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- 晩秋のイエローストーン
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エリア:
- 北米>アメリカ西部>イエローストーン国立公園
- テーマ:世界遺産 自然・植物 動物
- 投稿日:2010/10/12 13:31
- コメント(0)
つい先日秋真っ盛りとお伝えしたばかりですが、北方の秋はとても早くすぎていきます。
アスペンやコットンウッド、ウサギブラシやビッグセージなど、黄色い花や黄葉で黄色く彩られていた山々は、すでにそのほとんどが落葉して、冬の色合いへと変わり始めています。
公園の入り口付近でよくみかけられた俊足で知られるアンテロープは、体に脂肪がほとんどつかないので、すでにほとんどがもっと標高の低い地域へと移動しているのでしょう、見つけるのさえ難しくなりました。反対に、高いところにいたエルクたちはアンテロープのいた地域まで降りてきていて、今繁殖期の終盤戦。オスの笛のような鳴き声や、まだまだ力のあまったオスたちがお手合わせをしている姿にも出会いました。
もう通常なら大体勢力関係が決まってしまっているはずなので、今の時期に本気で戦う姿をみることはまれなのですが、なんだか最初は『まあ、ちょっと俺の強いところみせとこっか…』くらいの雰囲気ではじまったツノの突きあいは、なんだかだんだんお互いに引くに引けなくなり、必死の形相での必死の決闘へとなったのでした。
遠くでみていると単なるツノでの押し合いにしか見えないこの決闘ですが、双眼鏡でよくみれば、急所になる目をツノで突き通してやろうとしているのが見て取れます。
みなさんに音をお届けできないのでが残念ですが、私も始めて聞いた、このエルク2頭、口は閉じたままではありますが、強い力で何かを必死で押す時に人が出すのと同じような、苦しいようなつらいような『ミューミュー(いえ、適当な音がほんとは見つかりません、歯がゆいことに)』といった音をずっと出し合いつつ、同じ場所からあまり動かない…つまりは力が互角でずっと押し合っていました。見つめること10分…いや、それ以上でしょうか?
いったん勝負がついて、片方が鼻息をあらく、顔を上に持ち上げ、どんなもんだ!!!という態度を見せたかとおもいきや、また相手がツノをさげて挑み、またこんどは別の勝敗となるといった勝負が続きました。
もう、ほとんど相撲の世界でした。
何度目かの勝負のあと、次第に日も落ち、あたりが暗くなり寒くなってきたこともあって引き返したのですが、遠ざかる車の後部では、次のラウンドが開始されていました。
お客さまも『すごいものみちゃったねえええ』と大満足のご様子。
私もなんどかエルクの決闘シーンはみていますが、こんなに長くて、こんなに近いのは初めてでした。
翌日はグリズリーやコヨーテなど冬のイエローストーンをなんとか乗り切ろうとするいろんな野生動物たちに出会うこともできたのでした。こんな様子でイエローストーンの秋はすぎていこうとしています。
アスペンやコットンウッド、ウサギブラシやビッグセージなど、黄色い花や黄葉で黄色く彩られていた山々は、すでにそのほとんどが落葉して、冬の色合いへと変わり始めています。
公園の入り口付近でよくみかけられた俊足で知られるアンテロープは、体に脂肪がほとんどつかないので、すでにほとんどがもっと標高の低い地域へと移動しているのでしょう、見つけるのさえ難しくなりました。反対に、高いところにいたエルクたちはアンテロープのいた地域まで降りてきていて、今繁殖期の終盤戦。オスの笛のような鳴き声や、まだまだ力のあまったオスたちがお手合わせをしている姿にも出会いました。
もう通常なら大体勢力関係が決まってしまっているはずなので、今の時期に本気で戦う姿をみることはまれなのですが、なんだか最初は『まあ、ちょっと俺の強いところみせとこっか…』くらいの雰囲気ではじまったツノの突きあいは、なんだかだんだんお互いに引くに引けなくなり、必死の形相での必死の決闘へとなったのでした。
遠くでみていると単なるツノでの押し合いにしか見えないこの決闘ですが、双眼鏡でよくみれば、急所になる目をツノで突き通してやろうとしているのが見て取れます。
みなさんに音をお届けできないのでが残念ですが、私も始めて聞いた、このエルク2頭、口は閉じたままではありますが、強い力で何かを必死で押す時に人が出すのと同じような、苦しいようなつらいような『ミューミュー(いえ、適当な音がほんとは見つかりません、歯がゆいことに)』といった音をずっと出し合いつつ、同じ場所からあまり動かない…つまりは力が互角でずっと押し合っていました。見つめること10分…いや、それ以上でしょうか?
