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パリ (フランス) 観光の現地クチコミ

現地のプロ(6人)詳細

なかじま いちろう Nakajima Ichiro (フランス通訳ガイド講師連盟会員)

パリ観光で1日自由時間ができた時には是非行きたいところ。

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カルチェ・ラタンは、日本語で“ラテン地区”という意味ですが、どうしてこの名前がつけられたかといいますと、13世紀、ロベール・ソルボンヌがこの界隈に神学校を創設し、そこでラテン語が使われていたという説と、フランスがローマ帝国の支配下にあった時代に、ローマ人の手によって建設された公衆浴場などの遺跡がこの地域に残っているからという説があります。

今回は、簡単にカルチェ・ラタンを散策するモデルコースを紹介します。

もしも、パリに来られるのが初めてで、友人と待ち合わせる場合には、サンミッシェル広場の聖ミカエル像がある噴水のところで集合するのがいいでしょう。初めて東京観光する時、渋谷のハチ公前で待ち合わせするような感じです。

聖ミカエルは悪魔が化けたというドラゴンを退治したので、ドラゴンの像も2つ置いてあります。このサンミッシェル広場に行くには、メトロ4号線を利用します。降りる駅は駅名の通り、サンミッシェル駅。大きな彫刻がある広い広場ですから、駅に着けばすぐに分かります。

食事を取るなら、広場を正面に見て左側界隈にある「サン・セヴラン教会」の付近がいいです。10〜15ユーロぐらいで食べられる小さなレストランが並んでいます。どういうわけか、ギリシャ料理屋が多く目につきます。

エッフェル塔のキーホルダーなどの雑貨もこの界隈で安く買えます。また、フランスは今、日本のアニメブームで、そばにあるダンテ通りにはフランス語版のコミックなどを売っている店も集まっています。

サン=ミッシェル通りを上がっていくと、左手には中世の美術作品を専門に収めた「クリュニー美術館(国立中世美術館)」があります。館内ではローマ・ガリア時代の遺跡である公衆浴場を見学できます。

土管に太陽光線をあてて湯を沸かしていたそうですが、この施設を映画『テルマエ・ロマエ』で阿部寛が演じていたルシウスが設計したかどうかは…残念ながらフランスの歴史には残っていません。

この美術館の先には、13世紀にロベール・ド・ソルボンが創設し、今日ではパリにある大学の中でも有名な通称「ソルボンヌ大学」があります。

ここから近代オリンピックが始まりました。正確には、1894年6月、ソルボンヌ大学構内で会議があり、ピエール・ド・クーベルタン男爵が発起人となり、国際オリンピック委員会が設立されました。ただし、現在は残念ながら祭壇がある大学構内を一般見学することはできません。

クルニー美術館からサン=ミッシェル通りを横断して、エコール・ド・メデゥシンヌ通りを抜けると、「オデオン座」の界隈になります。

そこからサン=ジェルマン通りを西へ歩いていくと、5分ほどのところにパリで最も古い教会の一つ、「サン=ジェルマン・デ・プレ教会」があります。ロマネスク様式が残っている教会の中で心を休めるのもいいかもしれません。

疲れたら、そばにある「レ・ドゥ・マゴ(Les deux magots)」でお茶してもいいでしょう。実存主義者のジャン=ポール・サルトルや、彼の伴侶で『第二の性』を著したシモーヌ・ド・ボーヴォワール、詩人のギヨーム・アポリネール、画家のピカソ・パブロなどがよくやってきたカフェで、文化財に指定されています。フランスでは、お店も文化財ということで保護されている施設があるのです。

映画がお好きでしたら、ボナパルト通りをぬけて近所にある「サン=シュルピス教会」へ。映画『ダ・ヴィンチ・コード』に出てきたローズライン(子午線)があります。絵画がお好きでしたら、内部にはドラクロワの壁画もありますよ。

この教会を正面に見て左手には細いカャネット通りが延びていて、漫画『のだめカンタービレ』の舞台にもなった「サンタルチア(Santa Lucia)」という名前のイタリアンレストランがあります。近所に住んでいる映画関係者たちもよく食事に来るそうです。

ビールがお好きでしたら、隣にある「ブラッスリー・オニール(Brasserie O’Neil)」へ。大きな醸造機が店内に置いてあり、出来立ての生ビールが味わえます。

・クリュニー美術館(国立中世美術館)Musée de Cluny
 公式サイト: https://www.musee-moyenage.fr

・レ・ドゥ・マゴ Les deux magots
 公式サイト: https://www. lesdeuxmagots.fr

・ブラッスリー・オニール Brasserie O’Neil
 公式サイト: https://www.brasserieoneil.com

2019/08訪問
  • 上記の記事は、訪問時点の情報を元に作成しています。訪問先の都合や現地事情により、最新の情報とは異なる可能性がありますのでご了承ください。