「福建會館」は、ホイアン旧市街にある250年ほど前に建てられた建造物だ。
この街の古い建築物はいずれもどことなく中華文化を感じられるが、福建会館を見るとやはり格が違うなと思わせられる。
門構えはまるで中国のお寺のようで、横浜の中華街にある関帝廟に訪れたことがある人は、
それと近いものだと想像してくれていいだろう。
それもそのはず、福建會館はホイアンが世界の貿易港であった頃から、
現地で暮らしていた華僑が建てたものであり、日頃から華僑たちの集会場としても使われてきた。
華僑が建てた、という意味では、どちらも同じ経緯であると言ってもいいかもしれない。
中庭に入ると龍や太陽の彫刻があり、どこからともなく銅鑼の音が聴こえてきそうな気さえする。
そのまま真っ直ぐ突き進むと、屋根のある集会場。
視界に飛び込むすべての壁や床や天井に至るまで、ビッシリと絵柄や彫刻が施されており、
どこを切り取っても地味だと表現できる場所がない。
そして、漂う線香の香り。
天井からは、円すい型に渦を巻いた紫色の飾りが規則正しく吊り下げられており、
端から煙の筋が流れているところから線香だと分かる。
吹き抜けになった屋根の隙間からは陽射しが注ぎ込むため、
線香の煙の一筋に光と影が映り込み、その光景に瞳を奪われること間違いなし。
入場にはチケットが必要、売り場にて5枚つづり8万ドン(執筆時点で450円程度)で購入しよう。
Fukian Assembly Hall (Phuc Kien) 福建會館
ホイアンで最も中華を感じる華人の集会所
- 投稿日2015/11/18
- 更新日2015/12/01
航海の安全を守る天后聖母
- 投稿日2015/09/29
- 更新日2015/11/30
ホイアンには、華僑それぞれの故郷の會館が立っているのが目立ちます。
福建會館は、その中でも最大規模の會館。
17世紀にホイアンにやってきて、財をなした福建省出身の家族が、寺として建てたのがはじまりと言われています。
桃色の柱と緑の瓦の門構えが華やかな建物をくぐると、手入れされた盆栽が通路に並び、
さらに桃色の中門をくぐると彫像、鑑賞植物、龍をあしらった噴水で飾られている中国式庭園がみごと。
壁をよく見ると、陶器できた掛け軸のような壁や縁起の良いとされる生き物が彫刻されています。
一番奥に祀られている、真っ赤な渦巻き線香が吊られているお寺は「天后宮」。
中国でよく見られるお寺で、航海の安全を祈願する天后聖母を祀るお寺。
ここの渦巻き線香は、ホイアンの強い日射しに負けないほどに赤が濃い。
福建会館は入場無料、年中無休で朝から夕方まで見学できます。
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ジャンル名水・湧水 その他建造物
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エリアホイアン シティ センター
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住所
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アクセスホイアン旧市街・来遠橋 (日本橋)から徒歩で約7分
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電話番号+84-50-3861252
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営業時間7:00-17:30
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定休日無休
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予算共通チケット 120,000ドン
- 上記の記事は、訪問時点の情報を元に作成しています。訪問先の都合や現地事情により、最新の情報とは異なる可能性がありますのでご了承ください。
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