いったん勝負がついて、片方が鼻息をあらく、顔を上に持ち上げ、どんなもんだ!!!という態度を見せたかとおもいきや、また相手がツノをさげて挑み、またこんどは別の勝敗となるといった勝負が続きました。
もう、ほとんど相撲の世界でした。
何度目かの勝負のあと、次第に日も落ち、あたりが暗くなり寒くなってきたこともあって引き返したのですが、遠ざかる車の後部では、次のラウンドが開始されていました。
お客さまも『すごいものみちゃったねえええ』と大満足のご様子。
私もなんどかエルクの決闘シーンはみていますが、こんなに長くて、こんなに近いのは初めてでした。
翌日はグリズリーやコヨーテなど冬のイエローストーンをなんとか乗り切ろうとするいろんな野生動物たちに出会うこともできたのでした。こんな様子でイエローストーンの秋はすぎていこうとしています。
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- イエローストーン国立公園 エルク
- 黄葉まっさかりグランドティトン国立公園
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エリア:
- 北米>アメリカ西部>イエローストーン国立公園
- テーマ:ハイキング・登山 世界遺産 自然・植物
- 投稿日:2010/10/02 11:36
- コメント(0)
イエローストーンとグランドティトンとは、ロックフェラーの貢献で買い取られた土地に付けられた道路で南口と北口がつながっています。
イエローストーン国立公園は生態系という大きな目で見た場合、グランドティトンも含めその周辺域すべてがそのエコシステムの中にはいります。
イエローストーンで夏をすごしたエルクたちはこのロックフェラーの道路区域をとおり、グランドティトンに入り、越冬区域へと向かいます。ジャクソンの町にさえぎられたためにその移動ルートをとざされたエルクたちは、その越冬場所を国立エルク保護地区でなんとか確保されています。
きっとこのジャクソンの町がなければもっと南下していくことでしょうけれど。
さて、そんな人間が及ぼす自然への影響も見えるグランドティトンですが、イエローストーン大生態の中にあるとはいえ、ずいぶん景色も雰囲気も違う国立公園です。
国立公園の規模としてはイエローストンの5分の1。端から端まで移動しても1日かかりません。スネークリバーを中心として鋭い峰峰のつらなるティトン連峰の眺めは春も夏も最高ですが、秋の黄葉の時期も見逃せません。
ハクトウワシのペアも川沿いの色づいたコットンウッド(ヤナギの仲間)の上でみることができました。ヤナギを食べるムースも恋の季節。多くのカメラがムースの姿を捉えようと必死でした。
写真は最高峰のティトンではなく、台地状になっているマウントモランを中心とした眺めです。つきつきととんがったティトンも魅力的ですが、このモランも捨てがたい魅力を秘めた山です。
山の姿が、風のたたない川の面に映って本当に美しく、息を呑まんばかりです。
これから深まる秋。ヤナギもアスペンもコットンウッドも次第にイエローからオレンジに変わっていきます。今イエローストーンをお考えの皆様。ティトンも一緒にいかがでしょうか??
