石垣市街地を抜け海添いを西へ進むと、ちょうど観音崎灯台のすぐお向かいくらいに見えてくるのが唐人墓。
石垣港離島ターミナルからは車で15分ほどでアクセスできます。海に向かって建てられた唐人墓は、中国風の極彩色の色使いが美しく、近く
石垣市街地を抜け海添いを西へ進むと、ちょうど観音崎灯台のすぐお向かいくらいに見えてくるのが唐人墓。
石垣港離島ターミナルからは車で15分ほどでアクセスできます。海に向かって建てられた唐人墓は、中国風の極彩色の色使いが美しく、近くには慰霊碑やちょっとした庭園のようなものもあります。
実はこの墓には、悲しい歴史が詰まっています。
19世紀半ば頃、中国からアメリカへ向かう商船バウン号内で虐待に耐えかねた中国人労働者たちが暴動を起こし船長を撲殺。やがて船は石垣島で座礁し、中国人労働者たちは島に置き去りにされることとなるのですが、その後に派遣された英国軍が彼らを襲撃するという事件が起こります。この事件で、たくさんの人が命を落としました。この墓は、その被害者を祀ったものなのです。中国人労働者が埋葬されていた墓は島内に点在していたそうですが、石垣市がこれらを合祀慰霊するため、台湾政府と在琉華僑の支援を受けて完成させたのが、この唐人墓なのです。
観光客が訪れるのは問題ないようですが、このような歴史の背景がある場所ですので、訪れるときは慰霊の心をもって静かな気持ちで。近くにある慰霊碑にもその歴史が記されていますので、訪れる人はチェックしてみてくださいね。