Restaurante Las Tinajas レスタウランテ ラス ティナハス

800年のイスラム時代を持つグラナダの伝統料理にはアラブ料理の影響があります。食材では、ドライフルーツやハチミツの使用も、その一例です。そういった伝統を重視するこの店は、グラナダやアンダルシアの伝統料理の継承者としての誇りを持っていると言えるでしょう。

料理は、土地の伝統料理に現代的なテーストを加えたものです。スペインの老舗の例に漏れず、基本的に一皿の量が多いので、注文の際には留意すべきです。正式なスタイルのレストランですが、何もそれぞれが前菜とメインの皿を注文しなくても取り分けでも大丈夫です。

オレンジとタラの身という、ちょっと日本では考えられない組み合わせの、グラナダの伝統料理「レモホン」や、パプリカとアボカド、クリームチーズを重ねて美しく盛り付けた「パプリカのサラダ」などがお勧めです。

40年以上前にこの店を始め、今ではグラナダのレストラン業界では知らない人は誰もいない、オーナーのホセ・アルバレス氏は、料理コンクール好きとしても知られていて、店内の壁には、これまでに数々のコンクールで勝ち得た賞状やメダルが並びます。ホセ・アルバレス氏も今は半ば引退状態で、息子さんとお嬢さんが店を交代で切り盛りする中、昔からの常連の相手を務めるために店に顔を出しています。　

店内の壁と言えばむしろ目を引くのは、店を訪れた有名人たちとホセ・アルバレス氏が一緒に写る写真です。主にスペインの方たちなので、日本からいらっしゃったお客様にはわかりにくいでしょうが、まだ皇太子時代の現スペイン国王、元首相、闘牛士、歌手などの写真が壁に掛かっています。