国内外のスーパースター、VIPの常宿
- ライター栗原 薫さん
- 投稿日2015年03月23日
-
エスプラナーディ通りの中心に建つ
-
テラス感覚で食事を楽しめる
-
ロビーに続くエントランスからして格式が
創業1887年。王侯貴族、政治家の常宿としてフィンランドの歴史とともに歩んできた北欧最古の高級ホテル。文句なしに国内最上の格式を誇るだけでなく、1999年の全面改装により機能性も高められた。エスプラナーデ公園の向かい、高級ショッピングモールに隣接するという地の利も申し分ない。現在も内外のVIP御用達ホテルで、マドンナ、レディ・ガガ、マイケル・ジャクソン、ローリング・ストーンズといった世界のスーパースターたちも滞在した。
歴史に培われた重厚な外観と構造はそのままに、リノベーションされた客室は清潔かつゆとりあるスペースだ。基本的なデラックス・ツインルームでも33㎡の広さがあり、エレガントな内装も手伝って心底くつろげる。大理石のバスタブ、各種アメニティセットも優雅な時間を演出してくれる。
フィンランドにはホテルの基準を認定する公的機関がないので、星いくつという評価は紹介者(団体)の任意にすぎない。しかし、歴史・格式・設備・サービスと、どれをとっても最高水準で、カンプが5つ星でなければ、フィンランドに5つ星ホテルは存在しないと言い切ってよい。とはいえスタッフの対応は極めてフレンドリー。旅行者が何を求め、高級ホテルはどう対処すべきかを知り尽くしているからだろう。そのさりげないホスピタリティが居心地の良さの秘訣だ。
併設レストランの水準も高い。エスプラナーデに面したブラッサリーでは、朝~夕の食事はもちろん、道行く人々を眺めながらアフタヌーンティーを楽しんだり、秘蔵のビンテージワインを味わうこともできる。
このほかスパやフィットネス・ジムも無料で使えるし、別料金ながらエステサービスを受けることもできる。観光を忘れてホテル内で数日を過ごしたくなるような空間だ。