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大連 (中国) 観光の現地クチコミ

現地のプロ(4人)詳細

Russian Style Street ロシア風情街 アロスフォンチンジェイ

大連ローカル 慶次郎 (都市ポータルサイト代表)

ロシアが作った近代大連発祥の地 初代大連市役所などが見どころ

  • 街歩きおすすめ
  • 地元っ子に人気

 大連を代表する観光地としてガイドブックにも紹介されるロシア風情街ですが、実はあまり歴史的な価値はありません。
通りに並ぶロシア風の建物は、旧ロシア街の古写真から外観復元したレプリカで土産店がズラッと軒を並べています。よく聞かれる「ロシア人はいるのですか?」ですが、おりません…。夏の観光シーズンだと留学生のアルバイトがたまにいるくらいで、普段はまったくいません。

 ロシア街は、帝政ロシアが入植して最初に切り開いた行政街です。いわば、近代大連の誕生の地です。
冒頭で価値はあまりないと書いたのですが、価値があるものも残っています。その1つは、通りの一番奥にあるロシア建築の初代大連市役所(ロシア時代はダーリニーと呼ばれる)は、日本時代には、満鉄本社、初代ヤマトホテル、満州資源館などとして使われています。1998年まで博物館だったのですが、現在は移転したため廃墟化が進んでいます。建物自体は1900年建築と大連市内最古の建築物の1つです。

 続いて、その少し手前にあるのが、現在は船舶学校として利用されているロシア時代の市長邸、日本時代には満鉄総裁宅として使われています。こちらも1900年ごろに建てられて、屋根はが改修されていますが、建物自体は当時の邸宅の雰囲気を伝えています。

 そして、ロシア街入り口近くにあるのが、現在は展示館として使われていますが、1900年にロシアの鉄道会社の社屋として建てられたもので、日本時代には舞踏場として活躍し夏目漱石も訪れています。しかし、残念ながら、この建物は再建されたレプリカです。

 他にロシア街でお勧めは、周辺の探索です。ロシア街入り口左(大連駅へ向かい徒歩2分ほど)には、ロシアの鉄道会社社員の住宅が残ります。数年前に大幅改修されましたが、ドイツ人設計士が建築した1890年後半の大連市内最古の建築物群です。そのためここを”リアルロシア街”と呼ぶ人もいます。

浦上 早苗 (経済ライター・翻訳者、日本語講師)

帝政ロシアが開発したエリア

  • 街歩きおすすめ
  • 定番人気

大連のガイドブックを見ていて、ホテルが多く立地している市の中心部からそう遠くないし、気になるなあと、多くの人が目を留めるのが、「日本風情街」と「ロシア風情街」ですが、日本街の方はほぼ住宅地と化していて、残念ながら見るものはほとんどありません。ツアーなどでもお茶を濁す程度にバスで通るだけのようです。一方、1898年に帝政ロシアが、大連と旅順を租借する条約を結び、最初に開発したエリアであるロシア街は、かろうじて昔のロシア風の街並みが残っています。

かろうじて、というのには訳があります。資料などによると、大連市が2000年代初めにこの一帯を観光地として整備し再開発が始まったようですが、それゆえにここは、人工的なテーマパーク化しています。
入口にある旧東清鉄道汽船会社社屋(現大連芸術展覧館)は、元々1902年に建築されたものですが、今の建物は1996年に建てられたレプリカです。一方で、ロシア人街の奥にある旧ダーリニー市役所はその後、南満州鉄道(満鉄)の最初の本社となり、戦後には博物館になりましたが、博物館が1998年に移転した後は活用されず、ほとんど廃墟のようになっています。そういうわけで、どれが昔からある建物か、どれが建て替えられたものかよく分からず、さらに通りにあるのはお土産物屋ばかりです。特にお目当てのものがない場合、マトリョーシカくらいしか買うものはないかもしれません。うちの父も買って、後から母に怒られていました。

ガイドブックには必ず掲載されている有名スポットでありながら、「行ってよかった」という声を聞いたことがない、ちょっと残念な場所ですが、大連駅の裏にあり、時間が余った時にちょっとのぞくにはちょうどいい距離、規模なのでやっぱり訪れる人が絶えない観光スポットでもあるのです。基本的には散策するエリアなので、冬は防寒を万端にしてください。

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