Shenyang Imperial Palace 瀋陽故宮 シンヨウコキュウ

故宮と言えばほとんどの人が北京の故宮を思い浮かべるでしょうが、清王朝が北京に遷都する前の都だった瀋陽にも故宮があり、2004年に世界文化遺産に登録されています。現存する木造建造物としては世界最大規模とも言われています。瀋陽の中心部から徒歩で行ける場所にあるため、個人旅行、ツアーを問わず、瀋陽旅行者が必ず訪れる場所です。

瀋陽故宮は1625年に後金（のちの清）が遼陽から遷都したときに創建し、１636年に落成しました。初代皇帝のヌルハチと二代目のホンタイジが、ここに居住しながら執務を執り行っていました。
大きさは北京故宮の12分の１ほどとコンパクトですが、漢、満、蒙の3民族の建築的な特徴を兼ね備えた黄色の瑠璃瓦の美しい八角二層の建物「大政殿」など、70以上の建物からは、満民族を中心とした中国の民族文化を感じ取ることができます。
家臣たちが皇帝に謁見する広場、皇后の寝室など、当時の生活や政治がよく分かる構造物がそのまま残されており、政治の場と生活の場で様式が異なるのも特徴。コンパクトと言えども駆け足で１時間、ゆっくり回ると２時間くらいはかかります。

個人的に目に着いたのは、屋根にある動物の装飾品。｢走獣｣と呼ばれ、魔除けの意味があり、この時代の特徴的な飾りとのこと。故宮だけでなく、同じく瀋陽の世界遺産である昭陵の建築物でも見ることができますよ。
営業時間は4月から10月上旬は8～18時、それ以外は9～16時半。
入場料は60元で身長130cm以下の子供は無料です。