アヤソフィア（ハギア・ソフィア）

アヤソフィア（ハギア・ソフィア）は、トルコのイスタンブール旧市街にある歴史的建造物。6世紀の東ローマ帝国（ビザンツ帝国）時代にキリスト教正教会の教会として建てられると、高さ約55m、直径約31mもの巨大ドームを持つバシリカ式聖堂を筆頭にビザンツ建築の最高傑作と評されました。15世紀のオスマン帝国時代にはイスラム教のモスクに改修。聖堂内を飾っていたキリスト教のモザイク壁画が漆喰（しっくい）で塗り固められるなどしました。

1923年にトルコ共和国が成立すると、世俗化政策の一環としてアヤソフィアは無宗教の博物館に。漆喰をはがすなどの修復作業が行われモザイク壁画も復元されましたが、一転して2020年、トルコ政府はアヤソフィア博物館を再びモスクに変更すると発表。その動向が国際社会の注目を集めています。

1,500年以上もの間、政治、宗教、文化の中心として存在してきたアヤソフィア。キリスト教とイスラム教それぞれの特徴を色濃く残し、イスタンブールという街の変遷を象徴する場所として日々多くの観光客が訪れています。 閉じる