温泉ソムリエ久世進の「一泉一会」

標高1,300mに位置し、関東を代表する秘湯＝大丸温泉は、

白戸川の源流をせき止めて、川自体がそのまま温泉となっている

ことから「川の湯」と言われてています。



その湯量は圧巻で、五つの野天風呂はどれもあふれほどです。

泉質は単純温泉で、肌、体への刺激が少ないゆっくり

楽しめる泉質です。



また、館内には「乃木希典将軍」が、湯治場として来られて

いたことから、

乃木将軍ゆかりの展示品コーナーもあります。




北温泉は、余笹川の清流を臨む山の湯で、最も俗化されていない

本物の秘湯です。



三つの源泉「天狗の湯」「相の湯」「芽の湯」を持っており、

湧出量が豊富で「温泉プール」まであります。

広さは15m×10mで本当にプールのような大々浴場なのです。

泉質は単純温泉で、ナトリウムイオン、鉄イオンが含まれているので、

慢性下痢、胃カタル、婦人病、不妊症などに効果があります。

「天狗の湯」は300年以上の歴史を持つ修験場だった名残り天狗の面が

板壁かかっています。



露天風呂「河原の湯」は、

「星が降るようだ、星が流れる、星に手が届きそう！」

どの言葉も当てはまる「満天の星の湯」と言われています。





＜第１３回おわり＞

◎次回は、那須塩原温泉を紹介します。

「鹿の湯」は、その名の通り、動物発見伝説を持つ温泉で、

開湯から1370年の歴史を数える、那須の最古湯です。

奈良の正倉院の文書にも記載されています。




三つの源泉を持ち、その泉質は酸性で、副成分に硫化水素を豊富に

含んでいる為、入浴に対し、かぶり湯、半身浴などを強く進めている

ほど、刺激が強く、高温の温泉なのです。

また硫化水素臭が強い為、常に窓を開け換気していることから、

地下から湧き出た自然の強さを感じることができます。





泉質からの効能は、肌を美白にして、殺菌効果が著しく高いことが

わかります。

また、カルシウム、マグネシウム対比が２/１の黄金比率

（以前第４回の草津温泉でも紹介しました）など、

疾病効果が豊かな泉質なのです。

まさに、万病に効く「万能の湯」と言えるでしょう。




＜第１２回おわり＞



◎次回は、那須の大丸温泉と北温泉を紹介します。