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エリア:
- 南太平洋 > フィジー > マナ島
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テーマ:
- ビーチ・島
- / マリンスポーツ
Yadra ヤンドラ! ピタ室長です!
今朝も快晴が続く、暑いマナ島から、ダイビング・ショップ、アクアトレック・マナの現地スタッフ
よしさんからの、フィジーのhappiness をお届けします!
「ビキニを買わなくちゃ」とその人が言った。もう何度この島に来てくれたのだろうか。その回数は二桁に及ぶはずだが、今回はしばらく間があいているので久しぶりのマナ島。 出発の朝、自宅のある街では雪が積もっていたというからその気温差は僕の体温と同じくらいはある。
スイミングクラブで週に二回それぞれ数キロを泳ぐ彼女にとって水に入ることはごく自然な行為だから、ダイビングもスノーケリングも歩くよりも楽だという。いつもの身体にフィットした競泳用の水着はこのマナ島の日差しには似つかわしくないので、先ずはこの光景に負けない島にふさわしい水着を手に入れることが最優先だ。
到着した日に早速彼女はリゾートのブティックで見つけたこの島にぴったりの水着とマスクとスノーケルそれに足ひれだけをつけて海にうかぶ。懐かしいマナの水中世界を覗きながら海と一体化する喜びは格別のものだし、じりじり照りつける日差しに背中を焼かれる感じもこの島に帰ってきたことを実感できて嬉しい。
翌日は朝から海に潜る。僕がずっと預かっていたサーフィンの為にデザインされたウェットスーツをその人は長い間愛用している。久しぶりなので着ることができなかったらどうしようかという心配は杞憂に過ぎず、背中のジッパーを上げるとそのままどこにも隙間ができないくらい理想的にフィットしている。日々のトレーニングの成果なのか、そのウェットスーツをオーダーしてから体型が変わっていないということだ。
この日僕はほかのスノーケラーと一緒に水面に浮かんでいた。しばらくして海中のダイバーと海面のスノーケラーが立体的に交差したとき、完璧な中性浮力で水底に広がるキャベツコーラルの上を滑るように泳ぐ彼女が現れた。
僕よりもふた回り以上年上のその人をこう表現するのは、ふさわしいかどうか分からないけれど、僕には鮮やかな人魚のように思えて仕方がなかった。
雪の世界から抜け出してビキニとサーフィン用のウェットスーツで海の中ほどに浮かぶ喜びはダイバーだけのもの。その姿を上空から眺めるように見ている僕には彼女の幸福がじゅうぶんすぎるくらいに分かった。
2015-02-01
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