上環のカフェやレストランが立ち並ぶエリアから少し奥まったところにある、古びたハンコ屋さん。
夜な夜な、そこへ吸い込まれていくように入っていくおしゃれな人々・・・。
実はこの古びた外観の店は、ハンコ屋を装った“スピークイージー”なレストランバー。
仕掛け人は、傘屋を装ったジャズバーFox gloveや、診療所に見せかけたDr. Fern's Gin Parlourを率いるジョナサンブイ氏。
お店のドアは、“もぐり酒場”らしく、ちょっとした仕掛けが施されていてドアはそう簡単には開きません。
ショーウィンドウに飾られたハンコのサンプルの一番右端の下にあるものを引くと開くというシステム。
もし、何も知らずに訪れたら、え?どうやって入るの?とドギマギしてしまうかもしれないけれど、
気の置けない仲間たちと一緒に試行錯誤して店に入るというそのアクセスもまた楽しい。こういう遊び心大好きです。
秘密のトリックを解いて、一歩店内に足を踏み入れると、ネオンライトが光るどこか怪しげな空間。
至る所にヴィンテージの鏡や時計、70年代風の派手な装飾品が飾られていて、まばゆい光に心を奪われます。
さて、そんな風変わりな隠れ家レストランバーでいただけるのは、世界各国フュージョンといったところか、
一言では説明することができないちょっとひとひねりのある料理の数々。
私のお気に入りは、Rendang Poutine(ルンダンフレンチフライ)125ドル。牛肉をココナッツミルクと香辛料で長時間ほろほろになるまで
煮込んだインドネシアの郷土料理とフレンチフライに濃厚でとろけるモッツァレラというおもしろい組み合わせの料理。
意外な組み合わせだけれど、これが実にうまくハマっていて、最近ではこの変わり種ポテト食べたさに通っているほど。
その他、Sriracha Street Corn(58ドル)はメキシコのストリートフード、チーズとガーリック、チリソースがたっぷりかかったグリルコーン。
Pomelo Seafood Salad(158ドル)は海鮮がごろごろ入ったポメロサラダ、Spicy Tai Pesto Linguini(128ドル)は、レモングラス香るジェノベーゼパスタで、松の実がたっぷり入っていて、ハーブのフレッシュ感とレモングラスの独特の香り、ナッツの香ばしさが美味しい。
世界各国の代表的な料理をMrs. Pound風にアレンジしていて、出会ったことのない料理にワクワク。
カクテルも料理同様、他では味わえない一風変わったものが勢ぞろい。
例えば、Open Sesame(130ドル)は、升に入った胡麻が香るカクテルで、日本好きなウェスタンの方に人気があるんだそう。
また、チャイナカップでサーブされる紹興酒ベースのカクテルはNi Hao You Doing(120ドル)スモーキーでちょっと癖があるのだけれど、
SNS映え抜群で初めてのお客さんは必ず頼むアイテムだとか。
スタッフもとてもフレンドリーで居心地が良く、通いたくなるレストランバー。
人気店なので、平日は予約がマスト、週末は予約不可なので7時半ぐらいまでに入店するのがベターです。
アクセスは上環駅A2出口を出て、禧利街(ヘイレーガイ)を南に進み、皇后大道中(ウォンハオダイドウジョン)を渡り、
樓梯街(ラオタイガイ)を上まで登り切ると、目の前に文武廟(マンモーミウ)というお寺がある荷李活道(ホーレイウッドウ)に出るので右折します。荷李活道をしばらく道なりに進むと磅巷(ボーンホン)を左折すると、左側にあります。
周辺は、人気の観光スポット文武廟や、骨董品が並ぶキャットストリート、小さいけれどセンスのいいブティックや
おしゃれなカフェが点在しているので、ディナーやカクテルタイムの前に周辺をぶらぶらしてみるのがおすすめです。
カード利用可(ただしVisa/Masterのみ)/アルコールあり
Mrs. Pound ミセス パウンド
ERI
(香港在住グルメブロガー/フリーランス日本語教師)
ハンコ屋を装ったスピークイージーなレストランバー
- 投稿日2017/10/06
- 更新日2018/10/17
2017/09訪問
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ジャンルその他アジア・エスニック料理 バー
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エリア上環
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住所
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電話番号+852-34263949
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営業時間[月-木・日]12:00-23:00、[金・土]12:00-24:00
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定休日無休
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予算71~300香港ドル
- 上記の記事は、訪問時点の情報を元に作成しています。訪問先の都合や現地事情により、最新の情報とは異なる可能性がありますのでご了承ください。