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現在スリランカの紙幣は6種の金種が発行されています。
発行額は20,50,100,500,1000,5000スリランカルピーです。
※参考: 1スリランカルピーは約0.6円(2019年9/21現在)
現在のデザインは2010年に発行されたもので、11代目のデザインとなります。
デザインのテーマは「スリランカの開発・繁栄とスリランカのダンサー」
紙幣の表面中央には港やダム、ビルなどスリランカの開発を象徴する建造物が描かれています。
<紙幣に描かれている建造物>
20ルピー
コロンボ港の現在(左中央)と昔(右上)
50ルピー:マナンピティヤに作られた鉄橋と橋(右下)と以前の橋(左上)
100ルピー
ノロチョチョライ石炭発電所(中央)と水力発電用のケーブルが設置されているラクサパナの滝
500ルピー
世界貿易センター(通称ツインビル)とセイロン銀行の本社(右上)
1000ルピー
ランボダトンネル(右中央)と建設以前の様子(左上)
5000ルピー
ウェヘラガラダム(左)とキャニオンダム(右上)
紙幣表面の両脇にはスリランカの固有鳥と蝶が描かれています。
<紙幣に描かれている鳥>
※全てスリランカの固有鳥。(カッコ)内は和名
20ルピー:Serendib Scops Owl (セレンディブコノハズク)
50ルピー:Dull Blue Flycatcher (セイロンヒタキ)
100ルピー:Orange Billed Babbler (セイロンヤブチメドリ)
500ルピー:Layard’s Parakeet(セイロンミドリワカケホンセイインコ)
1000ルピー:Hanging Parrot(ズアカサトウチョウ)
5000ルピー:Yellow Eared Bulbul(キミミヒヨドリ)
<紙幣に描かれている蝶>※(カッコ)内は学名
20ルピー:Baronet (Symphaedra nais)
50ルピー:Blue Oakleaf (Kallima philarchus)
100ルピー:Autumn Leaf (Doleschallia bisaltidae)
500ルピー:Ceylon Indigo Royal (Tajuria arida)
1000ルピー:White Four Ring (Ypthima ceylonica)
5000ルピー: Lemon Migrant (Catopsilia Pomona)
紙幣裏面の中央にはスリランカの伝統舞踏が描かれています。
<紙幣に描かれているスリランカ伝統舞踊>
20ルピー
"Ves"と呼ばれるダンサー。男性のみで頭と体に付けた金属製の装飾が特徴です。太鼓のリズムにあわせてバク転などアクロバティックな踊りをします。キャンディアンダンスの花形ともいわれるダンサーです。
50ルピー
"Vadiga Patuna"と呼ばれるダンス。もとは南部のローカントリーに伝わるのダンス(ルフヌダンスと呼ばれます)で、北インドから来た魔術師がダンスのモチーフになっています。頭にターバンを巻き付け髭をつけて黄色の衣装をまとっています。特に目立ったダンスはなく体を左右に揺らして練り歩きます。女性が演じることもあります。
100ルピー
"Bharatanatyam"ダンスはインドのタミル・ナードゥ州を起源とするダンスで、太鼓のリズムに合わせてビンディをつけ、頭の飾りや首飾り、腕輪など美しく装飾した、タミル女性ダンサーがしなやかに舞います。
500ルピー
"Thelme Netuma"ダンサー。Naiyandi danceとも呼ばれ、これもキャンディアンダンスに分類されます。白いターバンを巻き、ビーズや銀細工の施された衣装ならびに装飾を着けて踊ります。これもダンサーは男性のみです。
1000ルピー
"Thelme Netuma"
5000ルピー
"Naga"というコブラのマスク(左)と”Guruda”というヒンズーの神ヴィシュヌの乗り物である鳥のマスク(右)をつけて踊ります。元は悪魔祓いで踊られるダンスでガルーダがコブラの悪魔を怖がらせ、病や不幸などの元凶とされている悪魔を追い払うとされています。
