中世の頃より廻船業者が居住し、「佐渡の富の3分の1を集めた」と伝わります。江戸時代に幕府により小木港が整備されると、宿根木の人々は全国各地へ貿易を展開しました。村には船大工や船乗りなど、500人ほどが居住し
中世の頃より廻船業者が居住し、「佐渡の富の3分の1を集めた」と伝わります。江戸時代に幕府により小木港が整備されると、宿根木の人々は全国各地へ貿易を展開しました。村には船大工や船乗りなど、500人ほどが居住し、金山で活気づく相川地区とともに佐渡の中心的集落へと発展していきました。
柿渋塗りが豪奢な「清九郎家」や、船大工職人の家「金子屋」、狭い路地の形状に合わせて三角形に建てられた家「三角家」の3棟は一般公開(有料)されており、集落全体が船の仕事に従事した宿根木の歴史に触れることができます。
約1haの土地に110棟の建造物が密集する町並みは、国の重要伝統的建造物群保存地区にも選定。細い石畳の小路に沿って建てられた家屋は、外壁に船板や船釘を使ったものもあり、千石船の面影を感じられます。一部の家屋の屋根は、薄く割った板を何枚も重ねた上に石を置いた「石置木羽葺屋根」が復元されており、高台から特徴的な景観を見ることができます。
1920(大正9)年建築の木造校舎を利用した「佐渡国小木民俗博物館」や併設の「千石船展示館」、「称光寺」、「宿根木公会堂」など、ノスタルジックな町並みが見どころ。「宿根木・はんぎり」のたらい舟体験も人気です。
宿根木保存地区内には住民が今も生活しています。見学の際は住民の方に配慮した行動をお願いします。