「博多味処　水炊き いろは　博多本店」（☆☆）

　
　博多と言えば鶏の水炊き…ということを知らない方も多いのでしょうか？

　宮崎高千穂の赤鶏を使ったさっぱりだがコク深い白濁鶏スープに激美味の鶏つくねをいただける有名店。

　いっぺんで水炊きが好きになりました。
　

　
　中州からほど近い公園の隣のブロックにある３階建ての建物。通りに面した間口は狭い。
　赤い提灯を掲げた昔の居酒屋と言った外観。

　中に入ると１階はもの凄い数の写真。来た有名人と女将さんらが一緒に取った写真がこんなにあるのも凄い話。

　２階の座敷席でいただきました。靴を脱いで上がり、４人掛けの卓につく。こちらは壁に色紙が一杯です。

１０年７月３１日夜の来訪。

　この日の夜は一人でラーメンだと思っていましたが、昼一緒した先輩が横浜から来た２人とここに行くというので一緒について行くことにさせていただく

　予約は先輩がしていてくださいました。３人を４人に増やすだけだったのでスムースだったみたいです。
　
ウーロン茶　６００円

　サントリーのことよ。
　
地鶏水炊きコース　４３００円
　テーブルの上に最初に置いてあるのはつきだしと思われる皿にポン酢の入った碗。

　ポン酢は特注の醤油とみかんを使った自家製ポン酢。甘い香りとまろやかな酸味を感じる程度の味わいでとっても好み。

　鶏皮はじっくり煮込まれて脂を落とし、堅めのゼラチンといった感じ。白ごまと刻んだ葱入りです。食べ始めると止まりません。

　最初にコンロの上に金色の大きな鍋。白濁したスープたっぷりに骨付きの宮崎高千穂の赤鶏の肉。

　まずはこの丹念にとられた白濁鶏がらだし注いでくれます。美味い……。鶏のもつ旨味がたっぷりで、豚と違って臭みがまったくありません。少しとろみを感じますね。
　仲居さんが柚子胡椒をつけるか聞くのでつけていただく。
　これを溶いて飲むのだそうだけど、いれるとスープの旨味が薄くなりさっぱり目に変わります。入れない方が美味しいと思いますが、動物性の脂を押さえてくれるのでそれが嫌いな人や後半などによいのだと言われました。なるほど。

　仲居さんが沸騰したスープの中に秘伝の鶏ミンチをレンゲですくって入れていきます。３分ほど待っていただけというのできっちりタイマーで計りちょうどに食べる。ま、最初に入れたのはもう６分は経っているのですが、３分は煮込まないと生かもしれんと言う程度なのでしょう。

　この鶏団子、激美味です。自家製ポン酢も好みなので素晴らしい組み合わせ。味からすると、鶏のレバーをペーストにして練り込んでいるように感じました。

　スープの中には骨付きの鶏肉がそのまま入っています。出汁を取った後でも地鶏らしく美味しい。

　野菜は後から自分たちで入れます。甘みを感じるようにと白菜ではなくキャベツを、エノキ、人参、豆腐、ほうれん草です。それに葛切りも。この葛切りがスープを吸収して美味いのだ。
　
おじや　４００円

　最後の締めに作っていただく。トロトロの卵に葱を入れて。スープが美味いのにさらに野菜の甘みや鶏ミンチの出汁が加わって美味くないはずがない。
　
　男４人でくっちゃべっていましたので、長っ尻になり最後にお茶も出してくださいました。
　接客はネットに書かれているほど悪くなく、普通に楽しい時間を過ごせるものです。