その他にも裏面の右上にはお札ごとに異なるガードストーン(仏教寺院の入り口にあり、聖域を守る守護神などが掘られています)が描かれています。
国の紙幣はその国ならではのもの。スリランカの紙幣に描かれているものも見てみるのも旅の一つの楽しみになるかもしれません。
<余談>
なぜ今回、スリランカの紙幣についてブログに取り上げたかというと「お札のデザインをラキセナナヤケ氏が担当した」という記述を目にしたためです。
ラキ氏はジェフリーバワのホテルで有名なヘリタンスカンダラマのアイコンとなるフクロウの像やジェットウィングライトハウスの螺旋階段のダイナミックな鍛金作品(ランデ二ヤの戦い)など、バワ作品に欠かせないアーチストの1人です。
ラキ氏自身も建築家でもあり画家でもあり彫刻家でもある、今なお現役のマルチなアーチストです。
しかし、調べてみるとラキ氏が担当したのは1979に発行された7代目の紙幣で、テーマは「スリランカの植物と動物」。
スリランカの動植物が紙面一杯に描かれていてとても美しい紙幣です。
下記↓のリンクより閲覧することができます。
7代目紙幣(1979年発行)デザイン:ラキセナナヤケ(←これをクリックすると該当ページにジャンプします)リンク先の紙幣の画像横の"note"という部分をクリックすると各紙幣の画像を拡大してみることができます。
<余談2>
今回お札について調べていて、20ルピーに描かれている鳥がSerendib Scops Owl (セレンディブコノハズク)ということに驚きました。というのも私はChesnut-backed Owlet(クリセスズメフクロウ)だと思い込んでいたからです。
お札に描かれた鳥、後ろのフィールドガイドの何番の鳥だと思いますか?
5か6と答える方が多いのではないでしょうか。5番はJungle Owlet(モリスズメフクロウ※この鳥は固有種ではありません)、6番はChesnut-backed Owlet(クリセスズメフクロウ)。
お札に描かれているSerendib Scops Owl (セレンディブコノハズク)は3番です。
コノハズクの特徴である耳のように見える頭部の羽毛(羽角)もはっきり描かれておらず、体のラインもスズメフクロウよりな気がします。ただ、羽の模様はコノハズク。
デザイナーが描く鳥を間違えたのか、本当にセレンディブコノハズクを描いたのか、はたまたCurrency Departmentの説明文がまちがっているのか、真相はいかに。
発行額は20,50,100,500,1000,5000スリランカルピーです。
※参考: 1スリランカルピーは約0.6円(2019年9/21現在)
現在のデザインは2010年に発行されたもので、11代目のデザインとなります。
デザインのテーマは「スリランカの開発・繁栄とスリランカのダンサー」
紙幣の表面中央には港やダム、ビルなどスリランカの開発を象徴する建造物が描かれています。
<紙幣に描かれている建造物>
20ルピー
コロンボ港の現在(左中央)と昔(右上)
50ルピー:マナンピティヤに作られた鉄橋と橋(右下)と以前の橋(左上)
100ルピー
ノロチョチョライ石炭発電所(中央)と水力発電用のケーブルが設置されているラクサパナの滝
500ルピー
世界貿易センター(通称ツインビル)とセイロン銀行の本社(右上)
1000ルピー
ランボダトンネル(右中央)と建設以前の様子(左上)
5000ルピー
ウェヘラガラダム(左)とキャニオンダム(右上)
紙幣表面の両脇にはスリランカの固有鳥と蝶が描かれています。
<紙幣に描かれている鳥>
※全てスリランカの固有鳥。(カッコ)内は和名
20ルピー:Serendib Scops Owl (セレンディブコノハズク)
50ルピー:Dull Blue Flycatcher (セイロンヒタキ)
100ルピー:Orange Billed Babbler (セイロンヤブチメドリ)
500ルピー:Layard’s Parakeet(セイロンミドリワカケホンセイインコ)
1000ルピー:Hanging Parrot(ズアカサトウチョウ)
