香林坊は、百貨店やファッションビルなどが林立する金沢一の繁華街。
もともと香林坊は金沢城のお膝元にあり、江戸時代から大変な賑わいをみせていました。香林坊という一風変わった名前は、一人の僧に由来します。その
香林坊は、百貨店やファッションビルなどが林立する金沢一の繁華街。
もともと香林坊は金沢城のお膝元にあり、江戸時代から大変な賑わいをみせていました。香林坊という一風変わった名前は、一人の僧に由来します。その昔、戦国大名・朝倉家の家臣だった侍が、主家の滅亡後に比叡山延暦寺に入り、香林坊という名の僧侶になりました。その後、夢枕に立った地蔵尊のお告げで処方した目薬が藩主の目の病を治したことから大評判となり、夢で見た地蔵尊を安置したところその後の商売もたいそう繁盛したそう。香林坊の地名はこの人物にちなんでつけられたもので、地蔵尊は香林坊交差点付近の祠に安置されています。
明治時代には金沢大学の前身にあたる旧制第四高等学校が香林坊に建てられたことで、周辺にカフェや映画館が次々と誕生。金沢の流行の最先端となりました。赤レンガの旧制第四高等学校の建物は、現在、四高時代の資料を展示する「石川四高記念文化交流館(入館無料)」として公開されています。
香林坊地蔵尊から横断歩道を渡った先にあるのが、筋骨隆々の2本の足をモチーフとしたオブジェ「走れ!」。複合ビルアトリオの前にも金沢のまち並みを表現した「まちしるべ」という彫刻作品があり、江戸時代から芸術の盛んな金沢らしさを演出しています。
冬には大通りのケヤキにイルミネーションが点灯する「香林坊地区ツリー・ファンタジー」が行われ、冬の風物詩として華やかさを添えます。