スオメンリンナ島はヘルシンキの沖合約2.6kmのところに浮かぶ4つの島からなる海洋要塞です。年間約100万人の人が訪れる人気の観光ポイントですが、地元の人々にはピクニックや海水浴などが楽しめる身近なレジャーアイランドとしても親しまれています。1991年にユネスコ世界遺産の文化遺産に登録され、現在、島には350以上のアパートがあり、約800人が暮らしています。
要塞として工事が始まったのは1748年で、フィンランドがスウェーデンに統治されていた時代です。1750年にはスウェーデン王フレドリック1世によってスボアボリと命名。ロシア・スウェーデン戦争、フィンランド戦争では海軍基地をして利用されましたが、1855年のクリミア戦争では、英仏艦隊の砲撃により大きな損傷を被りました。
1918年のフィンランド内戦争によって要塞はフィンランド領になり、スオメンリンナ(スオミの島)と改名。スウェーデンの統治に始まり、ロシアの支配、内戦を経てフィンランド領になるまでの戦いの歴史を、島のあちこちに残る砲台や潜水艦などが物語っています。
4つの島で構成されているスオメンリンナですが、見どころは橋で結ばれている2つの大きな島に点在していて、北側の島の北端にあるメイン埠頭から南側の島の南東にあるキングス埠頭までのびる約1.5kmのブルールートを散策しながら立ち寄ることができます。
スオメンリンナには6つの美術館がありますが、おすすめなのはスオメンリンナ博物館とおもちゃ博物館です。
スオメンリンナセンターの2階にあるスオメンリンナ博物館は島の歴史的な意味と価値を知るために、ぜひ訪れてほしい場所です。260年にわたる要塞の歴史を、武器や弾薬などの展示物やタッチスクリーンの絵本によって知ることができるからです。さらに、フィンランドの歴史に関する25分の短編映画は、日本語で楽しむことができます。
1年中営業しており、営業時間は5月-9月で10:00-18:00 、1月-4月は10:30-16:30。急な休館もあるので、詳細な営業時間は事前に確認してください。入場は8ユーロ。7歳未満は無料。
おもちゃ博物館には19世紀初めから1960年代までの人形やおもちゃが展示されています。さまざまなクマのぬいぐるみや古い人形、ピエロのおもちゃや戦争時代のおもちゃゲーム等が、ガラスの戸棚にぎっしり並んで展示されています。そして、これらは全て個人のコレクションです。おもちゃ博物館には、小さなショップとカフェも併設していて、オリジナルのカードやさまざまな衣装を着けたクマのぬいぐるみはショップの人気アイテムです。カフェでは、おもちゃ博物館名物のアップルパイやチョコレートケーキ、コーヒーはもちろん、種類豊富な紅茶も評判です。ロシアの要塞時代に建て建てられたかわいい木造ヴィラ内にあり、眺めのいい屋外テラスでコーヒーブレイクしてもいいでしょう。
おもちゃ博物館は夏の間は毎日オープンしています。営業時間は基本11:00-17:00ですが、時期によって異なります。また、春・秋・冬は週末とイベント開催日のみオープンになります。訪れる場合は事前にカレンダーで確認してください。入場料は7ユーロ。
さらに、スオメンリンナ教会も。この教会は1854年、ロシアの建築家コンスタンチン・トーンによって設計され、ロシア正教の駐屯教会として建てられました。しかし、1920年代、フィンランド独立の際に、福音ルター派の教会となり、タマネギ形の尖塔は取り除かれて四角になり、外壁も平らに塗装されて今の姿になりました。中央のドーム内には灯台があり、航空機と船舶のために今も稼働しています。また、結婚式の会場とも人気の教会です。ブルールート(要塞を南北に縦断している基本の観光ルート)を歩き出すとすぐにあるポイントなので、立ち寄ってみてください。
ほかにも、見どころはいろいろあり、要塞司令官の公邸だった建物で、スウェーデン時代の暮らしが分かるエーレンスヴァルト博物館、フィンランド海軍の潜水艦なども興味深いです。
島内にはカフェやレストラン、ショップがあります。
スオメンリンナは年中無休で、一年中アクセスできますが、5月から9月の夏期だけ営業しているサービスもあるので、夏以外に訪れる場合は事前に確認が必要です。
アクセスは、ヘルシンキのマーケット広場にある船乗り場からフェリーで約15~20分。フェリーには市営フェリーと水上バスJ.T-Lineがあります。
市営フェリーのチケットはフェリー乗り場の自動販売機で購入します。料金はデイチケット(1日券)で8ユーロ。
水上バスJ.T-Lineのチケットは船内、もしくはマーケット広場のキオスクで購入できます。料金は7ユーロです。
Suomenlinna スオメンリンナ島
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マーケット広場から船で約10分。
かつては要塞だったで、スウェーデンやロシアからの攻撃を抑えるための防御壁が、島内のいたるところに張り巡らされています。
フェリーから降りてすぐに右手に見えるのが海軍兵学校。
かつての要塞は現在でも海軍施設があったり、島の南側には砲台が残っていたり、所々でその名残を垣間見ることが出来ます。
島の施設は北側に集中していて、海軍兵学校を過ぎるとビジターセンター、スオメンリンナ博物館が見えてきます。
