山鹿温泉は、熊本県北部の山鹿市にあります。お湯が柔らかく、とろとろしているのが特徴。肥後細川藩初代藩主の細川忠利公も、山鹿温泉のお湯を大変気に入り、山鹿にあった藩の御茶屋を新築。これが山鹿温泉のシンボル的存
山鹿温泉は、熊本県北部の山鹿市にあります。お湯が柔らかく、とろとろしているのが特徴。肥後細川藩初代藩主の細川忠利公も、山鹿温泉のお湯を大変気に入り、山鹿にあった藩の御茶屋を新築。これが山鹿温泉のシンボル的存在でもある共同浴場、さくら湯の始まりだといわれています。完成した際は、あの宮本武蔵も招かれたんだとか。1640(寛永17)年頃のことです。
明治初期に大改修が行われて「市民温泉」となった浴場は、その後も改修がくり返され、1973(昭和48)年には再開発事業のため解体。その後、ビル内で営業を再開しましたが、やがて老朽化をきっかけに、山鹿市はかつての姿を再生しようと動き出し、2012年11月に現在のさくら湯が再生されたのです。
どっしりとした風格のある唐波風(からはふ)の正面玄関は、1889(明治31)年の改修時のものを復元したもの。中は明治時代の浴室を再現。木の柱や梁がむき出しになっており、古民家のような懐かしい雰囲気があります。浴室の大理石には、一部建築当時のものも使われています。
もちろん山鹿温泉には旅館も多くあるので、宿泊してのんびり過ごすのもおすすめ。そして他にも、国の重要文化財に指定されている明治時代の芝居小屋の八千代座や、国指定の伝統的工芸品である和紙工芸の山鹿灯籠が展示されている山鹿灯籠民芸館など、見どころ満載です。
また、女性に人気のレトロなカフェや、江戸時代創業の麴専門店、明治時代創業の老舗酒造など、食事やお土産も豊前街道周辺に集中しています。縁結びのパワースポットとしてSNSでも密かに人気を呼んでいる金剛乗寺石門もあります。