Bun Thit Nuong Tam Bun Thit Nuong Tam

「ブンティッヌン」は、そうめんのような米粉麺に、焼いた豚肉などを載せた料理だ。

このお店には正式な名前もなければ、住所もない。
日中は何も無いところに夜になるとビニールシートの屋根が張られだし、
その下にはテーブルとイスが置かれ、煌々と明かりが灯っている。
つまり完全な路上メシであり、人を選ぶとは思うが、ここのブンティッヌンが絶品なのだ。

炙り豚肉のほか、若いパパイヤの薄切りとキュウリの輪切り、そしてゴマダレとピーナッツが盛られている。
器の底にはタレが沈んでいるので、ひっくり返しては全体に行き渡るようかき混ぜよう。
ゴマダレが十分に染み渡ったら、食べごろだ。

ブンはベトナムの家庭料理でも白米のような位置づけにもあり、
下味が染み込んだ焼き肉によく合う。
ここでピーナッツがよく仕事をし、柔らかいブンの中にいて、
ときどきカリッコリッと心地よい噛みごたえを与えてくれる。
パパイヤもキュウリも箸休めにちょうどいい。

また、この店の看板メニューは実はもうひとつある、その正体は「ネムルイ」だ。
串刺しになった豚肉つくねで、ギュギュッと噛みしめれば肉汁が溢れだしてくる。
レタス、もやし、キュウリ、これらをライスペーパーで包んで一口でほお張ろう。

ブンティッヌンは一杯20,000ドン（執筆時点で120円程度）、
ネムルイは一本3,000ドン（執筆時点で20円程度）だ。

場所はロータリーの北西の角で、まずは何よりも写真を参考にしてほしい。
ビンコムショッピングモールの脇にあるので、ショッピングついでにちょうどいい位置だ。