード)Haider Inn 50PR/ドミ一人
…気さくで人柄の良いハイダーじいさんがやっている人気の名物安宿。
日がなハシシを吹いふける若い(20代前半)日本人の男女が多いのが少し気がかり。
(パキスタンではハシシは容認されている。)上記夕食は宿にて。料理の種類も多く、
量もたっぷりでとてもおいしい。夕食は一食一人当たり50PR
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