Daegu Yangnyeongsi Museum of Oriental Medicine 大邱薬令市韓医薬博物館 テグヤンニョンシハニヤッパンムルグァン

大邱には韓国三大薬令市場のひとつ「大邱薬令市（テグヤンニョンシ）」があります。

都市鉄道1・2号線半月堂駅から歩いて約3分の約800mの通りに、韓方専門の薬局や韓方薬材卸売店が約350店ほど軒を連ね、一般の人でも韓方薬や薬剤を購入することができます。
通りを歩いていると漂ってくる韓方材の香りが、好きな人にはたまらないんですよね。

その通りの中にあるのが今回紹介する「大邱薬令市韓医薬博物館」です。
ここでは約400年の歴史を持つ大邱薬令市の歴史と韓方の知識について、楽しく学ぶことが出来るんですよ。

入場は無料。
日本語を話せるスタッフはいませんが、3階のカウンターで日本語のパンフレットをもらえるので、まず入手したら、3階の第1展示室から見学していきましょう。

3階は大邱薬令市の由来と発展の歴史を学べる展示スペースになっています。大きなモニターでアニメーションも楽しめます（日本語字幕選択可）。

昔の韓薬房のセットや実物大の人形で再現したコーナー、珍しい薬材や器の数々を展示したコーナーもありますよ。

2階は韓方体験室になっていて、先入観で難しく感じてしまう韓医薬を小さな子供でも理解できるように、タッチパネルで楽しく学べるコーナーもあります。
四象体質診断コーナーでは日本語対応もしているタッチパネルを使いながら、自分が「太陽人」「太陰人」「少陽人」「小陰人」のどれに当てはまるかをチェックして、自分の体質を知ったり、食べていい食材、避けたほうがいい食材を知ったりすることもできるんですよ。

1階は韓方ヘルシー体験コーナーになっています。
韓方足湯体験（有料：5,000ウォン）は韓方足浴材を入れて20分間足湯につかるのですが、私はリクライニングチェアに座っているうちに爆睡してしまいます。そして20分が経つと驚くほどに足からふくらはぎにかけての疲れが取れるんですよ（個人差はあると思いますが）。

他にも韓方石鹸作り（3,000ウォン）、韓方芳香剤作り（5,000ウォン）、韓方ミスト作り（5,000ウォン）、韓方リップバーム作り（4,000ウォン）などの体験もできます。こちらは足湯も含めて予約制。
時間は10:00／11:00／14:00／15:00／16:00 です。
予約は各開始時間の30分前までとなりますが、定員に達した場合は希望時間通りにならない場合もありますのであらかじめご了承ください。

また、昔の医女や医員の衣裳を試着できるコーナーもあり、こちらは無料で利用できます。

お土産コーナーの近くには雙和湯（サンファタン）の無料試飲コーナーもあります。韓国ではポピュラーな韓方飲料で、風邪の引き始めなどによく飲まれています。風邪を引いていなくても滋養強壮のために遠慮なく飲んでみてください。

天気のいい日中でしたらぜひ屋上の薬草花庭園も覗いてみてください。大邱市街の中心部が一望できます。

韓国の韓方の歴史が半日もかからずに学べて、そして自分の体質まで診断できてしまう楽しい体験型の韓医薬博物館、ぜひ訪れてみてください。

朝鮮時代（1658年）に開かれた韓方市場、大邱薬令市の歴史や韓方を現代に伝える展示文化館として1993年にオープン。最寄り駅は地下鉄1、2号線半月堂駅で、16番もしくは18番出口から徒歩5分、地下鉄1号線中央路駅からも近く、1番出口から徒歩6分の位置にあります。

観覧料は無料。観覧コースは3階からスタートします。大邱薬令市はソウルの京東市場や忠清南道の錦山に並び、全国三大薬令市に数えられ、かつては国内に限らず中国や日本、ヨーロッパにも韓方薬材を供給し、市が開かれる時は人でごった返すほど大変賑わっていたそうです。韓方展示室ではかつての様子を再現し、アニメーションやグラフィックパネルを使ってわかりやすく解説されています。1910年代の韓方薬局や当時の取引市場周辺の様子を実物大で再現した展示なども興味深いです。

2階は体験中心の展示コーナー。韓方の原理や体質診断のシステムは日本語にも対応しています。また、韓方文化体験室では伝統衣装を自由に試着できるコーナーがあり、大人から子どもまで人気。

有料体験コースとしては、韓方足湯（5,000ウォン）、韓方石けん作り（3,000ウォン）、韓方芳香剤作り（5,000ウォン）、韓方ミスト作り（5,000ウォン）、韓方リップバーム作り（4,000ウォン）などがあります。10:00、11:00、14:00、15:00、16:00の時間枠で、利用30分前までに予約すればOKです。10種類以上の韓方薬草を煮出したエキスを使った足湯は歩き疲れた時の休憩にぴったりですし、リップバームやミストも簡単に作れ、自然な香りで使い心地も良かったです。

2階受付付近には売店もあり、薬令市の韓方ブランド商品がリーズナブルな値段で購入できるほか、建物の周辺にはフォトゾーンもたくさん用意されています。

韓方に気軽に触れられるスポットとして、薬令市を訪れたら立ち寄ってみてはいかがでしょうか。会話は基本的に韓国語ですが、簡単な英語や日本語なら通じます。体験費の支払いには現金を用意しておきましょう。