南満州鉄道株式会社(以下満鉄)は、歴史の教科書にも登場するので聞いたことがある人もいるかもしれません。満鉄が日本の近代史に与えた影響は計り知れないものがあります。
満鉄は1906年(明治39)に半官半民 の会社として東京で設立され、1907年に大連へ移転、1908年に帝政ロシアが建設中だった学校の建物を改修し、本社にしています。当初は奥の1棟のみでしたが、満鉄の躍進とともに手狭になったため、道路に面した左右2か所に増築し、現在の3棟となります。
正面から見て右の建物に旧総裁室があり、入場料70元(約1300円)で入館できます。大連の物価を考えると70元はやや高いのですが、日本人しか見学に来ないため来場者は少なく常時門は閉じられています。館内の天井装飾は非常に立派で一見の価値ありです。なお、館内は撮影禁止です。
以前は、敷地内に残されていた満鉄時代のマンホールが名物でしたが、現在は撤去されており、大連市内のレストラン店内にあるものが唯一とされます。
建物は、現在も鉄道会社が現役で使用しているので外からは見学は自由にできます。日本時代は満鉄、そして、現在も鉄道関係で使われているところに歴史の不思議さを感じます。
1914年(大正3)完成の旧満鉄図書館は、大連で唯一の完全な形で残るバロック建築として知られています。
旧満鉄社員倶楽部の敷地内には、指揮者の小澤征爾の父親が演奏した劇場が今も現役で使われています。
旧満鉄本社斜め前には旧満鉄図書館(現大連図書館別館)や並び徒歩3分ほどの場所には満鉄社員倶楽部として、劇場、ダンスホール、柔剣道場などを備えた旧保養施設があります。
旧満鉄本社は、中山広場から徒歩5分ほどで行けます。満鉄の香りを感じる路面電車の世紀街駅からも徒歩で行けます。
Manchuria Railway Company Building Site 旧満鉄本社 ジウマンティエベンシー
かつて大連に本社を置いた満鉄 館内の旧総裁室も有料見学が可能
- 投稿日2015/10/23
- 更新日2015/11/30
-
ジャンル現代・近代建築
-
エリア中山
-
住所
-
アクセス中山広場から徒歩約10分
-
電話番号+86-411-62628045
-
営業時間8:30-11:30, 13:00-16:30
-
定休日無休
-
予算入場料 70元
- 中国本土からアクセスした場合、GoogleMAPが表示されない可能性がございます。
- 上記の記事は、訪問時点の情報を元に作成しています。訪問先の都合や現地事情により、最新の情報とは異なる可能性がありますのでご了承ください。