ニューヨークのようにパリでも現代美術を盛んに発展させる目的で、ポンピドゥー大統領が発案した文化センター。
完成したのは1977年、次のジスカール デスタン大統領の時代でした。
設計したのは、イタリア人のレンゾー ピアノとイギリス人のリチャード ロジャース。
ルーブル美術館中庭のピラミッドを設計した中国系アメリカ人のイオ・ミン・ペイ、グラン ダルシュを設計したオランダ人のスプレッケルセンなど、フランスでは外国人が作った建造物が意外にも多いことに気がつきます。
ポンピドゥセンターができた関係で、この界隈にはギャラリー・ダニエル・テンプロンなど世界を股にかけて現代美術を取り扱う画商が集まってきました。
近代美術館はポンピドゥセンターの4階と5階がメイン会場で、6階が企画展になりますが、チケットは1階入り口で手荷物検査を受けた後、ななめ左手奥にある窓口であらかじめ購入する必要があります。
入場料は、 常設展と特別展、およびパノラマ料金として、14ユーロ。毎月第1日曜日は無料です。
また、18歳未満無料ですが、チケット売り場で無料チケットを発券してもらう必要があります。
美術館には入らず、最上階から展望を楽しむだけの場合には、パノラマ料金として5ユーロかかります。
チケットを購入して、建物の外側に張り出したエスカレーターをゆっくり上っていくと、パリの家並みが綺麗に見えてきます。
建物は石油コンビナートを想像させる構造ですが、しばらくするとパイプなどの色によってその機能が違うことが分かってきます(赤がエレベーター、白が空調、黄色が電気配線、緑が水道など)。
さて、肝心の近代美術館ですが、入場してまず野獣派のマティスやドローネーの作品群があり、それから抽象絵画でピカソ、ミロ、カンジンスキー、クレーと続き、シュールリアリズムのマグリット、ダリへたどり着きます。
見学時間は、少なくても1時間半は必要です。
パリがニューヨークに負けないように、現代美術の発信地にしようという位置づけで、フランス政府が設立した美術館ですから、現代美術に興味がある方々には一見の価値があります。
所蔵作品数は10万点を超えており、ヨーロッパでは最大規模で、全世界ではニューヨークの近代美術館についで2番目です。
ある程度、同じ傾向の作家たちがそれぞれのコーナーに収められていますが、時々作品の入れ替えがあります。
これは館長の意向で替えられるそうで、一時期シャガールの絵が一枚も館内に展示されていない時期があったのですが、それは館長がシャガール嫌いだったからだそうです。
絵画鑑賞した後は、屋上にあるカフェ・レストランで“パリの空の下”を眺めながら、一服するといいでしょう。
開館時間は11:00~21:00(火曜定休)、アクセスはランビュトー駅(11号線)下車徒歩で5分、オテル ドゥ ビル 駅(1号線、11号線)下車徒歩で6分、 またはアール エ メチエ駅(3号線、 11号線)下車徒歩で7分です。
Centre Pompidou(Musee National d'Art Moderne) ポンピドゥーセンター(国立近代美術館)
ヨーロッパで最も大きな、所蔵作品数が多い近代美術館
- 投稿日2018/11/29
- 更新日2019/06/27
2018/04訪問
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ジャンル美術館・ギャラリー
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エリア4区 ポンピドゥー・センター
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住所
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アクセス地下鉄11線 ランビュトー Rambuteau駅から徒歩約2分、1・11線 オテル ド ヴィル Hôtel de Ville駅から徒歩約3分、1・4・7・11・14線 シャトレ Châtelet駅から徒歩約5分、RER A・B・D線 シャトレ レ アル Châtelet Les Halles駅から徒歩約6分、29・38・75・N12・N14・N23番バス ソントル ジョルジュ ポンピドゥー Centre Georges Pompidou駅からすぐ
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電話番号+33-1 44 78 12 33
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営業時間[水-日]11:00-21:00
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予算入場料一般 15ユーロ
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公式サイト
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