大聖堂というと、みなさんはどのようなイメージを思い浮かべますか? キリスト教の教会を、もう少し大きめにしたような建物でしょうか?
しかし、このストックホルムの大聖堂では、アート作品の展覧会が開催されたり、クラシック音楽によるミニ・コンサートが行なわれたりと、ひと味違った観光スポットとしても知られています。
ストックホルム市のガムラスタン(旧市街)では最も古く、由緒ある大聖堂がスウェーデンの歴史に登場したのは1279 年のこと。ここでは王族の戴冠式や冠婚葬祭が行なわれ、重要な場所でした。以来、改築と増築を重ね、現在の姿とほぼ同様になったのは1480年代のことです。もともとはゴシック様式の建築でしたが、バロック様式に改築された歴史も興味深いでしょう。
聖堂内に飾られた、素晴らしい絵画や彫刻は必見! これまでこの場所に刻まれてきた歴史が感動的に伝わってきます。とくに見応えがあるのは、中央祭壇の左手にある、聖・ジョージとドラゴン(龍)の彫刻です。この像は、スウェーデン人の領主であり政治家でもあった、2代目ステン・シュウトゥーレ(Sten Sture)の命により、対デンマーク戦でスウェーデン軍が勝利したことを記念し、彫刻家バーント・ノットケ(Berndt Notke)が1489年に完成させたものです。ちなみに原材料はカシの木とシカの角だとか。
夏(7~8月)に大聖堂を訪れた方は、クラシックのライブ・コンサートを体験できるかも。バッハやシューベルトなど、おなじみの曲がプロ・アマ問わず音楽隊によって演奏され、パイプオルガンの伴奏に合わせ、聖歌隊の見事な合唱を聴くこともできるでしょう。ちなみに、コンサートの詳しいスケジュールを知りたい方は、大聖堂の公式サイトを参照してください。
聖堂本来の役目ももちろん果たしていて、牧師によるキリスト教のミサ(祈祷)も、毎朝9時から、スウェーデン語と英語で1回ずつ行われています。参加せずとも、その場に居合わせるだけで、荘厳な雰囲気に包まれるでしょう。
ちなみに、寺院や聖堂というと無料で入場できるようなイメージがあるかもしれませんが、ここでは大人60スウェーデン・クローナ(子供は18歳まで無料)の入場料を支払います。支払いには、クレジットカードも現金も利用できます。
Stockholm Cathedral ストックホルム大聖堂
カオル イナバ
(フリーライター)
ストックホルム旧市街で歴史を物語る大聖堂
- 投稿日2019/12/02
- 更新日2020/02/26
2019/08訪問
-
ジャンル寺・神社・教会
-
エリアストックホルム
-
住所
-
アクセス地下鉄13・14・17・18・19 ガムラスタン Gamla Stan駅から徒歩約10分
-
電話番号+46-8-7233000
-
営業時間9:30-17:00
-
定休日無休
-
予算入場料(大人) 85クローナ
-
公式サイト
- 上記の記事は、訪問時点の情報を元に作成しています。訪問先の都合や現地事情により、最新の情報とは異なる可能性がありますのでご了承ください。
ストックホルム大聖堂周辺のおすすめ観光スポット
- ガムラ スタン
- ノーベル博物館
- スウェーデン王宮
- 王立オペラ劇場
- ストックホルム近代美術館
- ストックホルム市庁舎
- ヴァーサ博物館
- フォトグラフィスカ (写真美術館)
- アバ ザ ミュージアム
- スカンセン野外博物館