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地球上、最も広範囲にわたる世界遺産
北方騎馬民族の侵入を防ぐため、東は朝鮮国境から西はタクラマカン砂漠まで、歴代の王朝が営々と築いた防壁。その長さは合計6000kmとも、12000kmとも言われる。戦国時代に各国が築いた防壁を秦の始皇帝が紀元前3世紀に中国を統一した後、ひとつにつないだ。17の省・市・自治区の長城が登録されている。
世界最大の城壁である万里の長城だが、当時の姿を留めているのはごくわずか。八達嶺長城は北京から近く、保存状態が良いため人気が高い。
今なお発掘が続けられる、始皇帝の遺産
西安の郊外にある中国最初の皇帝・秦の始皇帝の陵墓。死後も皇帝であろうとした始皇帝が地下に築いた巨大な宮殿は横500m高さ80m近い大墳墓となった。1974年、井戸を掘っていた農民が、偶然、地下から陶製の武士や陶馬(俑)を掘り当て、巨大な地下の軍団が2000年の眠りから目覚めた。
最初に発見された1号坑、後に見つかった2号坑、3号坑が公開されている。推定6000体の兵馬俑があるといわれる1号坑が最大の見どころ。
コバルトブルーの湖と原生林の美しいコントラスト
岷山山脈のカルスト台地に広がる渓谷。九寨溝は氷河が削った谷に水に含まれる石灰分が堆積してできたもので、108の湖沼が分布している。鏡のように静かな湖面に起きるさざ波。深いエメラルド色をたたえた湖の底に何千年も横たわる倒木。光り輝く飛沫の滝など、どこをとっても息をのむ風景が広がる。
九寨溝の中で最も美しいとされる湖が「五花海」。他に比べて浅い湖で、透明度が特に高い。橋の上から間近に、その美しさを眺められる。
中国文化と西洋文化、400年余りに及ぶ交流の跡
22の歴史的建造物と8つの広場を含む地域「マカオ歴史市街地区」は、世界でも類をみない異文化共生の地として2005年7月に世界遺産に登録。中国領土内に現存する最も古く、かつ完璧に保存されている中国と西洋の建築物の融合は約400年に渡る東洋と西洋文明の交流を今に伝えている。
16世紀半ばから東西が交わる地として発展してきたマカオ。今も自然に東西文化が人々の生活に溶け込んでおり、ポルトガル料理も味わえる。
チャオプラヤー川に囲まれた古都
1351年にアユタヤ王朝が開かれて以来、417年間に渡って繁栄を謳歌したアユタヤ。やがて、ビルマ軍の総攻撃に屈して1767年に栄光の幕を閉じることとなったが、奇跡的に戦火を逃れた寺院や宮殿、朽ち果てた仏像など数々の遺跡が残り、当時の栄華を偲ぶことができる。
かつてアユタヤ王も乗ったという象。その背中の上から遺跡を眺めることができるエレファントライドは、ぜひ体験したい。
ジャングルの中で忘れられていたクメール王朝の古都
12世紀から13世紀にかけて繁栄し、やがて衰退してしまったクメール王朝。その都は誰にも知られることなくジャングルの中で生き続け、1960年の遺跡発見によって一躍注目を浴びることとなった。内戦によって荒廃を余儀なくされたが、1979年に世界遺産に登録され、世界各国の援助で修復作業が続けられている。
広範囲に見どころの多いアンコール遺跡群。しっかり予習をしてから臨みたい。季節や角度、時間帯によって変わる遺跡の表情も楽しんで。
断崖絶壁の上に建つ、山岳寺院
山の斜面を利用して造られたクメール寺院。9世紀末に創建された後、11世紀前半に改修された。塔や石造、そこに施されたレリーフを見ることができる。タイとカンボジアの国境線上にあり、長年領有権問題が続いていたが、1962年カンボジア領と認められた。
断崖絶壁の山頂からは広大なカンボジアの大地を見渡すことができる。この景色を見るだけでも訪れる価値がある、遺跡見学のハイライト。
22年の歳月をかけて造られた、白亜に輝く霊廟
ムガール帝国最盛期の第五代皇帝シャー・ジャハーンが、最愛の妃ムムターズのために帝国の財力を注いで築きあげた。大理石に宝石、貴石を散りばめた美しい建造物で、イスラム建築の至宝とも言われている。また、徹底的にシンメトリーに造られた全体の姿の秀麗さも際立っている。
正門を抜けた後に広がる庭園での記念撮影は、タージマハル観光の定番にして、絶対欠かせないもの。思い思いのポーズで楽しもう。
仏教的宇宙観を体現する、世界最大の仏教遺跡
ボロブドゥール遺跡は三方を3000m級の火山に囲まれ、南はプロゴ川と支流エロ川が合流する風光明媚なケドゥー盆地にある。遠くから望めば半球形のストゥーパを思わせ、近づけば多様なレリーフに圧倒される。インド文化と土地固有の文化が融合した建築様式は世界に類がない。
ボロブドゥールは内部空間を持たないのが最大の特徴。全体で9層の階段ピラミッド状の構造となっており、仏教の三界を表しているとされる。
イスラム的都市国家を現代に伝える街
「イチャン・カラ」とは中央、西アジアに見られる、城壁に囲まれた市街地のこと。最も有名なヒワは現在も美しい状態で残されている、唯一のもの。20のメドレセ、6基のミナレットをはじめとする数多くの遺跡が残されており、1969年には全体が博物館都市に指定され、1990年には世界遺産に登録された。
壁に施された透かし彫り彫刻、茶色いレンガの中でひと際目立つ、美しいイスラム模様のタイル、街の4面に建つ門など、独特の風景が広がる。
エキゾチックな街並みが魅力
クアラルンプール郊外のマラッカとペナン島のジョージタウンは異なる都市にありながら、2つで1つの世界遺産として登録されている。中国の影響を受けたプラナカン文化が根付いているマラッカ、英国コロニアルの趣を残すジョージタウン。それぞれ個性的な街並みと文化が残る。
マラッカはクアラルンプールからの日帰りも可能。夜には出店も。ジョージタウンは見どころが点在しているので、数日かけて周りたい。
タイムスリップ感を味わえる、古い町並み
交易の中心として栄え、16~17世紀には最大で1000人以上の日本人が住んでいたといわれる。その後日本人町は衰退し、現在は華僑による中国の影響が濃く残っているが、当時の日本人によって造られた来遠橋(らいおんばし)は紙幣にも印刷されているベトナムを代表する風景のひとつ。
毎月、旧暦の14日に行われるランタン祭りは、ホイアンの町並みをいっそう幻想的に美しく見せてくれる。出店もあり、お祭り気分を楽しめる。
最終更新日:2015年12月15日