The Dorchester ザ ドーチェスター

20世紀前半に宮殿をイメージして建てられた、というだけに、瀟洒な外観が特徴のドーチェスター。もともと貴族が多く住んでいたパークレーンに登場したこのホテルは、瞬く間に上流階級の社交場として、認められる存在となったとか。パーティーや舞踏会が夜ごと繰り広げられ、栄華を謳歌したのだそうです。王室とのつながりも深く、エリザベス女王とエジンバラ公の結婚発表や、また結婚前夜のパーティーの会場となったのもドーチェスターでした。

客室の内装は、1930年代、ホテルがオープンした当時のトレンドに呼応したクラシックなアールデコ様式を基調としています。英国の優雅な時代にタイムトリップしたような、そんな錯覚に陥ってしまうかも。特筆すべきは、「ロンドンで一番深い」と言われているバスタブ（デラックス・キング・ルーム以上）。大理石のバスルームに快適な深いバスタブは、日本人好みともいえそうです。

ハリウッドスターがロンドンにやって来たときに滞在するホテルとして、一番に名前が挙げられるのもおそらく、ドーチェスターでしょう。古くはマレーネ・デートリッヒから、トム・クルーズ、メグ・ライアンなど、多くの著名人を向かえてきたホテル。エレベーターで、映画やテレビで見知った顔が乗ってきても、不思議ではないかもしれません。