サレヤ広場の北側にある建物がミゼリコルド礼拝堂(Chapelle de la Miséricorde)『赦しの礼拝堂』です。
前を通りかかって「素敵だなぁ。」なんてふらっと入ろうとしたあなた、ここで要チェックです。残念ながらこの礼拝堂、いつでも入場可能というわけではありません。毎週火曜日の14h30-17h30までという、いかにも南仏的な時間帯にしか開いていません。しかしご心配なく、アクセスのいいサレヤ広場に位置しているので、旧市街のニース料理レストランでゆっくり昼食をとりながら、あるいはお天気のいい城址公園でピクニックしながら開場時間を待つのも楽しみの一つかもしれません。なにはともあれ、せっかく行ったのに入れなかったという事態を避けるために、あらかじめ開場時間に注意してスケジュールに取り入れることをおススメします◎(ちなみにイレギュラーで開いたりもします。その場合は礼拝堂前にスケジュールが張り出されていますのでチェックしてみてください。)
また、時々礼拝堂内でコンサートなども行われています。ここは音響がとてもいいのでコンサートにはピッタリです。きらびやかな装飾に素晴らしい音楽でひと時日常から離れてみるのもいいですよね♪
この礼拝堂は1740年に建てられたぺ二トン・ノワールの礼拝堂で、トリノのベルナルド・ヴィットーネという建築家によって設計されたものです。皆さんもご存知かもしれませんが、ニースは今でさえフランス国領ですが、その昔はローマの属州であったり、プロヴァンス侯爵領であったり、サヴォア公領であったりと領主が次々と変わっていました。1740年というとちょうどニースがサルデーニャ王領だった時代です。
薄い黄色の外観で、窓のだまし絵がいかにも南仏らしさをかもし出しています。さて、時間になり扉が厳かに開いたので中に突撃といきましょう。
まず目に飛び込んでくるのは色鮮やかな素晴らしい天井画。天井画にみとれているといつの間にか神父さまが登場し、ミゼリコルドの歴史を30分ほど話してくださいます。私の時はフランス語での説明でしたが、英語対応も可能なようですので、ご希望の方はお願いするといいと思います。
サレヤ広場近くの地下駐車場の開発により建物にヒビが入ってしまったそうです。そう言われて改めてよく見ると確かに至る所に痛々しいヒビが…。さらに水害にもあったそうで、礼拝堂が浸水した時の跡が柱にもくっきりと残っています。そういえば2013年ぐらいまで3年間大規模な改修工事をしていたと思うのですが、あれは外観の改修だったのでしょうか。なにはともあれ、歴史的建造物を維持していくのは並大抵のことではないようです。
実はこの礼拝堂、公共の物ではなく私的所有物だということで、修繕費やらなにやらにかなりお金がかかるそう。そんな理由もあってか、有名な2枚の絵画が飾られている奥の聖器安置室へ入るには2€かかります。礼拝堂内の写真も禁止です。(コンサートの時は写真オッケーでしたので、ヤーパンはその時にここぞとばかりに撮りました。)写真をご希望の方は1€で販売しているポストカードを買うことができます。教会に寄付するという意味もありますが、せっかくですからこの2枚の絵を見ていただきたいとヤーパンは思います。どちらも『赦し(慈悲)の聖母』と呼ばれるニース派画家の作品で、一つはブレア作、もう一つはミライエ作のものです。
立地も便利ですし、入場のみは無料ですので、曜日時間さえ気をつければ割と足を運びやすい場所だと思います。ぜひニースにいらした際はニースで最も美しいバロック建築を堪能してみてください。
Cours Saleya
04 92 00 41 90
Chapelle de la Misericorde ミゼリコルド礼拝堂
ニースで最も美しいバロック建築ミゼリコルド礼拝堂
- 投稿日2015/11/27
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ジャンル寺・神社・教会
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エリアオールド タウン
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住所
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アクセス路面電車L1 Opéra駅から徒歩約6分
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電話番号+33-4-92004190
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営業時間一般公開は火曜日の14:30-17:30のみ
- 上記の記事は、訪問時点の情報を元に作成しています。訪問先の都合や現地事情により、最新の情報とは異なる可能性がありますのでご了承ください。