5000ルピー:Yellow Eared Bulbul(キミミヒヨドリ)
<紙幣に描かれている蝶>※(カッコ)内は学名
20ルピー:Baronet (Symphaedra nais)
50ルピー:Blue Oakleaf (Kallima philarchus)
100ルピー:Autumn Leaf (Doleschallia bisaltidae)
500ルピー:Ceylon Indigo Royal (Tajuria arida)
1000ルピー:White Four Ring (Ypthima ceylonica)
5000ルピー: Lemon Migrant (Catopsilia Pomona)
紙幣裏面の中央にはスリランカの伝統舞踏が描かれています。
<紙幣に描かれているスリランカ伝統舞踊>
20ルピー
"Ves"と呼ばれるダンサー。男性のみで頭と体に付けた金属製の装飾が特徴です。太鼓のリズムにあわせてバク転などアクロバティックな踊りをします。キャンディアンダンスの花形ともいわれるダンサーです。
50ルピー
"Vadiga Patuna"と呼ばれるダンス。もとは南部のローカントリーに伝わるのダンス(ルフヌダンスと呼ばれます)で、北インドから来た魔術師がダンスのモチーフになっています。頭にターバンを巻き付け髭をつけて黄色の衣装をまとっています。特に目立ったダンスはなく体を左右に揺らして練り歩きます。女性が演じることもあります。
100ルピー
"Bharatanatyam"ダンスはインドのタミル・ナードゥ州を起源とするダンスで、太鼓のリズムに合わせてビンディをつけ、頭の飾りや首飾り、腕輪など美しく装飾した、タミル女性ダンサーがしなやかに舞います。
500ルピー
"Thelme Netuma"ダンサー。Naiyandi danceとも呼ばれ、これもキャンディアンダンスに分類されます。白いターバンを巻き、ビーズや銀細工の施された衣装ならびに装飾を着けて踊ります。これもダンサーは男性のみです。
1000ルピー
"Thelme Netuma"
5000ルピー
"Naga"というコブラのマスク(左)と”Guruda”というヒンズーの神ヴィシュヌの乗り物である鳥のマスク(右)をつけて踊ります。元は悪魔祓いで踊られるダンスでガルーダがコブラの悪魔を怖がらせ、病や不幸などの元凶とされている悪魔を追い払うとされています。
その他にも裏面の右上にはお札ごとに異なるガードストーン(仏教寺院の入り口にあり、聖域を守る守護神などが掘られています)が描かれています。
国の紙幣はその国ならではのもの。スリランカの紙幣に描かれているものも見てみるのも旅の一つの楽しみになるかもしれません。
<余談>
なぜ今回、スリランカの紙幣についてブログに取り上げたかというと「お札のデザインをラキセナナヤケ氏が担当した」という記述を目にしたためです。
ラキ氏はジェフリーバワのホテルで有名なヘリタンスカンダラマのアイコンとなるフクロウの像やジェットウィングライトハウスの螺旋階段のダイナミックな鍛金作品(ランデ二ヤの戦い)など、バワ作品に欠かせないアーチストの1人です。
ラキ氏自身も建築家でもあり画家でもあり彫刻家でもある、今なお現役のマルチなアーチストです。
しかし、調べてみるとラキ氏が担当したのは1979に発行された7代目の紙幣で、テーマは「スリランカの植物と動物」。
スリランカの動植物が紙面一杯に描かれていてとても美しい紙幣です。
下記↓のリンクより閲覧することができます。
7代目紙幣(1979年発行)デザイン:ラキセナナヤケ(←これをクリックすると該当ページにジャンプします)リンク先の紙幣の画像横の"note"という部分をクリックすると各紙幣の画像を拡大してみることができます。
<余談2>
今回お札について調べていて、20ルピーに描かれている鳥がSerendib Scops Owl (セレンディブコノハズク)ということに驚きました。というのも私はChesnut-backed Owlet(クリセスズメフクロウ)だと思い込んでいたからです。
お札に描かれた鳥、後ろのフィールドガイドの何番の鳥だと思いますか?
