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大連 (中国) 観光の現地クチコミ

現地のプロ(4人)詳細

203 Hill 二〇三高地 ニヒャクサンコウチ

えむくみ (エディター / ライター)

映画でも描かれた日露戦争の激戦地

  • 歴史的観光地おすすめ
  • 定番人気

中国東北部の遼東半島南端に位置する旅順は、19世紀初頭にロシア帝国が遼東半島を租借して以来、旅順港を軍の本拠とする要塞でした。1904年、日本軍は旅順の閉塞を試みて旅順要塞の攻囲戦を開始。旅順港の西北にある標高203mのこの丘を占拠すれば、港のロシア艦隊を攻撃できるとして、激しい攻防が繰り広げられました。

乃木希典将軍率いる日本軍は、丘の下から約13万人もの肉弾戦で突撃を繰り返し、激戦の末に占拠。日露両軍ともに1万7000人近くの戦死者を出しました。

大連からは車で約1時間30分。入場料金は30元。二〇三高地の駐車場からゲートを通って坂をのぼって行きます。中腹の駐車場へは徒歩10分ほど。往復20元のカートを利用することもできます。一帯は旅順国家森林公園になっていて、桜などの樹木が植樹されています。中腹の駐車場から山頂へはゆるい傾斜の観光道路を歩いて約10分。突撃が繰り返されたのは、観光道路の反対側の山の斜面。木々も生えていない丸裸の斜面を、山頂からの攻撃を受けながら奮闘していったことに思いを馳せられます。

山頂には、乃木将軍が戦後6,400個もの銃弾を拾い集めて鋳造したという、慰霊碑が建っています。乃木将軍の次男もこの戦いで命を落としました。「爾霊山(にれいさん・アーリンサン)」の字は標高203mのこの地を表し、「あなたの魂の山」という意味。中国語で発音しても203(アーリンサン)と同じ発音になります。

周辺には大砲(レプリカ)が置かれた展望テラスがあり、旅順港方面の街並みが見渡せます。まさに大砲の向いている先が旅順港です。山頂周辺をゆっくりまわると約1時間。日露戦争の激戦地をめぐると、戦争の悲惨さがひしひしと伝わってくるようです。

2012/05訪問
大連ローカル 慶次郎 (都市ポータルサイト代表)

日露両軍合わせて万の戦死した将兵らを安らかに鎮魂する巨大墳墓

  • 歴史的観光地おすすめ
  • 定番人気

 二〇三高地は、日本人にもっとも知られる旅順を代表する観光地です。旅順が外国人に開放される2009年12月前は、旅行会社を通して行くことができた3か所のうちの1か所です。
旅順旧市街から3kmほど離れた丘にあり、日露戦争の激戦地として小説『坂の上の雲』にも詳しく紹介されています。

 主に訪れるのは日本人のため混雑する場所ではありません。現在、二〇三高地周辺には多くの桜が植樹されて桜公園として、毎年春の旅順桜祭りの会場となるなど桜の名所となっています。

 入場料30元(約570円)で頂上まで緩やかに続く坂を20分ほどかけて上ります。坂の下には有料の送迎車やかごもあります。両方とも決して安くないのでしっかりと考えて利用したほうがいいでしょう。

 頂上までの山肌には白い貝殻のようなものを無数に見ることができます。実はこれは人骨です。二〇三高地は、日露両軍合わせて万に近い将兵の犠牲者が眠る巨大墳墓でもあります。
頂上へ上ると、児玉源太郎の有名な言葉、「そこから旅順港は見えるか」という旅順港が見下ろせる場所があります。そこから、ライフル弾を模した慰霊塔まで平坦な道を3分ほどで到着します。

 二〇三高地を象徴する慰霊塔には、二〇三を中国語発音で漢字を当てた爾靈山(爾霊山)と刻まれています。漢詩が得意だった乃木希典が名付け、犠牲となった将兵たちの慰霊のために戦場周辺の弾丸と砲弾の薬莢を集め、1905年(明治38)に鋳造を始め12年に完成しています。
当初取り付けられていた四神相応やプレートは、戦後、旅順を占領したソ連軍が破壊しています。また、文化大革命の時に、先端部分が破壊されたため復元されています。近づいてよく見ると、ロシア語や中国語の無数の落書きがあることが分かります。 

 二〇三高地は、タクシーか車をチャーターすることをお勧めします。タクシーは交渉してそのまま待ってもらうのがいいかと思います。

※補足
「旅順口」とは、旅順の港をUFOキャッチャーのキャッチャーのような形状の半島が塞ぐ狭い湾を指します。
「旅順港」はその名の通り、旅順口の内陸に左右に分かれてある港を指します。

浦上 早苗 (経済ライター・翻訳者、日本語講師)

映画やドラマでも有名な日露戦争の激戦地

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  • 定番人気

二〇三高地は日露戦争の激戦地となった旅順の中でも最も有名な観光スポットなのではないでしょうか。歴史に弱い私でも、名前を聞いたことがあるのは、司馬遼太郎の小説で、テレビドラマにもなった「坂の上の雲」など、多くのメディアで取り上げられているからでしょう。

名前の由来でもある海抜203メートルの高台にあるこの地からは、旅順港を一望することができます。日露戦争開戦時、旅順港はロシア軍の基地となっており、劣勢に立っていた日本軍は状況を打開するために二〇三高地の攻略に動きました。しかし壮絶な反撃に遭い、約十日間の戦いで日本側には1万数千人の死傷者が出ました。山頂の広場には、戦死者の霊を慰めるために建てられた、銃型の慰霊の塔が立っています。

この二〇三高地には車で行くのが一般的です。施設の駐車場で降車した後は、急な坂道を歩いて頂上を目指します。頂上まで連れて行ってくれる車もありますが、わずか数分で乗車料金は100元(2013年当時)なので、体力に問題ないなら歩いた方が賢明です。また、ここの観光客は大半が日本人のようで、お土産屋も完全に日本人をターゲットにした品ぞろえとなっています。店員も流暢に日本語を話せますが、商品価格は現地感覚からするとかなりお高いことはお忘れなく。

 頂上から海を臨む景観は素晴らしいですが、旅順観光の場合は日露戦争の舞台を数カ所回ることが多いため、歴史を予習しておいた方が楽しめます。

  • ジャンル
    その他の観光地
  • エリア
    大連その他
  • 住所
  • アクセス
    旅順駅からタクシーで約20分 または 大連市内から車で約90分
  • 電話番号
    +86-411-86398277
  • 営業時間
    8:00-16:00
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