「釜山のマチュ・ピチュ?何、それ。」
仕事柄色々な目的でこられるお客様を、様々な場所にお連れしながら、この甘川洞文化村に行ったのはつい最近のことだ。
甥っ子達に話を聞くと、古い住宅にアーティストやその卵の方が、絵を描いたり、彩色したりして名所を作っているそうだ・・。「ふ~ん。」という感じだった。
以前に行った事があるタスマニアのシェフィールドでも、村のほとんど全ての家々がアーティストによって、絵画のキャンバスとなっている事例(笑)も見ていたので、”ありがち”などと不遜に思ってしまっていた。
でもなんで天空の居城、マチュ・ピチュと比喩されるのだろう・・。それが何か妙に心に引っかかっていた。
その疑問を解くべく重い腰をあげたのは、皮肉にも小雨のふる肌寒い日だった。地下鉄1号線「土城」駅をおりて、平日なのに若いひとでごったがえすマウルバスに揺られて、急勾配の坂をどんどん登っていく。
”カムチョンムナマウル”の停留所まで20分位はかかったのか。
歩き始めて辺りを見回してみると、倉庫の朽ちかけた風情を逆手にとって、斬新なオブジェを配置し、コントラストで魅せる。
住宅の屋根には作り物のオウムや南国の野鳥が、いまにも飛びまわりそうな躍動感で列をなして留まっている。
少し坂を登ると、今でも実際に営業している、昔ながらのおばあちゃんがやっていそうなよろず屋さんが、これでもかと彩色する壁・窓枠・小道の回廊のかたわらで、かえってノスタルジーを況して佇んでいる。
不思議な笑いがお腹から湧きあがってきた。そこには”韓国人の遊び”が満ち満ちていたからだ。山腹まで家が軒を連ねる釜山の光景。それは決して幸福な道のりの痕跡とばかりはいえない。でもそれを逆手にとって、ワンダーランドを作ってしまおうと。それが2009年に美術家や写真家がはじめたマチュ・ピチュ・プロジェクト。
古い民家跡の、可愛らしいお菓子の家のように設えられた小さなカフェで、お汁粉をいただきながら、その窓から折り重なるように、チョッと朽ちかけた家々の屋根が連なる風景をみていると、確かにいつぞやかテレビで見たブラジル、いや、ボリビアの街のような気が本当にしてきた。
人々が生活してきた、そして今も生活している村を、村ごとをオブジェにしている高台の場所の非日常が、少し脳に変性意識をおこさせたのかもしれない。
天空ではなくとも、確かにここは釜山のマチュ・ピチュ。 それに、一票^。
最寄り駅は1号線の土城駅。マウルバスもありますが、タクシーが、楽です^。
案内所でマップが買えます。一部2000ウォン。購入することをオススメします。
Gamcheondong Cultural Village 甘川洞文化村 カムチョンドンムナマウル
今も人々が生活している村を、村ごとオブジェにしたワンダーランド。
- 投稿日2015/03/23
釜山のマチュピチュと呼ばれるカラフルタウン!
- 投稿日2015/03/23
観光地である南浦洞(ナンポドン)、チャガルチからタクシーで10分ほど登ったところに、
釜山のマチュピチュと呼ばれている「甘川洞文化村」があります。
(または「甘川文化村」とも言います。)
このエリアは朝鮮戦争時に避難してきた人たちが家を構えたそうですが、
2009年に始まった「マチュピチュプロジェクト」により、
多くの芸出家の手によりアートな村へと生まれ変わりました。
住宅街であるこのエリアですが、歩いているとあちこちに壁画やオブジェなど
アートな作品がいっぱいで、
まるで宝探し感覚で散策を楽しめます。
丘になっているので、高いところから見渡す町並みはとてもカラフルで
まるでおもちゃのレゴのよう。
角度によっては海も見え、とても釜山らしい風景を満喫できます。
もし時間に余裕があるようでしたら、スタンプラリーに挑戦を!
入り口付近の「アートショップ」でスタンプラリー用の観光地図を買います。
(2000ウォン)
スタンプを集めると最後にポストカードがもらえるそうですよ。
ただし散策には2時間以上所要し、坂道の多い住宅街ということで、
歩きやすい靴を履いていかれることをおすすめします。
また夏季は非常に暑いので、すごしやすい春や秋に散策するのが最適です。
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ジャンルその他建造物
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エリア中区/KTX 釜山駅周辺
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住所
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アクセス南浦洞駅から87番「甘川文化村」下車 徒歩15分
※坂道が多いのでタクシーが便利 -
電話番号+82-51-2933443
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営業時間9:00~18:00
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定休日なし
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予算スタンプラリー用観光地図 2,000ウォン
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公式サイト
- 上記の記事は、訪問時点の情報を元に作成しています。訪問先の都合や現地事情により、最新の情報とは異なる可能性がありますのでご了承ください。