「仙湖休閒農場」は、台南北部のほとんど嘉義県に近いくらいの所にあるレジャー農場(休閒農場)です。嘉南平原と呼ばれる平野部から山地が始まる境界のようなところです。農場の標高は230mとさほど高くはありませんが、独立峰のような山になっています。朝夕は霧がたなびき、雲海に頂上を浮かべた姿は、周辺の農民たちから「仙湖に浮かぶ島」とたとえられ、仙湖農場の名前が付きました。
小さな山全体が農場で、山裾には果樹園、宿泊施設やレストランは山頂にあります。山頂の広場には展望台、コーヒーハウス、プールがあって、景色を楽しみながら、のんびりくつろぐにはもってこいです。展望台から眺める眺望も抜群で、彼方に落ちる夕日にすべてがオレンジ色に染まる夕方や、ひんやりとした霧が立ち込める早朝などは、風景を見ているだけで癒されます。
仙湖農場はレジャー農場を開く以前は、龍眼やライチなどの果樹を中心とした農家でした。そのため敷地内には荔枝(ライチ)、龍眼、柑橘、コーヒーなどがたくさん植えられていて、収穫の季節には果物狩りも体験できます。宿泊客には、昼間は農園案内や自然観察、夜は台湾の伝統菓子作りや天燈揚げ、自家製コーヒー淹れなどのプログラムが用意されています。
宿泊棟はコテージタイプの旧棟と新築されたばかりの新棟があります。コテージの周囲はすべて龍眼の大きな木に囲まれています。龍眼の果樹園だったところにコテージが建てられたからです。
龍眼は果実として生で食べますが、実際にはかなりの量を燻して龍眼肉に加工します。燻された龍眼の実から乾燥した果肉をとり出したものを龍眼肉といいますが、桂圓(グイユェン)と名を変えて漢方薬としても使われます。注意してみると台湾のお菓子やデザートには桂圓を使ったものがたくさんあります。燻す時には、前もって乾燥しておいた龍眼の木の枝を使います。
仙湖農場には昔から伝わる大きな加工場が残っていて、9月の収穫期にはこの加工場で薪を燃やし龍眼を燻す、伝統的な製造工程を見学することができます。この龍眼は花の時期にはミツバチの格好のえさ場となり、龍眼蜜の採蜜場ともなります。春には蜂蜜、秋には果実、そのあとは燻して龍眼肉になる龍眼は、とても有用な果樹なのです。農場では自家製の龍眼蜜や龍眼肉(桂圓)をおみやげとして販売しています。独特の味のある龍眼蜜はおすすめですが、龍眼肉は匂いが強いので好みが分かれるところです。収穫時期には、もちろん龍眼狩りができます。
客室はコテージはログハウス、「見山」と名付けられた新棟は落ち着いた山荘のような雰囲気です。部屋にはタオル、歯ブラシ、ひげそり、シャワーキャップ、ドライヤー、石けんやシャンプー、冷蔵庫など、一般のホテルと同じようなアメニティーが揃っています。
サニタリーはシャワーのみで浴槽はありません。新棟にはシャワートイレが導入されています。
レストランは山頂の別棟にあります。料理は創作郷土料理や火鍋が中心です。食材には農場の自給や地元の農産物を使っているので、新鮮、濃厚です。宿泊していると、朝、近くの農民がタケノコやキノコ類、青野菜などを運んでくる様子をよく見ます。おすすめは地鶏を使った鍋や烤肉です。農場のレストランらしく、野菜たっぷり、新鮮でおいしい鶏肉や豚肉で、台湾農村の豊かさが満喫できる食事が楽しめます。
客室やレストランではWi-Fiが可能です。
農場とのやり取りは中国語か英語ですが、日本大好きの農場の2代目若夫婦がとても親切に応対してくれます。
最寄り駅は台鉄の嘉義駅か新營駅です。一番便利なアクセスは台鉄嘉義駅または新營駅からタクシー利用で約30分です。事前に連絡をしておけば、台鉄新營駅から農場特約タクシーを手配してもらえます。
入場料は100元(農場内での飲食費や商品購入費に充当できます。宿泊者は入場料不要です)。
宿泊料金は3500元〜(2名1室/Wベッド1台)、5000元〜(4名1室/Wベッド2台)。シングルベッド2台のツインルームはありません。
Fairy Lake Leisure Farm 仙湖農場 センフーショウシアンノンチャン
トルヨコ
(ガイドブック編集人)
果樹園に囲まれた山の頂上で、眺望抜群のレジャー農場
- 投稿日2018/11/21
2016/06訪問
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ジャンルその他アクティビティ
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エリア台南市その他
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住所
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アクセス台湾高速鉄道 嘉義駅から車で約50分
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電話番号+886-6-6863635
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営業時間[水-月]10:00-16:00
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定休日火曜日
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予算宿泊料(4名1室/Wベッド2台) 7,000~8,000台湾ドル
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公式サイト
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