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5月初旬、久しぶりにイエローストーン国立公園を訪れました。昨年12月以来、5ヶ月ぶりの訪問です。
氷の下を流れていたイエローストーン川には大量の雪どけ水が流れ、雪がおおいかぶさっていた大地からは綺麗な緑色の草が顔をだしています。5月のイエローストーンは、12月とはずいぶん違う様子でした。
道を横切る黒いバイソンの群れには茶色の可愛い赤ちゃんが加わり、お母さんのそばを元気に走りまわっています。食べ物が少ない冬のあいだ、エネルギーを抑えるためにじっとしていたお母さんたちも、子供につられるように駆けていました。大自然の中を体の大きなバイソンたちが走る姿は、圧巻です。
風に揺れる若草を、エルクたちが食んでいました。よくみると、角が生え始めているエルクがいます。エルクの雄は冬の終わりに立派な角を落とし、春になると新たな角が生えてきます。生え始めの角は、ベルベットのような毛に包まれていて、春の日射しを優しく反射させていました。華奢な体格をしているのは子供でしょうか。バイソンと同じように、元気に走りまわっていました。
川沿いの茂みの間を、マウンテンブルーバードという綺麗な青い鳥が飛びかっています。まだ葉の開いていない木の頂上には、イエローヘッドブラックバードがとまっていました。イエローヘッドブラックバードの雄は、その名のとおり綺麗な黄色い頭をしています。冬にはいなかった小鳥の姿や彼らの歌声が、春の訪れを強く感じさせてくれました。

春になり活発に動きはじめたジリスの家族が、セージの木の間を忙しそうに行ったりきたりしていました。ときどき、お互いに挨拶をするように触れ合っています。しばらく見ていると、じつは結構な数のジリスがセージの陰にひそんでいるらしいということが分かりました。陰の中でじっとしていれば、乾いた大地と同じ色をしている彼らは中々見つけることができません。

ジリスの天敵である猛禽類にも繁殖の季節がやってきています。ミサゴの巣は、高い針葉樹の頂上にありました。抱卵が始まっているのかどうかは分かりませんでしたが、ミサゴが一羽巣の上でじっとしていました。ミサゴはふつう、雌が抱卵をして雄が食料をとりにでかけるそうです。
動物たちは、みな同じように春の豊かな食料を探しまわって歩いています。
冬眠から目覚めたグリズリーベアも、その例に漏れません。母子3頭で、植物の根を掘ったり、ハタネズミの巣穴を掘りかえしたりしていました。ハタネズミの姿はめったに見ることができませんが、彼らは冬眠しないため、冬には雪の上に残る小さな足跡からその存在を知ることができます。春になると足跡は見られなくなりますが、今度は彼らを探す捕食者からその存在を知ることができました。
今回のイエローストーンでは、活発に動き回るたくさんの動物たちにであうことができ、長くて厳しかった冬の終わりと、確かな春の到来を感じることができました。
氷の下を流れていたイエローストーン川には大量の雪どけ水が流れ、雪がおおいかぶさっていた大地からは綺麗な緑色の草が顔をだしています。5月のイエローストーンは、12月とはずいぶん違う様子でした。
道を横切る黒いバイソンの群れには茶色の可愛い赤ちゃんが加わり、お母さんのそばを元気に走りまわっています。食べ物が少ない冬のあいだ、エネルギーを抑えるためにじっとしていたお母さんたちも、子供につられるように駆けていました。大自然の中を体の大きなバイソンたちが走る姿は、圧巻です。
風に揺れる若草を、エルクたちが食んでいました。よくみると、角が生え始めているエルクがいます。エルクの雄は冬の終わりに立派な角を落とし、春になると新たな角が生えてきます。生え始めの角は、ベルベットのような毛に包まれていて、春の日射しを優しく反射させていました。華奢な体格をしているのは子供でしょうか。バイソンと同じように、元気に走りまわっていました。
川沿いの茂みの間を、マウンテンブルーバードという綺麗な青い鳥が飛びかっています。まだ葉の開いていない木の頂上には、イエローヘッドブラックバードがとまっていました。イエローヘッドブラックバードの雄は、その名のとおり綺麗な黄色い頭をしています。冬にはいなかった小鳥の姿や彼らの歌声が、春の訪れを強く感じさせてくれました。

春になり活発に動きはじめたジリスの家族が、セージの木の間を忙しそうに行ったりきたりしていました。ときどき、お互いに挨拶をするように触れ合っています。しばらく見ていると、じつは結構な数のジリスがセージの陰にひそんでいるらしいということが分かりました。陰の中でじっとしていれば、乾いた大地と同じ色をしている彼らは中々見つけることができません。

