ラ・リアの「リア」とは、リアス式海岸の「リア」で、入り江のことです。
リアスは、リアがたくさんある場所を意味する複数形です。特にガリシア地方の入り江
を指します。
ガリシア地方の入り江は、ムール貝の産地。なので、スペインではラ・リアといえば、
ガリシアの入り江=ムール貝だと連想できるわけです。
私がスペインに来たばかりの頃、在住30年以上になる日本のおじさまが、私をこのお店
を連れてきてくれました。「どこかに書かれたら観光客がわっと来てしまうから、絶対
どこにも書かないでね」と念を押されたので、どこにも書かず、誰にも言わず、自分の
棟にひっそり隠しておいた店なのですが。
あはは、そんな美味しい店が秘密であり続けるわけないですよね。今や(きっとあの頃
も)ムール貝の専門店ラ・リアは日本の観光客にも大変人気があり、「日本のテレビレ
ポーターが取材に来たよ」と、お店に記念写真が飾られていますほど。
ならば観光客向けのお店かと言えば、そうではありません。
お客様の大半が、地元のスペイン人なのです。
仕事の合間にビール一杯飲みに来ているおじちゃん。
ムール貝が食べたくて買い物のついでに寄ったおばちゃん。
椅子には座らず、立ったままムール貝を食べては、殻を床の溝に捨て、食べては捨て。
地元の人々に信頼されている店なので、安心して注文できるのもよいところですね。
ラ・リアの大きくてプクプクしたムール貝には、冷製と温製があります。
冷製は、
①辛くて酸っぱいパプリカの利いた特製ソースで、
②新鮮なレモンをかけて、
③お酢とみじん切りにした野菜のマリネをかけて、
④マヨネーズをかけて
以上4種類があります。 お皿に残った汁は、殻ですくって飲み干しましょうよ。
温製は、トマト煮込みと、ピリ辛ソース煮込みの2種類。
それぞれ5〜7.5ユーロとリーズナブル。
止まり木での料金はさらに30セントお安いんですよ。だから、立ち飲みするんですね!
ムール貝と合うのがガリシアの白ワインです。陶器のおちょこで飲むのですが、それが
また、日本酒に似たオツな味わいで外せません。
ムール貝の他にも、輪切りにしたタコを茹でたじゃがいもの上にのせ、オリーブオイル
とパプリカをかけたガリシア風タコ、マッシュルームとガーリックのオリーブオイル煮
など、スペインバル定番おつまみもあります。
ラ・リアは何度行ってもリピートしたくなる店です。ソル広場から歩いてすぐですから
場所を覚えて、行きたくなったらフラっと立寄りましょう。
ひとりで入って止まり木に立ち、おちょこの白ワインとひと皿のムール貝を注文。
食べ終わったら速やかに店から出る。そんなラ・リア流儀を真似してみましょう!
La Ria ラ リア
河合妙香
(記者、カメラマン、経営者)
リピートしたくなるムール貝専門店
- 投稿日2014/09/30
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ジャンルスペイン料理
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エリアバリオ デ ラス レトラス
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住所
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電話番号+34-91-5215155
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営業時間13:00-16:00、20:00-24:30
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定休日無休
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予算10ユーロ~
- 上記の記事は、訪問時点の情報を元に作成しています。訪問先の都合や現地事情により、最新の情報とは異なる可能性がありますのでご了承ください。
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