市バスの東山安井バス停から東へ徒歩約7分、石畳の細道を高い塀が囲む石塀小路など風情あるたたずまいを感じながら歩いていくと、南北に続く「ねねの道」に合流します。
祇園から
清水寺へ続くこの一帯は、豊臣秀吉の正室ねねにゆ
市バスの東山安井バス停から東へ徒歩約7分、石畳の細道を高い塀が囲む石塀小路など風情あるたたずまいを感じながら歩いていくと、南北に続く「ねねの道」に合流します。
祇園から
清水寺へ続くこの一帯は、豊臣秀吉の正室ねねにゆかりのある地。通りから台所坂を登った先に、ねねが創建した高台寺があります。
高台寺は夫の豊臣秀吉を弔うため、1606(慶長11)年に徳川家康の援助を受けて創建されました。度重なる火災に遭いながらも、多くの建物が創建当時のまま残っています。
見どころは開山堂を中心とした二つの池からなる庭園で、茶人としても名を馳せた作庭家・小堀遠州が手がけたとされ、東山を借景に四季折々の草花が庭を彩ります。開山堂へ続く渡り廊下には、檜皮葺の観月台があります。
さらに奥へ進むと、秀吉とねねを祀る霊屋(おたまや)があります。内部の厨子に施された蒔絵は、桃山時代の華麗な意匠で、「高台寺蒔絵」として知られています。
蒔絵をはじめとする美術品は、ねねの道を挟んで高台寺の向かい側に建つ掌美術館でも見学可能です。お寺の拝観券(600円)が共通券になっているので、ぜひ立ち寄ってみましょう。
方丈の前庭は「波心庭」と呼ばれる枯山水ですが、春に訪れると白砂が描く模様の中に立つ一本のしだれ桜が華やかに咲き誇ります。ほかにも約50本の桜の花が境内を彩る光景も必見です。
また、春、夏、秋は夜間の特別拝観も行なわれ、プロジェクションマッピングを施した独創的な方丈庭園も。毎回趣向を凝らしたテーマで開催されるので、ねねを偲びながら、白砂に映し出される幻想的な世界に浸ってみるのもいいですよ。