Delirium Cafe デリリウムカフェ

庶民的なレストラン街として知られるイロ・サクレ地区の真ん中。小便小僧のパロディ版「おしっこお姉ちゃん」を探しにやってくる人だけが、こっそり迷い込む場末の小道。ところがここは、天気の良い季節の夜になると、世界中のビール大好き人間のメッカに生まれ変わる。元祖デリリウム・カフェの他に、今では、ちょっぴり女性向けのフローリス・バー（Floris Bar）、トラピストビールや修道院ビールだけを集めたモナステリウム(Monasterium)などが次々とできて、デリリウム・ヴィレッジ（Delirium Village）を形成している。

それでも何と言っても中心は元祖デリリウム・カフェ。午前中からビールを愛する地元民や外国からの巡礼客が現れ、夕方あたりから活気が出て、夜10時を過ぎた頃からがピーク。季節のよい5月～10月頃には、デリリウム・カフェに入りきれない人々が小道に溢れ、ヴィレッジ一帯は身動きもどれない黒山の人だかりとなってしまう。

2004年に、2004種類の世界のビールを集めたことでギネスブックに初登録。今では、おそらく、世界中から3000種以上のビールを扱うという。もちろん、一番多いのはベルギービールだ。一冊の分厚い本のようなメニューを見ても、何を頼めばよいのか全くわからなくなるから、「今週一番人気のビールは？」とか「今日のバーマンのイチオシビールは？」とか、あるいは、「一番不思議なビールは？」などと頼んでみる方がよいかも。少し通を気取るなら、「僕は、ホッピーなIPAタイプが好きなんだけど、今、このカテゴリーでイチオシなのを持ってきて」なんて言ってみたいものだ。

良い季節の夜から明け方はうるさすぎてビールなんて楽しめたものじゃないので、ゆっくり味わいたい方は、午後のティータイムがお奨め。若い女性のグループでも、初老のカップルでも、この時間帯なら、最高の品揃えを誇るデリリウム・カフェで、ゆっくりビール三昧できる。

ベルギー特有のビアカフェとは違い、立ったまま飲む人も多いバーです。とにかくワイワイと色んなビールを飲みたい！という方におすすめ。2004年には2,000種類以上もの銘柄のビールを提供しているとして、ギネスワールドレコードにも認定されたそうです。

デリリウムカフェはグランプラスから徒歩数分の場所にあり、小便少女の像の前にあります。青色にペイントされた外観にピンク色のゾウさんの絵が目印です。このピンクのゾウは、デリリウム・トレメンスというアルコール度９％の強いビールのシンボルで、名前の意味はアル中による幻覚症状だとか・・・飲みすぎるとピンクのゾウの幻覚が見える？・・・事はないと思いますが、ベルギーでも飲みすぎると危険なビールと言われるほど強いビールなので、飲み過ぎに注意してくださいね。

このお店はバーなので、チーズやハムなどのおつまみはありますが、夕食後に飲みに行くバーとして利用する人が多いので、日曜日以外は午前4時まで営業しています。

インテリアは大きな樽が立呑み用のテーブルになっていたり、天井にはお盆？トレイ？が貼ってあったりと、ユニークで見ているだけでも面白い。まさにビール天国のような場所です。

日本にも数店舗あるので、このお店の存在をご存知の方もいるかと思いますが、ぜひ本店へ行って呑んだ事がないビールをみつけて試してみてください。