キクラデス博物館は、コロナキ地区、博物館・美術館が立ち並ぶソフィア皇后通りにあります。主な展示物はもちろんキクラデス彫刻です。
単にキクラデスというと、普通は、エーゲ海の東南に浮かぶ島々「キクラデス諸島」のことで、観光客に人気のミコノス島やサントリーニ島もこのグループに含まれます。キクラデス文明(文化)というのは、およそ紀元前3200年から紀元前2000年の間に、この地域を中心に栄えた文化のことです。当時はまだ文字がなかったので、書かれた記録はなく、独特な大理石彫刻がこの文化を象徴するものとなります。キクラデス時代の抽象彫刻は、ピカソやブランクーシといった20世紀の芸術家にも大きな影響を与えたことでも有名です。
キクラデス彫刻のほとんどは女性像です。文字史料がないため、像の用途は正確には不明なのですが、女性像であることから、豊穣や安全な出産を祈るための奉納物ではないかと推測されています。また、足の形状から、横たわった姿勢で安置されていたものと考えられます。
キクラデス彫刻の展示の他にも、キプロスの彫刻や古代人の日常を分かりやすくしたフロアがあり、興味深いです。また、随時、企画展も開催されています。
博物館は二つの建物を内部でつなげた形になっており、このため入り口も二つあります。本館の入り口はネオフィトゥー・ドゥカ通りにありますが、目立つのはソフィア通り沿いにある新館の方の入り口です。「新館」とは言え、建物自体は古く、1885年に、高名な建築家エルンスト・ツィラーが建てたネオ・クラッシック様式の建物を改装したものです(スタサトスという人の居宅だったので、「スタサトス邸」と呼ばれます)。19世紀後半の雰囲気を残した美しい建物ですので、ここを訪れる時には、展示物だけではなく、建物自体も注意して見てくださいね。
Museum of Cycladic Art キクラデス博物館
現代美術に影響を与えたキクラデス彫刻が集結
- 投稿日2015/03/23
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ジャンル博物館・ミュージアム
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エリアアテネ
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住所
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電話番号+30-210-7228321
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営業時間[月-水・金・土]10:00-17:00、[木]10:00-20:00、[日]11:00-17:00
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定休日火曜日、1月1日、聖霊降臨祭、聖灰月曜日、3月25日、復活祭、復活祭月曜、5月1日、8月15日、12月25日・26日
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予算大人 7ユーロ
子供 無料
シニア 3.5ユーロ
団体 5ユーロ -
公式サイト
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