イエローストーン国立公園は生態系という大きな目で見た場合、グランドティトンも含めその周辺域すべてがそのエコシステムの中にはいります。
イエローストーンで夏をすごしたエルクたちはこのロックフェラーの道路区域をとおり、グランドティトンに入り、越冬区域へと向かいます。ジャクソンの町にさえぎられたためにその移動ルートをとざされたエルクたちは、その越冬場所を国立エルク保護地区でなんとか確保されています。
きっとこのジャクソンの町がなければもっと南下していくことでしょうけれど。
さて、そんな人間が及ぼす自然への影響も見えるグランドティトンですが、イエローストーン大生態の中にあるとはいえ、ずいぶん景色も雰囲気も違う国立公園です。
国立公園の規模としてはイエローストンの5分の1。端から端まで移動しても1日かかりません。スネークリバーを中心として鋭い峰峰のつらなるティトン連峰の眺めは春も夏も最高ですが、秋の黄葉の時期も見逃せません。
ハクトウワシのペアも川沿いの色づいたコットンウッド(ヤナギの仲間)の上でみることができました。ヤナギを食べるムースも恋の季節。多くのカメラがムースの姿を捉えようと必死でした。
写真は最高峰のティトンではなく、台地状になっているマウントモランを中心とした眺めです。つきつきととんがったティトンも魅力的ですが、このモランも捨てがたい魅力を秘めた山です。
山の姿が、風のたたない川の面に映って本当に美しく、息を呑まんばかりです。
これから深まる秋。ヤナギもアスペンもコットンウッドも次第にイエローからオレンジに変わっていきます。今イエローストーンをお考えの皆様。ティトンも一緒にいかがでしょうか??
- タグ:
- グランドティトン国立公園 モラン山
- 国立公園記念クオーター
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エリア:
- 北米>アメリカ西部>イエローストーン国立公園
- テーマ:世界遺産 自然・植物 動物
- 投稿日:2010/08/16 14:57
- コメント(0)
2010年より『America the Beautiful Quarters? Program』として、アメリカの国立公園の記念クオーター(25¢)が発行されているのをご存知でしょうか?
その第一弾としてイエローストーンのクオーターが6月に発行されました。
バイソンと間欠泉がデザインされたとっても素敵なコインです。
他の国立公園のも集めたくなりますよね〜。
その第一弾としてイエローストーンのクオーターが6月に発行されました。
バイソンと間欠泉がデザインされたとっても素敵なコインです。
他の国立公園のも集めたくなりますよね〜。
- イエローストーン国立公園/ジュニア・レンジャー・プログラム
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エリア:
- 北米>アメリカ西部>イエローストーン国立公園
- テーマ:世界遺産
- 投稿日:2010/06/01 13:59
- コメント(0)
先日のレポートでご紹介したお客様が「ジュニア・レンジャー・プログラム」に参加されました。
「ジュニア・レンジャー・プログラム」というのは、どの国立公園でも実施している子供向けのプログラムで、ビジターセンターでプログラムに参加したいといえば、レンジャーがその時のプログラムの内容を教えてくれます。
イエローストーンでは、5〜7歳と8〜12歳の2レベルに分けられており、問題をもらい滞在中に回答して提出するというもので、参加費はひとり3ドルです。
今までは時間や場所が決まっているレンジャープログラムに参加することが条件だった為、その条件をクリアするのが難しかったのですが、今年はレンジャープログラムが実施されていないので、ビジターセンターで数十分のビデオを見るという条件でプログラム参加が可能になりました。
このプログラムは、国立公園の大切さやマナー、国立公園の保護している野生動物や植物、また生態系を学ぶことが目的で、様々な問題に回答することで、それらのことを知ることができる内容になっています。なので、正解、不正解に関係なく、最後まで頑張って回答した人にはバッチが与えられます。
ということで、今回参加したのはマサミチ君、12歳!