5か6と答える方が多いのではないでしょうか。5番はJungle Owlet(モリスズメフクロウ※この鳥は固有種ではありません)、6番はChesnut-backed Owlet(クリセスズメフクロウ)。
お札に描かれているSerendib Scops Owl (セレンディブコノハズク)は3番です。
コノハズクの特徴である耳のように見える頭部の羽毛(羽角)もはっきり描かれておらず、体のラインもスズメフクロウよりな気がします。ただ、羽の模様はコノハズク。
デザイナーが描く鳥を間違えたのか、本当にセレンディブコノハズクを描いたのか、はたまたCurrency Departmentの説明文がまちがっているのか、真相はいかに。
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- スリランカ スリランカ旅行 観光
- 【スリランカ】ジェフリーバワ生誕100周年
-
エリア:
- アジア>スリランカ>コロンボ
- アジア>スリランカ>ベントータ
- アジア>スリランカ>スリランカその他の都市
- テーマ:街中・建物・景色 お祭り・イベント 歴史・文化・芸術
- 投稿日:2019/06/13 20:31
- コメント(0)
ジェフリーバワ(Geoffrey Bawa)は世界的に有名なスリランカ人建築家です。
今でこそ多くのホテルで取り入れられているインフィニティプール(プールの水面を水平線と平行にして海や地面と続いているかのように見える手法)の生みの親でもあります。
日本でもCasa BRUTUSやCREA Travellerなど様々な雑誌に取り上げられており『バワホテルに泊まる』ことを目的の一つにスリランカに来られるお客様も増えました。
バワは1919年7月23日生まれ(2003年5月27日没)。そう今年はバワ生誕100周年の記念の年なのです。
バワのコレクションや旧居であるNo.11(ナンバーイレブン)や週末の別宅ルヌガンガなどの資産を管理しているルヌガンガ財団(Lunuganga Trust, 1994年設立)は生誕100周年を記念して様々なプログラムを企画しています。
日本の有名な建築家で、「熱帯建築家:〜ジェフリー・バワの冒険〜 」の著者(山口由美氏との共著)でもある隈研吾氏を招いての記念講演(7/21)も予定されています。
1.ジェフリーバワの収蔵品展覧会(トークショー,ガイドツアーあり)
【展覧会概要】
日程:2019年7月14日〜21日
時間:午前10時〜午後4時まで
会場:Lunuganga<
入場料:1,500ルピー
【学芸員による解説ツアー】
7月14日(11時)、17,20,21日(11時と3時の2回)
【Ayesha Rahman(Lanka Decorative Arts*創設ディレクター)によるBurgomeister Chair*に関するトークショー】
7月14日(15時)※要予約(bawa100.manager@gmail.com)
*Lanka Decorative Arts(LDA):2010に設立された団体でスリランカの装飾美術の研究や評価を行っている。
*Burgomeister Chair:バワの収蔵品にも多いアンティークチェア
2.隈研吾氏記念講演
【講演会概要】
日程:2019年7月23日
時間:午後6時
会場:Sri Lanka Foundation Institute
3.Sebastian Posingis*写真展『Unseen Bawa』
【写真展概要】
日程:2019年7月21日~31日
時間:10時〜深夜12時(店舗営業時間)
会場:Paradise Road, The Gallery Café(2 ALFRED HOUSE ROAD, Colombo3)
*Sebastian Posingis:バワ建築の写真集やスリランカの住居に関する写真集を多く刊行するドイツ人写真家(幼少期をスリランカやインド、イラン、ギリシャで過ごす)
その他にも、貴重なプログラムがバワ関連施設などで開催されます。
100周年記念プログラムについては↓を参照してください(リンクをクリックするとルヌガンガ財団の該当ページにジャンプします)。
ルヌガンガ財団『バワ100周年記念特設ページ』
4/21のテロの影響で外国人旅行客が激減している今、多くのホテルが7月末までキャンペーン料金を出しています。ヘリタンスカンダラマなどのバワホテルも7月末までキャンペーン料金を出しています。
是非この機会にスリランカにお越しください。
今でこそ多くのホテルで取り入れられているインフィニティプール(プールの水面を水平線と平行にして海や地面と続いているかのように見える手法)の生みの親でもあります。
日本でもCasa BRUTUSやCREA Travellerなど様々な雑誌に取り上げられており『バワホテルに泊まる』ことを目的の一つにスリランカに来られるお客様も増えました。
