大願寺は、宮島桟橋から徒歩15分ほどのところにある真言宗の寺院。開基は不明ですが、鎌倉時代の1201~1203年に僧の了海により再興されたと伝わっています。正式名は、亀居山放光院大願寺。宮島の中でも千畳閣が
大願寺は、宮島桟橋から徒歩15分ほどのところにある真言宗の寺院。開基は不明ですが、鎌倉時代の1201~1203年に僧の了海により再興されたと伝わっています。正式名は、亀居山放光院大願寺。宮島の中でも千畳閣がある塔の岡一帯、海に突き出たあたりを上から見ると、亀の姿のように見えることから、亀居山といわれているのだとか。
堂内にある嚴島弁財天は、神仏分離令によって嚴島神社から移されたもの。弘法大師空海の作と伝えられており、日本三弁財天の一つ。毎年6月17日に行われる嚴島弁財天大祭の時にだけ一般拝観できる秘仏です。
この他にも、宮島の仏像で現存最古の木造薬師如来像、千畳閣から移された木造釈迦如来坐像、その両脇を守っていた阿難尊者(あなんそんじゃ)像と迦葉尊者(かしょうそんじゃ)像など、国の重要文化財に指定された仏像が四体あります。また、五重塔の本尊だった釈迦如来像・文殊菩薩・普賢菩薩の三尊像、多宝塔の本尊だった薬師如来像、護摩堂の本尊だった如意輪観世音菩薩なども、神仏分離令の際にこちらに移され、現在も収蔵されています。本堂の正面手前には、さすると病気快復のご利益があるとされる賓頭盧尊者(びんずるそんじゃ)があり、なで仏として親しまれています。