連邦化４

またまた前回よりすっかり間が空いてしまいました。
引き続き連邦化移行期間中のサイパンですが、このところの近況を書いておこうと思います。

まず、前回に触れたパロールステータスですが、これにはパロールとアドバンスドパロールと二種類設定されています。アドバンスの方はサイパンから自国またはアメリカ以外の第三国に出国、再入国する場合に必要なもの、そしてパロールはグアムを含めサイパンからアメリカ国内へ入国する場合に必要なものとなります。

ここで問題となるのはグアムでのシステムです。現在日本からグアム経由でサイパンへ入国する場合、イミグレーションは連邦管理下ですのでグアムの乗り継ぎ時に入国審査が有り、サイパンに到着する時には無いようです。
経由でも一度入国したと見なされるのは以前からですが、逆にサイパンの定住外国人等がグアム経由で自国などへ出国する場合も一度アメリカに入国したと見なされるのか、パロールとアドバンスパロールと両方の申請が必要とされるようです。サイパン-日本直行便に乗るのであればパロールの方は必要無い訳ですから、これは非常に無駄だと感じます。（申請には申請費、申請書類数枚、写真３枚、雇用主からのレターやＩＤのコピー等の郵送が必要）

特に現在、サイパンから名古屋、関空への便は運休しており、西日本方面へ一時帰国したい人達にとっては、グアム経由か成田経由しかありません。
ちなみにＵＳＣＩＳから発表されている申請料は、アドバンスが＄３０５、パロールは＄７５ですので、グアム経由にすると＋＄７５ということになりますが、これについては本日現在でまだ確認は取れておりません。

以上のようにグアムへの入国が厳しく管理されている背景ですが、今後サイパンでの合法的な就労滞在が難しくなってくるだろうとの予測のもと、特に中国人の人たちはかなり危機感を持っており、今のうちにサイパン以外の米国内に入国してしまおうという思惑を阻止したいということが１つの要因のようです。

実際、数ヶ月前にはサイパンからボートに乗ってグアムに密入国を計った中国人２０名ほどが、文字通り水際でコーストガードに逮捕、拘留されました。

余談ですが、この不法行為の首謀者の中国人のうちの１人はサイパンでマッサージ師として働いており、フィッテイル知事が贔屓にしていたようです。そして逮捕拘留後、自分の施術をさせる為に拘置所から知事権限で一晩だけ釈放させたことが明るみになり、マッサージゲート事件などと世界中に発信されたのです。
このような事件は辞任に繋がりかねない大問題でしょうが、そこはサイパンなのか、住民の半分が知事の支持者のせいだからか、その後ウヤムヤ状態のようになっています。副知事が詐欺、公金横領で有罪になっても、交代させて存続していた政権ですので、あまり驚きはしませんでしたが。。。
まあ、日本の現政権もあれだけのスキャンダルを抱えても辞めないのですから、あまりヒトのことは言えませんね。

このパロールについては暫くこのまま継続するようですが、５月頃には新たに外国人労働者に対するステータスの発表が有りそうです。それが停止中のＣＷ１ステータス、ビザになるかはもう暫く待たないと判りません。