バワは1919年7月23日生まれ(2003年5月27日没)。そう今年はバワ生誕100周年の記念の年なのです。
バワのコレクションや旧居であるNo.11(ナンバーイレブン)や週末の別宅ルヌガンガなどの資産を管理しているルヌガンガ財団(Lunuganga Trust, 1994年設立)は生誕100周年を記念して様々なプログラムを企画しています。
日本の有名な建築家で、「熱帯建築家:〜ジェフリー・バワの冒険〜 」の著者(山口由美氏との共著)でもある隈研吾氏を招いての記念講演(7/21)も予定されています。
1.ジェフリーバワの収蔵品展覧会(トークショー,ガイドツアーあり)
【展覧会概要】
日程:2019年7月14日〜21日
時間:午前10時〜午後4時まで
会場:Lunuganga<
入場料:1,500ルピー
【学芸員による解説ツアー】
7月14日(11時)、17,20,21日(11時と3時の2回)
【Ayesha Rahman(Lanka Decorative Arts*創設ディレクター)によるBurgomeister Chair*に関するトークショー】
7月14日(15時)※要予約(bawa100.manager@gmail.com)
*Lanka Decorative Arts(LDA):2010に設立された団体でスリランカの装飾美術の研究や評価を行っている。
*Burgomeister Chair:バワの収蔵品にも多いアンティークチェア
2.隈研吾氏記念講演
【講演会概要】
日程:2019年7月23日
時間:午後6時
会場:Sri Lanka Foundation Institute
3.Sebastian Posingis*写真展『Unseen Bawa』
【写真展概要】
日程:2019年7月21日~31日
時間:10時〜深夜12時(店舗営業時間)
会場:Paradise Road, The Gallery Café(2 ALFRED HOUSE ROAD, Colombo3)
*Sebastian Posingis:バワ建築の写真集やスリランカの住居に関する写真集を多く刊行するドイツ人写真家(幼少期をスリランカやインド、イラン、ギリシャで過ごす)
その他にも、貴重なプログラムがバワ関連施設などで開催されます。
100周年記念プログラムについては↓を参照してください(リンクをクリックするとルヌガンガ財団の該当ページにジャンプします)。
ルヌガンガ財団『バワ100周年記念特設ページ』
4/21のテロの影響で外国人旅行客が激減している今、多くのホテルが7月末までキャンペーン料金を出しています。ヘリタンスカンダラマなどのバワホテルも7月末までキャンペーン料金を出しています。
是非この機会にスリランカにお越しください。
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- シンハラ&タミル新正月
-
エリア:
- アジア>スリランカ>コロンボ
- アジア>スリランカ>スリランカその他の都市
- テーマ:お祭り・イベント その他 歴史・文化・芸術
- 投稿日:2019/04/10 13:56
- コメント(0)
2019年のスリランカ(正確にはシンハラ並びにタミル※)の正月は4月14日となります。※本来はタミルでもヒンズー教タミル
このシンハラ・タミルの正月は太陽の黄道12宮の動きを基準としたヒンズー暦に基づくものです。このヒンズー暦に従って、太陽が双魚宮から白羊宮に入る日が新年となるため、13日か14日とその年によって日にちが若干異なります。
新年の時刻やそれぞれに適した時間はホロスコープ(占星術)によってはじき出された今年の時間は下記のとおりです。簡単な説明とともにご紹介します。
なお下で紹介するのはシンハラ正月ですので、タミル式の場合異なる部分がございます。
○新年:4月14日 午後2時09分
新年の始まりとなります。多くの家庭でこの時間に爆竹が鳴らされ新年を祝います。
○かまど(台所)の使い初め:4月14日 午後2時42分
かまどに火をつける時間です。
一番初めに新品の素焼きの器にココナツミルクを入れて沸騰させます。噴きこぼれ方でその年の運勢を見ます。ミルクの沸騰(ミルクがあふれ出る)様子は豊穣を表しているといわれているため、勢いよくきれいに噴きこぼれると幸先が良いとされます。
このココナツミルクを使って、新年最初に作る料理はキリバット(ご飯をココナツミルクで炊いたもの)です。
○新年の儀式:4月14日 午後3時54分
新年の最初の食事となります。たいてい母親(もしくは家長)が皆にキリバットを食べさせる(結婚式のケーキバイトをご想像ください)ところから始まり、ブラッドの葉にお金を包んだものを渡しあいます。このブラッドは日本ではキンマと呼ばれるつる性の植物で、ハート形の光沢のある葉が特徴です。豊かさや繁栄の象徴とされており、スリランカでは慶事に欠かせないものです(木の葉に灰やプワックという実を混ぜ噛みタバコとしても嗜好されています)。