「まゆさん、エミリーさんが手伝って下さって、ジュニア・レンジャーの資格をもらえました。とてもいい経験だったと思っています。動物の名前の単語を探すパズルの問題が難しかったです。バッチをもらえたときはすごくうれしかったです。」
ちなみに、バッチはもう2種類あります。
中身はすべて英語で書かれていますので、問題を読み解くのが大変なのですが、その点については現地日本語ガイドがお手伝いをさせていただきます。
お子様連れの方は是非参加してみてくださいね!
「ジュニア・レンジャー・プログラム」というのは、どの国立公園でも実施している子供向けのプログラムで、ビジターセンターでプログラムに参加したいといえば、レンジャーがその時のプログラムの内容を教えてくれます。
イエローストーンでは、5〜7歳と8〜12歳の2レベルに分けられており、問題をもらい滞在中に回答して提出するというもので、参加費はひとり3ドルです。
今までは時間や場所が決まっているレンジャープログラムに参加することが条件だった為、その条件をクリアするのが難しかったのですが、今年はレンジャープログラムが実施されていないので、ビジターセンターで数十分のビデオを見るという条件でプログラム参加が可能になりました。
このプログラムは、国立公園の大切さやマナー、国立公園の保護している野生動物や植物、また生態系を学ぶことが目的で、様々な問題に回答することで、それらのことを知ることができる内容になっています。なので、正解、不正解に関係なく、最後まで頑張って回答した人にはバッチが与えられます。
ということで、今回参加したのはマサミチ君、12歳!
「まゆさん、エミリーさんが手伝って下さって、ジュニア・レンジャーの資格をもらえました。とてもいい経験だったと思っています。動物の名前の単語を探すパズルの問題が難しかったです。バッチをもらえたときはすごくうれしかったです。」
ちなみに、バッチはもう2種類あります。
中身はすべて英語で書かれていますので、問題を読み解くのが大変なのですが、その点については現地日本語ガイドがお手伝いをさせていただきます。
お子様連れの方は是非参加してみてくださいね!
- タグ:
- イエローストーン国立公園 ジュニア・レンジャー
- 5月のイエローストーン国立公園
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エリア:
- 北米>アメリカ西部>イエローストーン国立公園
- テーマ:世界遺産 自然・植物 動物
- 投稿日:2010/05/28 13:33
- コメント(0)
イエローストーン国立公園の現地ガイドからのレポートが届きました!
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先日アズトラベルからのお客様をご案内してイエローストーンをめぐってきました。
ちょうど5月はきびしい冬をのりきって新たな命の誕生の時期でもあり、反対にきびしい冬をなんとか乗り越えたものの、体力を維持できずに死んでいくものとのダイナミックな命の入れ替わりの時期でもあります。
そんなことで、今ちょうど野生動物観察には絶好のチャンスです。お客様はどうしてもオオカミが見たい!見られたらうれしい!という気もちで来られたのですけれど、オオカミだけでなくて本当にいろんな野生動物の生活を間近に見ていただくことができました。
エルクはまだ3月に抜け落ちたあとから生えてきたつのはベルベット状の茶色く輝く袋ヅノの状態で、その先端の丸さがなんだか愛らしくかんじられます。この時期のエルクは公園の中で、雪解けの下の新鮮な草が食べられる地域ではどこでも観察することが可能です。
さらにバイソンの群れも今年生まれたばかりの子どもたちが黒い大人のバイソンにまじって愛らしい茶色の姿で飛んだり跳ねたりしているのがみられます。こんな子どもが一番オオカミにも狙われるので、きっと親たちもはらはらしてそれを見守っているのでしょう。
