Shung Ye Museum of Formosan Aborigines 順益臺灣原住民博物館 シュェンイタイワンユエンヅゥミンボーウ―グァン

1994年に設立された台湾原住民博物館。
台湾に古来から住んでいる先住民族たちの文物を展示しています。
これらの文物は博物館の理事長であり、創設者の林清富理事長が長年収集してこられました。

博物館は地下1階から3階まであります。地下1階信仰と祭礼、1階人と自然環境、2階生活と道具、3階服飾と文化の4つに分かれています。
16部族の特徴的な文化について認識を深めることができます。

1階の奥に飾ってある木造漁船チヌリクランは、船の先端が空へ向かってシャープにとがっているデザインが素敵です。

2階には多数の土器、漁猟、農作業胴部などが展示してあります。ツォウ族の高床式建物が目を引きました。

3階の装飾品や衣服のフロアー。各部族の衣服が実に色とりどりです。刺繍や飾りも精巧に作られています。婚礼装束もとても華やかです。

1階の売店では原住民の方のハンドメイドのグッズ、CD、衣服、出版物などが販売されています。
エスニックな模様のバッグやアクセサリーなどどれも素敵なデザインでした。

地下1階は精霊信仰、祖霊崇拝など風習に関する文物を展示しています。
パイワン族の占い師が使用する壺が貴重な展示品だそうです。
入場券を購入すると3Dグラスを渡されます。
地下1階では映画を上映しており、その3Dグラスを使い見ることができます。

日本人のガイドさんもいらっしゃいます。
2週間前までにお電話（内線128）或いはsyjp2@syc.com.twまでご連絡ください。（日本語可）

入館料150元
滞在時間1時間半

MRT士林駅からタクシーで9分です。
1．MRT【士林】駅1番出口バス停で「255」「小18」「小19」いずれかに乗車し、【衛理女中】にて下車。
2．「304」或いは「815」のバスに乗車し、【故宮博物院】にて下車した後徒歩5分。
3．MRT【大直】駅3番出口バス停で衛理女中站下車。で「棕13」に乗車し、【衛理女中】にて下車。

世界4大博物館の故宮博物館が斜め向かいにあります。
320元のチケットは原住民博物館と故宮博物館両方が参観できるチケットで、お得です。
真向いに原住民文化公園もあります。原住民を主題にしたモニュメントなどが飾られてた自然いっぱいの公園になります。

台湾で三菱自動車を代理販売している「順益汽車」のオーナーで、台湾原住民に造詣が深い林清富氏が20年近い時間をかけて集めたコレクションを「社会より得たものは社会に還元すべき」とのポリシーのもとに設立された博物館です。

現在2200点の文物・資料を収蔵しており、さまざまな教育活動を通じて文字がなかった時代の歴史を掘り起こしながら、台湾の多様な文化を内外に紹介しています。

1階は「人と自然環境」の紹介。台湾原住民が居住する地域の自然環境の概要を解説しています。大まかな種族の解説や分布、地理環境、台湾原住民はどこから来たのかなどを地図や映像を通じて理解できます。

2階は「生活と道具」のフロア。タオ族の伝統家屋、ツォウ族の男子集会所、アミ族のいろり、パイワン族のスレート家屋、土器、楽器、漁猟、農業など、各部族の工芸品や日常生活と社会の関わりを紹介、展示しています。

3階は「服飾と文化」。各民族の特徴的な衣服や服飾品などが展示されています。注目すべきはタイヤル族の頭目が着用していた衣服で、厚めのシャコ貝を円柱状に加工し、縫い付けられています。非常に高い技術が用いられており、かつては再現不可能とも言われた貴重な一品。精巧さに思わず息を呑むほどです。

地下1階は「信仰と祭礼」の空間。自然のすべてに精霊が宿っているとする「精霊信仰（アニミズム）」や祖霊崇拝、出草（首狩り）などの台湾原住民の風習を詳しく紹介しています。

時間がなくて台湾各地の集落を回れなくても、ここに来れば、約1時間半くらいで簡単に台湾原住民の全体像が理解できるので、とっても便利です。国立故宮博物院に隣接しているので、一緒に見学しても良いかもしれません。

アクセスは地下鉄淡水信義線士林駅から255、小18、小19のバスで「衛理女中」下車。約20分で着きます。