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ミシュラン3つ星の日本料理

訪問 2012.11

カウンターで大将と話しながら、料理だけではなく、店のコンセプト、料理への姿勢、その時々の世間話に花の咲く、今、最も日本料理で受けているスタイルの元祖と言える店。大将の見た目と正反対に腰の低い、人当たりの良さに驚く。何よりスタッフ全員が愛想が良くて気持ち良く時間を過ごせる。石川流が徹底されていて、全てにおいてすっきりと爽快な気分になれる。それはバランス感覚のある完成された料理と、各皿に合わせるワインと日本酒のセレクション、料理と同じくらいすっきり完成されたサービスによると思われ、ミシュラン3つ星にも納得できる。 場所は神楽坂の中心、毘沙門天と同じ区画という絶好のロケーション。飯田橋の神楽坂口から上ってすぐ。三菱銀行と毘沙門天の間を左に入いると目の前右手に在る。 毘沙門天のすぐ裏のビルの1階。ビルとは言え黒塀で囲まれたファサードは、まさに神楽坂の町並みを形成する起点。その黒塀の上に控えめに光る店名のサイン。たったこれだけで、シンプルな日本の美をモダンに表現し、店のコンセプトを明確に示す。黒塀の隅にスリットのように切り取られたエントランスがまた美しい。その先にはしっとりとした中庭が見え

ミシュラン3つ星の日本料理

訪問 2012.11

カウンターで大将と話しながら、料理だけではなく、店のコンセプト、料理への姿勢、その時々の世間話に花の咲く、今、最も日本料理で受けているスタイルの元祖と言える店。大将の見た目と正反対に腰の低い、人当たりの良さに驚く。何よりスタッフ全員が愛想が良くて気持ち良く時間を過ごせる。石川流が徹底されていて、全てにおいてすっきりと爽快な気分になれる。それはバランス感覚のある完成された料理と、各皿に合わせるワインと日本酒のセレクション、料理と同じくらいすっきり完成されたサービスによると思われ、ミシュラン3つ星にも納得できる。


場所は神楽坂の中心、毘沙門天と同じ区画という絶好のロケーション。飯田橋の神楽坂口から上ってすぐ。三菱銀行と毘沙門天の間を左に入いると目の前右手に在る。

毘沙門天のすぐ裏のビルの1階。ビルとは言え黒塀で囲まれたファサードは、まさに神楽坂の町並みを形成する起点。その黒塀の上に控えめに光る店名のサイン。たったこれだけで、シンプルな日本の美をモダンに表現し、店のコンセプトを明確に示す。黒塀の隅にスリットのように切り取られたエントランスがまた美しい。その先にはしっとりとした中庭が見える。その手前が入口となる。

戸を開けると中は見えないのに、挨拶の声が響く。凛とした料亭らしい雰囲気と、クリアでモダンなインテリアが妙に馴染んでいる。カウンター7席は、ゆったりとした椅子で落ち着くのが良い。いかにも誠実そうな大将と、笑顔がにこやかなスタッフの対応に心が安らぐ。4つあるテーブル席は全て個室になっていて、接待での利用の多さを伺わせる。


料理は全般に出汁が素晴らしい。味ははっきりしていて強めの関東風。昔から日本料理が好きな人には受けるだろう。造りや椀物でも魚の使い方は言うまでもなく、焼き物が素晴らしい。今回の穴子の柔らかさ、香ばしさが絶品。何より合わせる野菜との取り合わせの妙に舌を巻く。安納芋は、ほんのりと全体的に甘みを広げ、はっきりした味わいの穴子のお伴。

食事の鯛の味噌和えが素晴らしい。柔らかく伸ばした、しっとり甘味のある味噌で和えた鯛の、濃厚なまでに凝縮された旨みと、目の前の釜で炊かれたばかりの新米の相性は、忘れることのできない美味しさ。大将の目指す世界がここにある。京風とは完全に一線を画す関東の料理。いや、この潔さこそまさに、現在の神楽坂の、これからの伝統料理と言えるかもしれない。


ワインは日本料理に合わせること自体、あまり奨められないが、乾杯はビールよりシャンパーニュが合う。店が選ぶお奨めは、ルイ・ロデレール。これは日本料理に鉄板だろう。ここにも高いレベルでのバランス感覚を感じる。

日本酒は静岡の銘酒、初亀醸造の純米大吟醸、亀がお奨め。この3年間熟成された古酒とも言える辛口の濃口酒は、20年近く飲み続ける一番のお気に入り。この日本酒を奨められただけで、この店がどれほど日本酒を愛して止まないのか理解できる。


大将は、世間に受けるなら、もっと新しい日本料理、革新的な日本料理を目指すだろうと言う。しかし、自分に与えられた使命は、日本料理の伝統を次代に継承すること、確立した今の形式をいつまでも継続することだとも言う。そして更なる使命は、それを越える次代を担う人材の育成だと言い切る。

この大将のもと、虎白、蓮と暖簾分けした弟子達が、新しい日本料理、革新的な日本料理を開拓し、世の中に受ける店となりつつある現在、この大将の考えには頷く以外ないようだ。


後ろ姿が見えなくなるまで客を見送り続ける大将の姿を見ながら、彼が暖簾分けの際に必ず弟子に言うという言葉を思い出した。「魂を込めて命賭けでやれるか」。この店が続く限り、日本料理の伝統は守られるに違いない。


≪今回の料理≫

お任せコース 15000円 /1人 別途サービス料10%・消費税


先付 ふく酢橘和え

揚物 湯豆腐 鼈のあん

椀物 甘鯛そうめん


造り 真鯛

造り 鯖 酢飯 白葱


焼物 穴子酒盗焼 安納芋

中皿 蔵王鴨といろいろきのこ

煮物 くえの白鍋


食事 新米の釜炊き 鯛の具 香の物

デザート 栗のアイスクリーム 抹茶寒天 新小豆 ココナツミルク


≪今回のワイン≫

NV CHAMPAGNE BRUT PREMIER LOUIS ROEDERER 1980円/120mlグラス


≪今回の日本酒≫

田酒 特別純米 西田酒造店 青森県 1365円/1合

黒龍 本醸造 黒龍酒造 福井県 1150円/1合

亀 純米大吟醸 初亀醸造 静岡県 2400円/1合

店舗情報

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  • 価格帯
    ¥15,001~
  • 定休日
    日曜日・祝日

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