巣穴にのこって肉を待つオオカミの子どもたちの餌として、生まれたばかりの子どもたちや冬の厳しさでよわったエルクやバイソンたちはオオカミの狩りの対象です。今回もオオカミに倒されたエルクやバイソンの死骸に訪れるオオカミたち、おこぼれにあずかるグリズリーベアやコヨーテ、そのまたおこぼれをなんとかすそから頂戴しようとするハクトウワシやワタリガラスの姿…そんな1つの死体をめぐる様々な命の駆け引きを次々に見ることができました。
おなじ丘を狙うの隣の望遠鏡の中では冬眠から覚めて子どもを連れたグリズリーが地面を掘って土の下の植物を食べています。
途中の丘ではブラックベアが一心不乱に地面を掻きつつ植物を食べている姿を肉眼ではっきり見ることができました。
ちなみにこれはたった1日のできどと。
ああ、いろいろ見られたなあ、よかったなあー!と思いつつ帰路に着くと、ビッグホーンシープの群れがちょうど水を飲みに、崖から降りてこようとしている場面にばったり遭遇。
実に9頭の群れがまったく間近に見られたのでした。『うわー大サービスだねえー!』との感想の声。
野生動物観察2日目には昨日見られた死体はほぼ食べつくされて、昨日のドラマはどこ吹く風で実に静かな状態になっています。反対に昨日なかった川の中ほどにまた新たなエルクの死体が見つかり、上空にはそれを知らせるかのように鳥たちが舞っています。
午前中は比較的静かにすぎたのですが、午後からはそれを覆すかのように、車の前を堂々と横切るコヨーテに3回も遭遇。
さらにはブラックベアの親子にも出会うことができました。たぶん人間のにおいを察知した母熊が登りなさいといったのでしょう。私たちが見たときには一瞬地面にいた小熊はその一瞬ののちにはもう細い樹木の枝の上。
母熊はしばらく小熊を安全な場所に置いておこうと心に決めたのか、小熊の避難している木の下をうろうろ草を食べたりしていたのですが、最後には木の下に寝そべって眠り始めました。動きが見えなくなったので私たちはその場を離れたのですが、その後一体どれくらい母熊はそこに寝ていたのでしょうね。そうこうするうちに5人ほどしかいなかった観客はさらに増えていましたので、母熊はさらに身動きがとれない状態だったのではなかろうか?と思われました。母の子どもへの愛情がよく観察できた時間でした。
最終日は間欠泉地域をめぐる旅。地熱が熱く、冬季に間欠泉地域で冬を過ごす動物たちが非常に多いことはわかっていますが、木道の周辺は人間のにおいがたくさん残っているからか、野生動物を間近でみることは少ない地域です。
お客様は最終日であることもあって、最後に一目オオカミを!と唱えておられたのですが、オオカミには残念ながらであうことはかないませんでしたが、あのイエローストーンで一番有名ではないかと思われる温泉、グランドプリズマティックを訪れたときに、私たちの目の前にコヨーテがてくてくと歩いて横切る姿が!
こんな場所でコヨーテを見たのは私にとっても初めての経験です。
トレイルの上にはさきほどコヨーテが残した温泉に濡れた足跡がきっちりついていました。
大型野生動物だけでなく、小鳥たちにとっても今は恋のシーズン。メスにささげる恋の歌…美しいさえずりも聞こえるし、雪解けからやっとがんばって花を咲かせる可憐な植物たちの姿も垣間見える時期です。
いろんな生の営みを観察できる今のイエローストーンの姿です。
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先日アズトラベルからのお客様をご案内してイエローストーンをめぐってきました。
ちょうど5月はきびしい冬をのりきって新たな命の誕生の時期でもあり、反対にきびしい冬をなんとか乗り越えたものの、体力を維持できずに死んでいくものとのダイナミックな命の入れ替わりの時期でもあります。
そんなことで、今ちょうど野生動物観察には絶好のチャンスです。お客様はどうしてもオオカミが見たい!見られたらうれしい!という気もちで来られたのですけれど、オオカミだけでなくて本当にいろんな野生動物の生活を間近に見ていただくことができました。
