カピトリーニ美術館は、古代ローマで最高神ユピテルの神殿が祭られていた
聖なる丘、カピトリーノの丘にあります。
複数の美術館(コンセルヴァトーリ宮殿、ヌオーヴォ宮殿など)を総称するため、
カピトリーノがイタリア語で複数名詞となり、ムゼイ・カピトリーニと呼ばれています。
その歴史は、時をさかのぼること1471年、
当時教皇庁が保管していた古代ローマのブロンズ像などを
教皇シクストゥス4世がコンセルヴァトーリ宮殿の中庭に移し、
”ローマ市民に返還”したのが始まり。
1734年にはクレメンス12世により建物内部が公開され、
一般に開かれたものとしては、世界最古と言われています。
さらに1748年にはコンセルヴァトーリ宮殿の3階に絵画館が作られ、
20世紀に入って新美術館・新翼と増設されました。
所蔵品には名高い芸術品がズラリ。美術・歴史好きでなくとも、
教科書やガイドブックなどで一度は目にしたことがある彫刻・絵画たちに出会えます。
必見は
『カピトリーノの雌狼』(紀元前5世紀)
『とげを抜く少年』(紀元前1世紀)
『コンスタンティヌス大帝の頭部』(4世紀)
『マルクス・アウレリウスの騎馬像』(紀元前160-180年)
『瀕死のガリア人』(ローマ時代の模作)
『カピトリーノのヴィーナス』(ローマ時代の模作)
『馬を襲うライオン像』(ヘレニズム時代)などなど…。
雌オオカミの彫像は、
サッカーチームASローマのシンボルマークにもなっているのでご存じなのでは?
また、マルクス・アウレリウスの騎馬像のレプリカが
このカピトリーノの丘(カンピドーリオ広場)の中央にそびえているので、入館前に目にすることでしょう。
この騎馬像が置かれているのは、建築用語で”エクセドラ”と呼ばれる半円形の吹き抜け屋内ホールです。
古めかしい宮殿内に突如広がるモダンで明るい広々としたガラス張りの空間に、
巨大な騎馬像をはじめ、馬を襲うライオン像やヘラクレスのブロンズ像などが
堂々とたたずみ、古代と現代のコントラストが新鮮。
3次元の芸術品である彫刻が見事に展示されています。
3階の絵画館にも、中世~ルネッサンス、バロック、ヴェネツィア派、17世紀の絵画まで名作が並びます。
ティツィアーノ『キリストの洗礼』
ティントレット『マグダラのマリア』
ヴェロネーゼ『エウロペの略奪』
カラヴァッジオ『洗礼者聖ヨハネ』
ルーベンス『ロムルスとレムルス』その他多数。
Youtubeで公式動画が配信されており、バーチャルで美術館ツアーを楽しむこともできます。
https://www.youtube.com/watch?v=P7jHPdRpj78&index=1&list=PLB7605F6F311D8543
とはいえ、やはり現地の美術館に足を運ぶことが出来たらベスト!
古代ローマの聖なる地で、古代ローマの類まれな芸術品に触れてみてください!
Capitoline Museums カピトリーニ美術館
福田敦子
(翻訳、通訳)
世界最古の美術館!古代ローマの彫像から絵画まで、貴重な名品が勢ぞろい!
- 投稿日2015/02/26
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ジャンル美術館・ギャラリー
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エリアカンピテッリ
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住所
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電話番号+39-06-0608
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営業時間9:30-19:30
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定休日5月1日, クリスマス
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予算大人 15ユーロ
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公式サイト
- 上記の記事は、訪問時点の情報を元に作成しています。訪問先の都合や現地事情により、最新の情報とは異なる可能性がありますのでご了承ください。
カピトリーニ美術館周辺のおすすめ観光スポット
- カピトリーノの丘 (カンピドーリオ広場)
- ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世記念堂(ヴィットリアーノ)
- フォロ ロマーノ
- ヴェネツィア広場
- フォーリインペリアーリ通り
- 真実の口 (サンタ マリア イン コスメディン教会)
- コンスタンティヌス帝の凱旋門
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- ローマ市立バラ園
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