ドゥオモ(大聖堂)広場から伸びる大通りカヴール通りに建つ、石積みの武骨な外観が特徴的な宮殿です。
1444年、メディチ家のコジモの依頼で建築家ミケロッツィが設計したもので、
メディチ家が長らく住居としていましたが、その後リッカルディ家の所有となりました。
イタリア統一後、現在のローマが首都となる前に短い間ですがフィレンツェが首都となっていた時期があり、
そのときには内務省がこの宮殿内に置かれました。現在では、トスカーナ県庁のオフィスとなっています。
オフィスとして使われている部分の見学はできませんが、宮殿内の礼拝堂は一般公開されています。
中に入ると、武骨な外観とは裏腹に優雅な中庭が見えます。階段を上って2階に上がると、
ゴッツォリ作のフレスコ画で飾られた「マージの礼拝堂」があります。
フレスコ画で描かれているのは、「Cavalcata dei Magi カヴァルカータ・デイ・マージ(ベツレヘムに向かう東方の三賢王)」で、
キリストの誕生を知らせる星に導かれて、東方の3人の王が赤子のキリストを見にベツレヘムへ行く場面です。
礼拝堂内部は窓が無いため昼間でも暗く、そのためフレスコ画の保存状態が良かったようです。
礼拝堂に入ると係員が電気を点けてくれます。
このフレスコ画で描かれている人物には、当時のフィレンツェを治めていたメディチ家の人々や、
フィレンツェで開催された公会議に参加した要人がモデルになっているそうです。
白馬にまたがった青年は、メディチ家のロレンツォ豪華王がモデルだそうですが、実物より美青年に描かれています。
その後ろの白い馬に乗っている赤い帽子をかぶった人物はロレンツォ豪華王の父「ピエロ」、
その後ろの茶色の馬に乗っている赤い帽子をかぶった人物は「コジモ・イル・ヴェッキオ」です。
サン・ロレンツォ広場にあるメディチ家の礼拝堂と比べると、小さくて目立たない礼拝堂ですが是非訪れてみて下さい。
入場料: 7ユーロ 特別展がある場合 10ユーロ
見学所要時間: 約30分
Palazzo Medici Riccardi メディチ リッカルディ宮 (マージ礼拝堂)
メディチ家がかつて暮らした宮殿
- 投稿日2018/02/21
2018/02訪問
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ジャンル城・宮殿
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エリアドゥオーモ
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住所
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電話番号+39-05-52760340
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営業時間8:30-19:00 (最終入場18:30 )
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定休日水曜日
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