今では、ベルギーを代表する有名チョコの店が勢ぞろいしてしまったブリュッセルの山の手「サブロン地区」。でも、ヴィタメールは、サブロンがチョコレート銀座のようになるずっと前に、ここで開業した老舗だ。ベルギーの田舎から出てきた初代アンリ(英語ならヘンリー)さんが、ここにパン屋を始めたのは1910年のこと。以来、4代目に至る今日まで同じ場所で、伝統の製法や味にこだわりながら、斬新で創造性豊かに新しいものを作り上げるやり方が時流に乗り、パティシエやショコラティエが世にちやほやされるようになる前から、「美しくて美味しい」チョコやデザートを開発してきた店だ。
その秘密には、早くからマダムの才覚が生かされてきたことがあるかもしれない。パンばかりでなく甘い洋菓子を作ろうとしたのも、チョコのデコレーションに、初めて「色」を使ったのも、フクシャピンク(別名「貴婦人の耳飾り」と呼ばれる花の色)という艶やかな紫ピンクをコーポレートカラーにしたのも、代々のマダム達のアイデアだとか。
だから、サブロンのチョコやティールームといえば、地元の人はヴィタメール。地元ではウィタメールとも。向かって左側はチョコレート専門店。右側はパンと甘い洋菓子の店で、暖かい季節には店の前に広く張り出したテラスに多くの人たちがゆったりと朝ごはんや美味しいお菓子を楽しむ。そして二階には、雨の日も、寒い季節でも寛げる甘美な空間。
ちょっぴりハイソな地元の老夫婦や家族連れに交じって、サブロンをぶらぶらする週末のひと時をこんなカフェで過ごしてみたい。
Wittamer ウィタメール
鮮やかなフクシャピンクに包まれて甘美なひと時を
- 投稿日2016/03/14
サブロン広場にある有名ショコラティエ「ヴィタメール」のカフェ
- 投稿日2016/03/11
実はベルギーで「カフェ」というと、コーヒーやスイーツを手にお喋りをする場所というより、ビールなどのお酒を飲みながら軽食もあるような場所の事を言います。その為、スイーツが楽しめるカフェという存在は日本に比べて少ない印象です。
チョコレート店が並ぶサブロン広場にあるこのヴィタメールのカフェは、日本でも数店舗あるヴィタメールの本店で、ベルギー国内ではこの本店のみ。そしてベルギー王室御用達のブランドでもあり、王室のウェディングケーキにも選ばれたりしています。チョコレート&マカロンのお店と、パン&パティスリーのお店は1階にありますが、カフェは2階にあります。今ではチョコレートが有名ですが、元々はブランジュリー(パン屋)&パティスリーのお店として始まりました。
カフェではサンドイッチやキッシュなどの軽食もありますが、やっぱり本店のケーキを味わってほしい!ケーキセットを注文するとワゴンに乗ったケーキを見せてくれ、その中から選びます。種類が多すぎて迷った時は、やはりチョコレート系のケーキを食べてみてください。ランチも兼ねて行く場合、軽食の中だとキッシュがおすすめです。夏場は外にテラス席も並びます。
店内はシンプルな印象ですが、窓際に座るとサブロン広場が見渡せますよ。
朝食やおやつなどを1階のお店で調達するのもおすすめ。日本のヴィタメールでは味わえない、本店の味を存分にお楽しみください。
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ジャンルスイーツ
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エリアブリュッセル
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住所
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電話番号+32-2-5123742
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営業時間[月]9:00-18:00
[火-土]7:00-19:00
[日・祝]7:00-18:30
(ティールーム 9:00-18:00) -
定休日無休(ティールームは月・火休み)
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予算13~27ユーロ
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公式サイト
- 上記の記事は、訪問時点の情報を元に作成しています。訪問先の都合や現地事情により、最新の情報とは異なる可能性がありますのでご了承ください。
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