それぞれの空間の美しさが光るホテル
- ライターベルナルド・タカハシさん
- 投稿日2016年01月27日
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外観
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旧修道院部分
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イスラム時代の屋敷部分
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スーペリア・ルーム
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スタンダード・ルーム
町の中心のグラン・ビア通りのホテルで、建物は、グラン・ビア通りに面した新しい部分と、奥の旧修道院の部分と、更に奥のイスラム時代の屋敷の部分から成り立っています。基本的なお部屋の配分は、スーペリア・ルームがイスラム時代の屋敷、ジュニア・スイートが修道院だった部分、スタンダード・ルームがグラン・ビア通りに面した部分になっています。
スタンダードのお部屋は比較的同じような造りになっていますが、ジュニア・スイートやスーペリアのお部屋は、お部屋ごとの雰囲気も異なり、それぞれの情緒があります。特に旧修道院の部分には、16世紀当時の美しい木の天井が残るお部屋が多くあります。
このホテルにお泊りになるなら、ホテルのレストラン、「エル・クラウストロ」で是非、一度はお食事なさってみて下さい。単品でのご注文でも、前菜が15ユーロ前後、メインも20ユーロ前後と、このクラスのレストランとしては非常に良心的ですし、いくつもの品が出てくるコース・メニューも、45ユーロから85ユーロです。セビリア出身のシェフ、フアン・アンドレス・モリーリャ氏(2009年 スペイン最高シェフ賞受賞)の料理は、現代的でありながら、その底流にはしっかりと土地の料理の基本があり、まるで、伝統という堅い基礎の上に築かれた、空高くそびえる建築のような印象を受けます。
非常にシンプルな受付の空間を通って、旧修道院の中庭のある階下へと降りると、伝統的な建築の持つ美しさに圧倒されます。また、さらに奥に行くと、イスラム時代のお屋敷の中庭の静かな佇まいが待っています。良い意味での驚きがあるホテルと言えるでしょう。