さらにそこを進むと、スオメンリンナ島の象徴でもある、大きな教会が目に留まるはずです。
この教会は灯台としての役割も果たしており、現在でも船乗りたちの道しるべとなっているのです。
教会の先をまた少し歩くと、お洒落な小さなギャラリーが。。
実はスオメンリンナ島、現在では住人のほとんどがアーティストで、夏の間はこの環境を活かした野外でのサマーシアターなども積極的に行われる、アーティストの島でもあるのです。
そのためか、メインの道を少し外れたところに小さなアトリエがあったり、これまたお洒落な雑貨屋さんがあったりします。
島の中心には広場や公園やブリュワリーレストランがあるなど、と小さいながらも意外に見所の多い島なのです。
こちらでは船の時間も気にせずに、丸一日のんびり、お散歩するのがおススメ。
実はスオメンリンナ島、フィンランド人たちのピクニックスポットでもあり、夏になると仕事帰りに友達同士であつまって広場の芝生でクロケットをしたり、バゲットや飲み物を持参して芝生の上で夕食を食べながらのんびりおしゃべりしたり、デートしてるカップルがいたり、、と地元っ子にも大人気のスポットでもあるのです。
島内は風が強く夏でも肌寒い事が多いので、ジャケットやカーディガンなどを持参した方がベター。
ヘルシンキでちょっとしたパンを買って、お腹が空いたら島にいるアヒルの親子とのんびりランチ、っていうのもフィンランドらしくていいかと思います。
島内にはお店が少ないので、飲み物など観光の必需品は先に買って持ってお出かけするのがおススメ。
スオメンリンナ島は意外に広いので、歩き易い靴でお出かけして、特に砲台付近や崖の近くなど、滑り易く危険な場所もあるので、注意して歩いてくださいね。
【行き方】
マーケット広場、またはKatajannokka定期船乗り場よりヘルシンキ市の定期船5ユーロ、刻印より12時間有効にて約15分
フェリーは1時間に1~2本運行。
フィンランド300年の歴史が凝縮
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外国人のみならず、フィンランド人にも人気の高い観光スポットがスオメンリンナ島。18世紀中葉に40年の歳月をかけて築城した要塞を擁する小島は1991年にユネスコの世界遺産に指定されたことも手伝い、訪問者数は年を経るごとに増加。2013年には80万人を超える観光客を迎えた一大観光地であるとともに、フィンランド人に最も好まれている居住地としても知られ、現在はおよそ1000人が暮らしている。
人気の理由はいくつもある。要塞建築の着工から260年。その間、スウェーデン、ロシアという大国のはざまに揺れたフィンランドの歴史を認識できるというのが第一点。
1917年の独立と同時に自らの領土であることを宣言するかのようにスオメンリンナ(Suomenlinna=フィンランドの城)と改名し、当時の科学技術の粋を集めた工場を設置するなど、民族の誇りを体現する起点となったことが第二点。
東(ロシア)、西(スウェーデン)に向けて配置されている大砲、切り立った崖にそびえたつ強固な防御壁、島内をつなぐ要塞等々、近代から現代に向けた史跡の宝庫でもある。
歴史に興味がなくても、スオメンリンナは楽しめる。マーケット広場から15分ほどの船旅は恰好の気分転換になるし、手入れの行き届いた英国風庭園はピクニックに絶好の場所。天気の良い日には、飲み物、スナックを持参したフィンランド人で埋め尽くされる。岸壁の散歩道は心地よい潮風を受けて歩けるし、気軽に寄れるカフェも多い。のんびりと過ごしたい場所なので、島内散策には少なくとも2時間は取りたい。
スオメンリンナには市営フェリーの利用が定番。市内のデイチケットが使えるし、朝6時から深夜2時まで、およそ40分間隔で運行している。夏場の土日は乗船希望者が長蛇の列となり、1本見合わせなくてはならないこともあるので、早めに並んでおこう。
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ジャンル島
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エリアヘルシンキ
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住所
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アクセスマーケット広場東端のヘルシンキ交通局 HSL乗り場より船で約15分
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電話番号+358-29-5338410
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定休日詳細は公式サイトを参照
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公式サイト
- 上記の記事は、訪問時点の情報を元に作成しています。訪問先の都合や現地事情により、最新の情報とは異なる可能性がありますのでご了承ください。
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