次に、目上の方(母親や父親)にぬかずいて挨拶をしたり、家族同士で新年の挨拶をしあいます。
その次は、それぞれの本業に関連のある動作をします。例えば学生ならば教科書を開いたり、仕事をしている人は仕事関連のものを動かす(パソコンやミシン掛け)などをして、仕事や学業が順調に行く事を祈願します。
○プンニャカーラヤ:4月14日 午前7時45分〜午前8時33分
聞きなれない言葉だと思いますが、プンニャカーラヤは英語で言えばInauspicious Time。不吉な時間帯と言えばよいでしょうか。
この時間の間に何かを生産する行為(仕事=利益を生産、料理=食を生産など)するのはよくないといわれています。この時間帯の前までに仕事や料理を済ませかまどの火を消さなければなりません。そして、 この時間帯は静かに家で過ごしたり、寺院に出向いたりして過ごします。
他にも頭にオイルを塗る儀式(4月17日午前7時40分)や仕事始め(4月18日午前4時52分)などがありますが、ここまでやる家庭は少なくなっています。特に会社勤めの人は、ここまで休んではいられないのが現実です。
昨年の投稿記事では、新年の食卓や行事について簡単に解説しています。ご興味のある方は下記タイトルをクリックしてください(該当記事にジャンプします)。
スリランカのお正月(2018年4月11日投稿)
このシンハラ・タミルの正月は太陽の黄道12宮の動きを基準としたヒンズー暦に基づくものです。このヒンズー暦に従って、太陽が双魚宮から白羊宮に入る日が新年となるため、13日か14日とその年によって日にちが若干異なります。
新年の時刻やそれぞれに適した時間はホロスコープ(占星術)によってはじき出された今年の時間は下記のとおりです。簡単な説明とともにご紹介します。
なお下で紹介するのはシンハラ正月ですので、タミル式の場合異なる部分がございます。
○新年:4月14日 午後2時09分
新年の始まりとなります。多くの家庭でこの時間に爆竹が鳴らされ新年を祝います。
○かまど(台所)の使い初め:4月14日 午後2時42分
かまどに火をつける時間です。
一番初めに新品の素焼きの器にココナツミルクを入れて沸騰させます。噴きこぼれ方でその年の運勢を見ます。ミルクの沸騰(ミルクがあふれ出る)様子は豊穣を表しているといわれているため、勢いよくきれいに噴きこぼれると幸先が良いとされます。
このココナツミルクを使って、新年最初に作る料理はキリバット(ご飯をココナツミルクで炊いたもの)です。
○新年の儀式:4月14日 午後3時54分
新年の最初の食事となります。たいてい母親(もしくは家長)が皆にキリバットを食べさせる(結婚式のケーキバイトをご想像ください)ところから始まり、ブラッドの葉にお金を包んだものを渡しあいます。このブラッドは日本ではキンマと呼ばれるつる性の植物で、ハート形の光沢のある葉が特徴です。豊かさや繁栄の象徴とされており、スリランカでは慶事に欠かせないものです(木の葉に灰やプワックという実を混ぜ噛みタバコとしても嗜好されています)。
次に、目上の方(母親や父親)にぬかずいて挨拶をしたり、家族同士で新年の挨拶をしあいます。
その次は、それぞれの本業に関連のある動作をします。例えば学生ならば教科書を開いたり、仕事をしている人は仕事関連のものを動かす(パソコンやミシン掛け)などをして、仕事や学業が順調に行く事を祈願します。
○プンニャカーラヤ:4月14日 午前7時45分〜午前8時33分
聞きなれない言葉だと思いますが、プンニャカーラヤは英語で言えばInauspicious Time。不吉な時間帯と言えばよいでしょうか。
この時間の間に何かを生産する行為(仕事=利益を生産、料理=食を生産など)するのはよくないといわれています。この時間帯の前までに仕事や料理を済ませかまどの火を消さなければなりません。そして、 この時間帯は静かに家で過ごしたり、寺院に出向いたりして過ごします。
他にも頭にオイルを塗る儀式(4月17日午前7時40分)や仕事始め(4月18日午前4時52分)などがありますが、ここまでやる家庭は少なくなっています。特に会社勤めの人は、ここまで休んではいられないのが現実です。
昨年の投稿記事では、新年の食卓や行事について簡単に解説しています。ご興味のある方は下記タイトルをクリックしてください(該当記事にジャンプします)。
スリランカのお正月(2018年4月11日投稿)
- スリランカのお土産(陶磁器編)
-
エリア:
- アジア>スリランカ>コロンボ
- アジア>スリランカ>スリランカその他の都市
- テーマ:買物・土産 その他 歴史・文化・芸術
- 投稿日:2019/02/07 16:05
- コメント(0)
日本の陶磁器メーカー「Noritake(ノリタケ)」は愛知県に本社ならびに工場を置く会社です。現在は日本のみならず世界最大級の高級陶磁器メーカーとなっています。
このノリタケカンパニー、スリランカにも工場があるのをご存知ですか?
