ソッカ(socca )は、ニースが誇る、第一の郷土料理。
材料はひよこ豆の粉末と水、オリーブオイル。
それほどまでに簡単なら家庭でもできそうなものだけれど、残念なことにこれは釜焼きするからおいしいソッカになるのであって、家庭のオーブンではこの味はとうてい出すことができない。
ソッカはつまり、外に食べにいくものなのだ。
そしてソッカといえばここ、Chez Pipo。ピポさん家、という意味のレストラン。
熱々を食べるのが鉄則だから釜から出されたソッカは速攻でテーブルに運ばれ、それを待ち構えた客たちは思い思いにそれに塩、こしょうをかけて食す。カリッとしたソッカの食感、ふわ~んと鼻にぬけるひよこ豆の香ばしい匂い、そしてちょっぴりこしょうをきかせたこの味が、食べても食べても止まらない、病みつきになるおいしさである。
はし休めには同じくニースの郷土料理、玉ねぎソテーをピザ生地にのせたピッツァラディエールやトマトのピザ、グリーンサラダなどもある。数種類のパテやディップを楽しめるお皿もある。
どれもこれも家族大勢で取り分けて食べるのが楽しい。
ソッカを食べるときにはやはり、ワインはロゼ。
袋状の現代的なワインクーラーの中には大きめの氷が入れられており、いつでも冷えたロゼが飲めるように工夫がしてある。
もちろん冷えたビールも揃っているのでご安心を。
材料が単純な料理なだけに、ソッカは生まれたばかりの赤ちゃんから、はては先の短いお年寄りまで、万人に愛される料理である。
ピポさんの家にはなるほど、赤ちゃんからお年寄りまで、さまざまな年齢層の人たちが、一家総出でテーブルに着いているのを見かける。
気持ちよくお腹がふくらんだら、お隣のテーブル一家と話が弾んでついつい追加注文、をしてしまう。
どれだけ食べてもまだ食べられそうな気がするのは、おそらく余分なものが添加されていない純粋なソッカだからかもしれない。
場所は港地区(port ポー)にある教会の裏側。
いつ行っても表まで人があふれているから見つけるの苦労はしないだろう。
Chez Pipo シェピポ
トリシャール美保
(現地在住ブロガー、飲食店勤務)
ソッカは大人数でわいわいと楽しみたい!
- 投稿日2015/11/27
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ジャンルフランス料理
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エリアラザレ
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住所
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電話番号+33-4-93558882
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営業時間[火-土]11:30-14:30,[火-日]17:30-22:00
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定休日月曜日
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予算15ユーロ~
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公式サイト
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