日本でもなかなか人気のあるルネ・マグリットは、ベルギーが生んだシュール・リアリズム絵画の巨匠。日本でも大規模な回顧展が行われたりする。確かに青空に切り抜かれた鳥や、山高帽の男性が空からバラバラ降ってくる絵にはなんとも超現実的で愉快ですらある。
ブリュッセルの山の手、ロワイヤル広場に面して建つ「マグリット美術館」は、王立美術館群のひとつとして近年整備されたものだ。マグリットの生涯をいくつかの時期に分けて、順番にその作風や題材の変化を感じることができるようになっていて興味深い。
が、もしマグリットファンなら、ぜひブリュッセルにいる間に彼の足跡をたどるのも悪くない。日本で開催する展覧会ではそんなことはできないからだ。たとえば、ブリュッセル郊外にある「ルネ・マグリット美術館」http://www.magrittemuseum.be/。似た名前だが、王立美術館のマグリット美術館とは別物だ。ここは、ルネ・マグリットが作品の大半を描いた自宅兼アトリエ。人手に渡ってしまった家具や調度品を買い戻して、彼が過ごした日々を再現しようとしている。中をしっかり鑑賞した帰り際、街灯がともり夜の戸張が降りる頃、この家の外に立ってじっとながめていると絵の世界に入り込むような錯覚を覚える。
ちょっと外れた通りに面した「フラー・オン・パピエ・ドレ(金箔に描いた花)」http://goudblommekeinpapier.be/という名のカフェも訪れてほしい。マグリット始め、シュール・リアリズムの芸術家がたむろしては談義にあけくれた隠れ家だ。古びた扉を押しあけた途端に、突然マグリットたちの声が聞こえるような気がしてくる。ブリュッセルでしか味わえないマグリットの世界を探訪してみよう。
Magritte Museum マグリット美術館
ブリュッセルでマグリットの足跡を探ってみる
- 投稿日2016/03/14
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ジャンル美術館・ギャラリー
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エリアブリュッセル
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住所
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アクセスブリュッセル中央駅から徒歩5分
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電話番号+32-2-5083211
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営業時間[火-金]10:00-17:00、[土・日]11:00-18:00
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定休日月曜日
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予算入館料 7ユーロ
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