ジリスの天敵である猛禽類にも繁殖の季節がやってきています。ミサゴの巣は、高い針葉樹の頂上にありました。抱卵が始まっているのかどうかは分かりませんでしたが、ミサゴが一羽巣の上でじっとしていました。ミサゴはふつう、雌が抱卵をして雄が食料をとりにでかけるそうです。
動物たちは、みな同じように春の豊かな食料を探しまわって歩いています。
冬眠から目覚めたグリズリーベアも、その例に漏れません。母子3頭で、植物の根を掘ったり、ハタネズミの巣穴を掘りかえしたりしていました。ハタネズミの姿はめったに見ることができませんが、彼らは冬眠しないため、冬には雪の上に残る小さな足跡からその存在を知ることができます。春になると足跡は見られなくなりますが、今度は彼らを探す捕食者からその存在を知ることができました。
今回のイエローストーンでは、活発に動き回るたくさんの動物たちにであうことができ、長くて厳しかった冬の終わりと、確かな春の到来を感じることができました。

- オオカミ観察確率90%!!
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エリア:
- 北米>アメリカ西部>イエローストーン国立公園
- テーマ:世界遺産 自然・植物 動物
- 投稿日:2011/01/19 17:18
- コメント(0)
今回は早春のイエローストーンをご紹介したいと思います。
実は早春は、国立公園の道路も雪をかぶっている場所もあって、すべてがオープンしているわけではありません。道路のオープンに従って施設も次第にオープンしていくので、公園すべてをくまなく見てみたい人にとって、早春は微妙な時期ではあります。しかしながら、野生動物をみたい人にとっては絶好の季節でもあります。
というのも厳寒の季節を乗り越えたエルクやバイソンたちは5月の出産ラッシュを控え、必死で新しい命をつなぐため、次第に薄くなっていく雪の下の植物をたべて、体力をつけています。今一番身重なメスバイソンにとって、1年の中で一番危険な季節でもあります。また、早春のこの時期から子供連れのバイソンもちらちらと見かけられるようになりますが、こんな赤ちゃんバイソンは、オオカミにとって絶好の獲物でもあります。身重のバイソンや生まれたばかりの赤ちゃんはバイソンの群れの壁で必死に守られてはいるものの、この時期をうまく生き延びる赤ちゃんバイソンの数は非常に少ないのです。オオカミの狩りに必死に立ち向かう母バイソンの勇猛果敢な姿を何度もみかけたことがあります。
反対にオオカミにとっても、この季節は出産間近、栄養がたくさん必要な時期でもあります。お互いに子育ての季節に入るのです。
早いものでは冬眠から覚めた熊が、去年の子どもを連れて餌を求めてうろうろしていたり、冬眠中に産み落とした子供を連れた母熊もいて、オオカミのおこぼれでもあればもちろん横取りする気満々です。
オオカミが絶対的に君臨する真冬とはまた違った、様々な動物たちの必死の命のやり取りをご覧いただけるのが早春のイエローストーンの姿です。
夏になると「ほんとにいるのかしらん?」というほど観察が難しいオオカミですが、冬季と春にかけて、オオカミも活動的です。
ぜひぜひこの季節お見逃しなく!!
実は早春は、国立公園の道路も雪をかぶっている場所もあって、すべてがオープンしているわけではありません。道路のオープンに従って施設も次第にオープンしていくので、公園すべてをくまなく見てみたい人にとって、早春は微妙な時期ではあります。しかしながら、野生動物をみたい人にとっては絶好の季節でもあります。
というのも厳寒の季節を乗り越えたエルクやバイソンたちは5月の出産ラッシュを控え、必死で新しい命をつなぐため、次第に薄くなっていく雪の下の植物をたべて、体力をつけています。今一番身重なメスバイソンにとって、1年の中で一番危険な季節でもあります。また、早春のこの時期から子供連れのバイソンもちらちらと見かけられるようになりますが、こんな赤ちゃんバイソンは、オオカミにとって絶好の獲物でもあります。身重のバイソンや生まれたばかりの赤ちゃんはバイソンの群れの壁で必死に守られてはいるものの、この時期をうまく生き延びる赤ちゃんバイソンの数は非常に少ないのです。オオカミの狩りに必死に立ち向かう母バイソンの勇猛果敢な姿を何度もみかけたことがあります。
反対にオオカミにとっても、この季節は出産間近、栄養がたくさん必要な時期でもあります。お互いに子育ての季節に入るのです。
早いものでは冬眠から覚めた熊が、去年の子どもを連れて餌を求めてうろうろしていたり、冬眠中に産み落とした子供を連れた母熊もいて、オオカミのおこぼれでもあればもちろん横取りする気満々です。
オオカミが絶対的に君臨する真冬とはまた違った、様々な動物たちの必死の命のやり取りをご覧いただけるのが早春のイエローストーンの姿です。
夏になると「ほんとにいるのかしらん?」というほど観察が難しいオオカミですが、冬季と春にかけて、オオカミも活動的です。
ぜひぜひこの季節お見逃しなく!!
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