ノリタケランカポーセレン(Noritake Lanka Porcelain)は、ノリタケカンパニーの海外子会社として、1972年にスリランカに設立されました(操業は1973年より)。洋食器の生産拠点として設立されたこの会社、現在はノリタケカンパニーの食器事業の5割ほどを供給するほど大規模かつ主要な工場となっています。
もともとスリランカは、古来より陶器に適した土が出るとして、紀元前500年前から陶器作りが盛んにおこなわれてきました。さらにはイギリスの植民地以降にティーカップやプレートなどの欧風の食器類の生産も行われるようになりました。
ノリタケカンパニーは、そのスリランカの土質と陶芸技術に目を付けスリランカに進出したといわれています。
世界遺産の石窟寺院があるダンブッラ(Dambulla)と世界遺産の都市キャンディ(Kandy)の中央にあるマータレー(Matale)という町にノリタケの工場はあります。1,000人以上の従業員がこの工場で働いているということです。
工場の見学はできませんが、工場の入り口には一般の方も立ち寄りができるショールームが併設されています。こちらでは新作や売れ筋商品、スリランカオリジナルの商品などが売られています。
特記すべきはショップの奥にあるアウトレットコーナー。ここでは大量のアウトレット品が破格の値段で売られています。
こちらは観光スポットの移動上にある点、日本で有名なメーカーのアウトレットショップという点で、多くの観光客の立ち寄りスポットになっています。
しかし、ノリタケ以外もスリランカには陶磁器メーカーならびに工場が多くあり、海外の有名なメーカーの食器も生産しています。
青がモチーフのアラベスクシリーズなどが有名な北欧のキッチンメーカー「DANSK」や、羊をモチーフにした商品を展開するイギリスのキッチン&ホームメーカー「The Herdy」、鳥や動物をモチーフとした作品を展開するイギリスのアーチスト「Hannah Turner」の陶磁器部門など、名の知られたブランドの陶磁器がスリランカで生産されています。
それらのアウトレット品は、ノリタケも扱う陶磁器ショップThe Legend(コロンボに2店)や、ラージャギリヤ(Rajagiriya)やマウントラビニア(Mt.Lavinia)などのコロンボ郊外に常設されている陶磁器アウトレット市で多く取り扱われています。
ホコリをかぶり、乱雑におかれた食器類。しかし食器の裏を返してロゴを見ると、ノリタケ含め有名なメーカーならびにブランドロゴを見つけることができます。
陶磁器は重量があり荷物になりますが、ティーカップやティーポット、プレートなど日本より多くの種類の洋食器を見つけることができるため、お土産に最適です。
アウトレット品の場合は、色ムラやキズなど状態が様々なため、購入の際は同じ商品を何枚も見比べて、少しでも状態の良いものを選ぶようにしましょう。
またアウトレット製品はロゴにわざとキズが入れられていたり、ロゴがプリントされていなかったりしますので、あくまで自宅用として購入されるとよいかともいます。
<余談>
ノリタケの正商品はスリランカでも高いのが実情です。そんな中お勧めなのは、Goldmark by Noritakeの製品です。
この「Goldmark」はスリランカ、インド、モルディブなどローカル地域向けに販売されるブランドで品質はノリタケブランドそのものながら、価格が低く設定されています
例えば左の写真、同じ製品ながら左は「Noritake」、右は「Goldmark」のブランドロゴが印刷されています。
このように同じ製品でもブランドロゴが変わることにより、価格も異なるのです(アウトレットだと同一価格で販売されていることが多いです)。
このノリタケカンパニー、スリランカにも工場があるのをご存知ですか?
