台南の観光名所、赤嵌樓の斜め前にある店。黄色い大きな看板が目印です。1968年の創業で、場所が開基武廟のすぐ裏なので、昔から武廟四神湯とも呼ばれているそうです。周辺の民族路沿いには行列ができる小吃店も多いのですが、メニューがそのまま店名の「鎮傳四神湯」がそれほど混んでいないのは、メインのメニューがホルモンの薬膳スープという地味なせいかもしれません。店頭も年配の女性たちがマイペースで仕事をしている様子で、ちょっとのんびりしています。
四神湯(スーシェンタン)は、漢方薬の材料としても使われる山薬(ヤマイモ)、蓮子(ハスの種子)、茯苓(マツホドという地中にできるキノコの一種)、芡実(ケンジツ、オニバスの種子)を主材料にして、薏苡仁(ヨクイニン)など十種類以上の素材を加えて煮た薬膳スープのことで、牛乳を溶いたように白濁しています。
このスープに別に仕込んである豚の大腸、小腸、胃袋など様々な部位をトッピングします。「総合四神湯(ゾンホースーシェンタン)」(50元)を注文すると、これらのホルモンがバランスよく入ってきます。柔らかく、臭みはまったくなくて、とても食べやすくなっています。スープもうまみで味がついているようなマイルドな口当たりです。ホルモン系が苦手な人も、きっとこれなら食べられると思うはず。かくいう私も、ここの四神湯を食べて以来、ホルモンに対する苦手意識がグンと少なくなりました。
私には、ホルモンを見てもそれがどの部位なのかよくわかりませんが、メニューには大腸頭、大腸尾、小肚など細かく分かれているので、お好みの部位を選んで注文することもできます。ホルモン好きなら、思わずニンマリすると思います。注文方法は、テーブルに置いてあるメニューの書かれた注文票に数を書いて、店に人に渡す方式なので、じっくりと選ぶことができます。
しかし正直なところホルモン薬膳スープだけでは、なかなかお店に入る気になれないかもしれません。私がこの店を知ったのは、赤嵌樓の前で地元のOLさんに「軽く昼食のできるおすすめの店を教えてもらえませんか」と尋ねたことがきっかけでした。そのときに鎮傳四神湯を紹介され、四神湯と「糯米大腸(ノウミーダーチャン)」(大/50元)を一緒に頼むといいよと、アドバイスされました。糯米大腸は、おこわを腸詰にして蒸したものですが、こちらにはしっかり味がついているので、四神湯との組み合わせとしてはベストです。彼女たちがすすめてくれた理由もよくわかります。
そのほか、台南名物の「碗粿(ワックイ)」(30元)、「炒米粉(ビーフン炒め)」(大/50元)もメニューにあって、地元の人は、四神湯にこれらを組み合わせて軽い食事にしています。
カードは使えません。
Zhen chuan si shen tang 鎮傳四神湯 ジェンチュアンスーシェンタン
ホルモン入り薬膳スープの四神湯は、おこわやビーフンと一緒に食べるのがおすすめ
- 投稿日2018/09/27
-
四神湯は白濁したスープが特徴。トッピングは粉腸(小腸の一部)で柔らかい
-
糯米大腸。好みでにんにくの効いたたれをかけてもよい
-
遠くからもよく目につく黄色い看板
-
牛乳スープのような四神湯に、準備したホルモンを手際よくトッピング
2014/11訪問
-
ジャンル台湾料理
-
エリア中西区
-
住所
-
アクセス赤嵌樓から徒歩約1分
-
電話番号+886-6-2209686
-
営業時間[火-日]11:30-20:00
-
定休日月曜日
-
予算30~50台湾ドル
- 上記の記事は、訪問時点の情報を元に作成しています。訪問先の都合や現地事情により、最新の情報とは異なる可能性がありますのでご了承ください。



