島根県東部の安来市にある月山富田城(がっさんとだじょう)。戦国時代に権勢を振るった山陰の覇者、尼子氏が本拠を構えた場所で、標高184mの月山の自然の地形を利用した「複郭式山城」。大内氏、毛利氏による二度の城
島根県東部の安来市にある月山富田城(がっさんとだじょう)。戦国時代に権勢を振るった山陰の覇者、尼子氏が本拠を構えた場所で、標高184mの月山の自然の地形を利用した「複郭式山城」。大内氏、毛利氏による二度の城攻めにも耐えた、難攻不落の要塞城といわれています。
1607年から、ここに変わる城として松江城の築城が開始され、1615年の一国一城令が発布された後に廃城したといわれています。1934年に国の史跡に指定され、2006年には「日本100名城」にも選定。
城跡には当時の登城コースをなぞったハイキングコースが整備されおり、自由に登山可能。道の駅「広瀬富田城」や、安来市立歴史資料館、JR安来駅などでガイドマップも配布しています。
見どころのひとつは、御子守口から「奥書院平」の道中にある「太鼓壇」です。ここは、有事の際、兵を集めるために鳴らした太鼓を設置する「鼓楼」が建てられていた場所。近くには、尼子氏の家臣、山中鹿介幸盛の銅像もあります。城跡内にある「巖倉寺」は真言宗の寺で、安土桃山時代に豊臣政権下でも活躍し、松江城を築城した堀尾吉晴の墓があります。