エルクはまだ3月に抜け落ちたあとから生えてきたつのはベルベット状の茶色く輝く袋ヅノの状態で、その先端の丸さがなんだか愛らしくかんじられます。この時期のエルクは公園の中で、雪解けの下の新鮮な草が食べられる地域ではどこでも観察することが可能です。
さらにバイソンの群れも今年生まれたばかりの子どもたちが黒い大人のバイソンにまじって愛らしい茶色の姿で飛んだり跳ねたりしているのがみられます。こんな子どもが一番オオカミにも狙われるので、きっと親たちもはらはらしてそれを見守っているのでしょう。
巣穴にのこって肉を待つオオカミの子どもたちの餌として、生まれたばかりの子どもたちや冬の厳しさでよわったエルクやバイソンたちはオオカミの狩りの対象です。今回もオオカミに倒されたエルクやバイソンの死骸に訪れるオオカミたち、おこぼれにあずかるグリズリーベアやコヨーテ、そのまたおこぼれをなんとかすそから頂戴しようとするハクトウワシやワタリガラスの姿…そんな1つの死体をめぐる様々な命の駆け引きを次々に見ることができました。
おなじ丘を狙うの隣の望遠鏡の中では冬眠から覚めて子どもを連れたグリズリーが地面を掘って土の下の植物を食べています。
途中の丘ではブラックベアが一心不乱に地面を掻きつつ植物を食べている姿を肉眼ではっきり見ることができました。
ちなみにこれはたった1日のできどと。
ああ、いろいろ見られたなあ、よかったなあー!と思いつつ帰路に着くと、ビッグホーンシープの群れがちょうど水を飲みに、崖から降りてこようとしている場面にばったり遭遇。
実に9頭の群れがまったく間近に見られたのでした。『うわー大サービスだねえー!』との感想の声。
野生動物観察2日目には昨日見られた死体はほぼ食べつくされて、昨日のドラマはどこ吹く風で実に静かな状態になっています。反対に昨日なかった川の中ほどにまた新たなエルクの死体が見つかり、上空にはそれを知らせるかのように鳥たちが舞っています。
午前中は比較的静かにすぎたのですが、午後からはそれを覆すかのように、車の前を堂々と横切るコヨーテに3回も遭遇。
さらにはブラックベアの親子にも出会うことができました。たぶん人間のにおいを察知した母熊が登りなさいといったのでしょう。私たちが見たときには一瞬地面にいた小熊はその一瞬ののちにはもう細い樹木の枝の上。
母熊はしばらく小熊を安全な場所に置いておこうと心に決めたのか、小熊の避難している木の下をうろうろ草を食べたりしていたのですが、最後には木の下に寝そべって眠り始めました。動きが見えなくなったので私たちはその場を離れたのですが、その後一体どれくらい母熊はそこに寝ていたのでしょうね。そうこうするうちに5人ほどしかいなかった観客はさらに増えていましたので、母熊はさらに身動きがとれない状態だったのではなかろうか?と思われました。母の子どもへの愛情がよく観察できた時間でした。
最終日は間欠泉地域をめぐる旅。地熱が熱く、冬季に間欠泉地域で冬を過ごす動物たちが非常に多いことはわかっていますが、木道の周辺は人間のにおいがたくさん残っているからか、野生動物を間近でみることは少ない地域です。
お客様は最終日であることもあって、最後に一目オオカミを!と唱えておられたのですが、オオカミには残念ながらであうことはかないませんでしたが、あのイエローストーンで一番有名ではないかと思われる温泉、グランドプリズマティックを訪れたときに、私たちの目の前にコヨーテがてくてくと歩いて横切る姿が!
こんな場所でコヨーテを見たのは私にとっても初めての経験です。
トレイルの上にはさきほどコヨーテが残した温泉に濡れた足跡がきっちりついていました。
大型野生動物だけでなく、小鳥たちにとっても今は恋のシーズン。メスにささげる恋の歌…美しいさえずりも聞こえるし、雪解けからやっとがんばって花を咲かせる可憐な植物たちの姿も垣間見える時期です。
いろんな生の営みを観察できる今のイエローストーンの姿です。
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- イエローストーン国立公園 オオカミ バイソン コヨーテ
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