日本史の授業で、「朱印船貿易」という単語が出てきたはずだ。
江戸幕府が17世紀に、タイやカンボジアなどの国々と行っていた貿易を指すが、
その中にはベトナム(当時は安南)も含まれ、その貿易港がまさにホイアンという街にあった。
日本からは有田焼などの陶磁器が長い航海を経て運ばれ、
その一部は今でも「貿易陶磁博物館」にてガラスケース越しに見ることが出来る。
状態の良さはそれぞれではあるが、日本の博物館に見掛けるものがこのホイアンでも見られるということに、
きっと教科書で学ぶ以上に日本とベトナム(ホイアン)のつながりを感じ取ることが出来るだろう。
目を見張るものは陶磁器ばかりではない。博物館は1995年にオープンしたものであるが、
日本の協力によって最初に修復された民家とのことなので、こちらも古いものなのだろう。
世界遺産にも登録されるほどの、ホイアン独自の建築様式を内側からたっぷりと堪能できる。
奥に細長い建物の中央部分には、吹き抜けになっている中庭があり、
その石壁には中華文化を思わせるレリーフが彫られてある。
また、階段を使って二階に上がると、通りに面した部分がテラスになっている。
ホイアンは数年に一度の頻度で、雨量やダムからの放水の条件が重なると洪水に襲われるのだ。
(といっても災害というより風物詩のようなものだが)
テラスや出窓は、そのもしものときの二階からの出入口として多くの家にある。
そのような暮らしの知恵を踏まえながら見てみると、また違った発見があるかもしれない。
入場にはチケットが必要、売り場にて5枚つづり8万ドン(執筆時点で450円程度)で購入しよう。
Museum of Trade Ceramics 貿易陶磁博物館 (海のシルクロード博物館)
ホイアンと日本の交易を今に伝える博物館
- 投稿日2015/11/05
- 更新日2015/12/01
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ジャンル博物館・ミュージアム
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エリアホイアン シティ センター
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住所
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アクセスホイアン旧市街・来遠橋 (日本橋)から徒歩で約5分
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電話番号+84-50-3862944
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営業時間7:00‐18:00
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定休日無休
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予算共通チケット 120,000ドン
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