ノリタケランカポーセレン(Noritake Lanka Porcelain)は、ノリタケカンパニーの海外子会社として、1972年にスリランカに設立されました(操業は1973年より)。洋食器の生産拠点として設立されたこの会社、現在はノリタケカンパニーの食器事業の5割ほどを供給するほど大規模かつ主要な工場となっています。
もともとスリランカは、古来より陶器に適した土が出るとして、紀元前500年前から陶器作りが盛んにおこなわれてきました。さらにはイギリスの植民地以降にティーカップやプレートなどの欧風の食器類の生産も行われるようになりました。
ノリタケカンパニーは、そのスリランカの土質と陶芸技術に目を付けスリランカに進出したといわれています。
世界遺産の石窟寺院があるダンブッラ(Dambulla)と世界遺産の都市キャンディ(Kandy)の中央にあるマータレー(Matale)という町にノリタケの工場はあります。1,000人以上の従業員がこの工場で働いているということです。
工場の見学はできませんが、工場の入り口には一般の方も立ち寄りができるショールームが併設されています。こちらでは新作や売れ筋商品、スリランカオリジナルの商品などが売られています。
特記すべきはショップの奥にあるアウトレットコーナー。ここでは大量のアウトレット品が破格の値段で売られています。
こちらは観光スポットの移動上にある点、日本で有名なメーカーのアウトレットショップという点で、多くの観光客の立ち寄りスポットになっています。
しかし、ノリタケ以外もスリランカには陶磁器メーカーならびに工場が多くあり、海外の有名なメーカーの食器も生産しています。
青がモチーフのアラベスクシリーズなどが有名な北欧のキッチンメーカー「DANSK」や、羊をモチーフにした商品を展開するイギリスのキッチン&ホームメーカー「The Herdy」、鳥や動物をモチーフとした作品を展開するイギリスのアーチスト「Hannah Turner」の陶磁器部門など、名の知られたブランドの陶磁器がスリランカで生産されています。
それらのアウトレット品は、ノリタケも扱う陶磁器ショップThe Legend(コロンボに2店)や、ラージャギリヤ(Rajagiriya)やマウントラビニア(Mt.Lavinia)などのコロンボ郊外に常設されている陶磁器アウトレット市で多く取り扱われています。
ホコリをかぶり、乱雑におかれた食器類。しかし食器の裏を返してロゴを見ると、ノリタケ含め有名なメーカーならびにブランドロゴを見つけることができます。
陶磁器は重量があり荷物になりますが、ティーカップやティーポット、プレートなど日本より多くの種類の洋食器を見つけることができるため、お土産に最適です。
アウトレット品の場合は、色ムラやキズなど状態が様々なため、購入の際は同じ商品を何枚も見比べて、少しでも状態の良いものを選ぶようにしましょう。
またアウトレット製品はロゴにわざとキズが入れられていたり、ロゴがプリントされていなかったりしますので、あくまで自宅用として購入されるとよいかともいます。
<余談>
ノリタケの正商品はスリランカでも高いのが実情です。そんな中お勧めなのは、Goldmark by Noritakeの製品です。
この「Goldmark」はスリランカ、インド、モルディブなどローカル地域向けに販売されるブランドで品質はノリタケブランドそのものながら、価格が低く設定されています
例えば左の写真、同じ製品ながら左は「Noritake」、右は「Goldmark」のブランドロゴが印刷されています。
このように同じ製品でもブランドロゴが変わることにより、価格も異なるのです(アウトレットだと同一価格で販売されていることが多いです)。
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- 陶器 ノリタケ ダンスク
- コロンボ ナワンペラヘラ祭り(2019年)
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エリア:
- アジア>スリランカ>コロンボ
- アジア>スリランカ>スリランカその他の都市
- テーマ:お祭り・イベント その他 歴史・文化・芸術
- 投稿日:2018/12/10 14:08
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コロンボのガンガーラーマ寺院が開催するペラヘラ祭り(Nawam Maha Perahera)の日程が発表されています。
ナワンペラヘラについては、以前に記事を書いておりますので、ご興味のある方は下記リンク記事も併せてご確認ください(下記タイトルをクリックすると、記事にジャンプします)。
「ペラヘラ祭りはキャンディのみならず!」(2018年1月16日投稿記事)
ナワンペラヘラ(Nawam Maha Perahera)
開催日:2019年2月18日、19日の2日間
開催時刻:両日とも19時開始予定
開催場所:コロンボ ガンガーラーマ寺院(Gangaramaya)を拠点に、ベイラレイクを周回
ナワンペラヘラについては、以前に記事を書いておりますので、ご興味のある方は下記リンク記事も併せてご確認ください(下記タイトルをクリックすると、記事にジャンプします)。
「ペラヘラ祭りはキャンディのみならず!」(2018年1月16日投稿記事)
ナワンペラヘラ(Nawam Maha Perahera)
開催日:2019年2月18日、19日の2日間
開催時刻:両日とも19時開始予定
開催場所:コロンボ ガンガーラーマ寺院(Gangaramaya)を拠点に、ベイラレイクを周回
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